1/22
最終話(1/2)
新連載です。よろしくお願いいたします。
ガリガリ、ガリガリ、ガリガリ。蝋燭の小さな明かりだけが灯された部屋に響くのは、そんな文字を書く音だけだ。
暗い部屋はゴミで散乱し、腐敗した臭いが漂う。だがペンを走らせる部屋の主はその様子を気にする様子はない。ひたすらに言葉を綴り続ける。
部屋の主は書き続ける。無名の英雄のことを。部屋の主は思い出し続ける。かの英雄が忘れ去られてしまわないように。
ガリ、ガリと、インクの付いていないペンで部屋の主は空白の手記を書き続ける。
今日中にもう一話投稿します。(多分)




