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最終話 異世界転生×チート能力×やっぱり違う

 現役で日本最難関大学の医学部に合格し、そのまま4年生になった。


 今は医学生の全国共通試験をパソコンで受験しているが今回も満点は確実だろう。


 いつものように学年主席になるのだろうが、それで何になるのかはさっぱり分からない。


 試験は何事もなく終わり、アンケート用紙に柿読(かきよみ)(けい)と名前を書いてから俺は試験室を後にした。



 小学校高学年ぐらいから自分には特殊な能力があると気づいた。


 大勢が集まる筆記試験で問題文に目を通していると、自然と正答が頭に浮かんでくるのだ。


 どうも千里眼のような能力らしく、誰かの解答用紙を無意識的に見ているらしい。


 マーク式でも記述式でも確実に正答を書けるがなぜそれが正しいのかは全く分からないし、受験者の誰もが分からないような難問は当然俺も分からない。


 どんな試験を受けても確実に満点近くを取れるので親と学校の勧めで最難関大学の医学部に入学したが、そもそも勉強が好きではないから授業時間は苦痛でしかない。


 授業を一切聞かなくても受かるから聞いているふりをすればいいが、こんな自堕落な人生を送っていていいのだろうかと思うことがある。楽して退屈な人生を送るぐらいなら最初から超能力などなければよかったのにと時々思う。



 といっても今から引き返せる訳ではないので俺は今日も電気街のオタクショップに行くことにした。


 俺が現役で医学部に行って以来親は小遣いを惜しまないから特に買えないものもない。


 確実に医者にはなれる訳だから、一生遊んで暮らすのも悪くないかも知れない。







 名浪渓から伝説の杖ケイ、そして柿読佳へと転生した人間を冥府から眺めつつ戦神オーディンと聖鳥フギンが話している。


「オーディン様、今回も色々と間違えたのでは?」

チート(カンニング)能力が欲しいと言ったから簡単にカンニングができるように特殊能力を与えたのだが、現代日本では意味が違ったようだな」

「地上界の辞書だけでなく俗語百科のようなものも探しておきますね」



 (完)

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