表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/18

16



家に帰って、レスの話を聞いて僕は頭を抱えた。

レスが結局なんか原作通りの強さを身につけてしまっている気がする。

なに?

僕が行方不明になったのって世界の強制力かなにかなの!?


しかも王女と出会っているにも関わらず、殆ど覚えていないって言うのも酷すぎる。

恋愛はどこ行ったの?

クラリーネ王女とか、名前すら把握されてないとかどんだけ可哀想なヒロインなの!?

そしてマウレーネ王女が原作と違いすぎて何が何だかわからない。


なんで貴族の男を土下座させてんのか全然わからん。

しかもレスの話を総合すると、なんかスーパーヒーラーレベルで熟練度あげてた。

あれ? めっちゃ小物だったよねヒロイン姉!?

何で聖女を食っちゃうくらいの大物になってんの!? 意味が分からないよ!!


強制力が明後日に仕事しすぎだろ!!


「とりあえず、クラスチェンジだけして後は野となれ山となれ、かなぁ……」


めまいがするような内容に、僕が力なく呟けばレスはそうするかと呟いた。

ちなみに僕の機関の在籍は消されていないらしい。

見つかったらいつでも復帰させられるようにしておきますって約束してくれてるらしい。


マウレーネ王女が。


マウレーネ王女……君にいったい何があったの……。

僕に忠義高いのは知ってたけど、何かすごい素質的な意味で飛躍的に伸びているのはどう見てもマウレーネ王女である。

どうしてこうなったのか……。


「神殿に王族張り付いてるとかめんどくさいから、ある程度したら行こう」

「レスは呼びに来られるんじゃないの?」

「俺一人ならなんとでもなるし、コタは紛れてチェンジしてくればいいよ。王女に大事おおごとにされるのはやだって言ってから後から追いかけるし」


10歳児の信託は見学者も多いが、15歳以上の職種変更はめったにないので神殿での扱いも雑だ。

目立つレスと一緒にいるならともかく、10歳児に紛れて入り込み、10歳以外の信託の場へいけばいいとアドバイスを受けて、僕はそうすることにした。


どうせレスと違って適当に光るだけだし。

そう思って僕は、レスとの別行動をいったん受け入れたのだった。



そして。




なんかすげー光に包まれて僕は職種変更クラスチェンジした。

……どうしてそうなった!!!





「コター。なんか俺、クラス変わった」

「知ってる。っていうかむしろそのせいで僕も変わった」

「え? そうなの?」



―『Class:皇帝エンペラー

―『解放条件:指揮官Lv5以上 忠義者5人以上 忠義数値100が1人以上 信仰者50人以上 "守護騎士"を所持』

―『特殊スキル:皇帝のカリスマ および前提条件指揮官の全開放スキル』



明らかにレアどころか激レア職になった理由は、どうみても最後の条件だと思うんだ。

レス、守護騎士になってた。

んでもって僕への忠義ってさ。

特殊スキルのレベルが上がった段階でようやく詳細がわかったんだけど、『忠義者に対する忠義もコマンダーへ分割で入る(任意)』ってなってたんだよね……。

自分からのオンじゃなくて、レスからの能力スイッチオンだったから気付くの大分おくれちゃったんだけどね……。


うん……。


明らかにレスのせいだよね?

どうしてそうなったの?

どうしてそうなっちゃったの?

しかもレス本人から申告がないって事は自動でオンにされてるか、無意識に忠義譲渡とかしてることになるんだよねなんたるありがた迷惑!!


もうこれどうしたらいいの。

久しぶりに会った先生にも、なんか辺境の神殿から二つのでっかい光が出て何事だって大騒ぎになったとかなんとかで、すごく同情されたしさぁ。

しかも転職した職業、またも神殿には馴染みのない役職ゆえに扱いにも困って、王族も頭を抱えたって言う。

そして期待のレステリオ君は、王族じゃなくて僕の専属になっていた。


なんかレスに詳細を聞いたら、主君:コルネスタってなってるらしいよ。

主君って何かなー?

僕は雑草レベルの平民なんだけど、国一のレア戦闘職・騎士の上位職業の主君って、いったい何なのかなー!?


もうね。

国初の護衛騎士なのに対象が王族じゃなくて親友。

戦闘能力は折り紙付きなのに、主君が親友。

これだけでも頭痛ものなのに、僕の職業詳細スキルもまた酷かった。


皇帝、だもんね。

王様になると、全スキルの能力解放値があがったりするらしいよ。

絶対に職業の詳細言えないよね。

前と同じで、詳しいことはまったくわかりませーん☆で押し通すしかなくて、レスにも僕は詳細を言っていない。

ファルはなんとなく気づいたみたいで、王様になるのー? とか聞いてくるけど蹴り飛ばして黙らせることにしてる。


「き、きききっとまるく収まりますし! け、けけけけけけっこんしましょう、コルネスタ様!」

「却下で!!!!」

「ど、どうしてですのぉぉぉ!!」


おまけに外見も中身も変わったのに、マウレーネ王女は結局レスを諦めてないみたいで僕に結婚を迫って来るし。

クラリーネ王女は主君が僕でもいいからレスと結婚したいとか迫ってるし!

卒業単位が全然足りてないから機関に仕方なく通ってるけど、もう、静かに暮らしたい。僕帰りたい。



「俺はコタがいればどこでもいいよ」

「ぶれないお前が一番の騒ぎの元凶な気がする……」

「僕もコタがいればーどこでも行くよー! あ、でもお嫁さん候補がいまいるんで、もうちょっと後だと嬉しいかな!」

「「いつの間に」」


僕は簒奪者にも、王配にもなる気なんてないんだって。

何で毎日元悪役王女が訪ねてくるの?

何で毎日ヒロイン王女が僕に結婚の許しを求めてくるの?(レスは自分で決めろよ!)

何で毎日信仰者の数が増えてるの?




ど う し て こ う な っ た !!




僕は、平和な人生が歩みたいんだってばーーー!!!



「全部原因はコタの優しさだと思うんだけどな、俺」

「それ突っ込んじゃ駄目なところだと思うよ~」



――


ということでお粗末様でしたー。

リハビリかねてざっと流し書きしたので、適当な部分はご容赦下さいませ。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ