表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
284/350

276話 第三回目のイベント内容

『はじめましての方ははじめまして。そうでない方はお久しぶりです。このゲーム、"Memorial Story Online"の制作会社ユグドラシルの社長、天馬光輝と申します』


 その言葉と共に、いつもの生放送と同様に社長である明るい茶髪をした二十歳くらいの男性が動画へと現れます。前から何度も思っていましたが、やはりこの若さで社長になるのはすごいですよねぇ…


 まあそれについては今はどうでもいいのですから、一旦おいておくとして。今は生放送の内容についてです。まだ始まったらばかりとはいえ、余計なことを考えてか聞き漏らしをするのはいけないですからね!


『この度は、我が社が開発したゲームである、MSOをプレイしていただきありがとうございます』


 そう言って深々と頭を下げる天馬さんは、その後に頭を上げて、続きを話し始めます。


 ここまではいつも通りである定型文ではありますが、この先の内容はどんなものでしょうか?何度も言いますが、私たちの予想は次のイベントについてではありますが、はたしてこの予想は当たっているのか。


 もしその予想が外れて違うことについてだったとしても、おそらくはなんらかの情報は口にするとは思います。わざわざ生放送をするくらいなのですから、こちらの予測は外れていることはない……ですよね?まあ今から話し出す天馬さんの情報を聞けば、すぐにわかりますか。


『そして今回の放送では、近々ある公式イベントについてのお知らせと説明をさせていただきます』

「ふむ、やはりイベントについてだったか」

「どうやら予想は当たっていたみたいですね!」

「やっぱり生放送をするだけはあってイベントなんだね!」

「私たちの予想は的中だったみたいなのです!」


 動画内で話し出した天馬さんの言葉に対して、私たちは各々の感想を口にします。皆さんも言っていますが、やはりこの生放送は次のイベントについてで合っていたみたいです!


 まあ前回のイベントからすでに一ヶ月近くは経っているのですから、それも当然ですよね。このゲームではおよそ一ヶ月周期でイベントが行われているため、もうそろそろ次のイベントがあるという予測は大体のプレイヤーなら持てていたはずですからね。


 そのうえ、今回の生放送があるとの告知も出ていたので、尚更予想は出来るといったわけですよ。生放送があるのは決まって何か理由があるからですし、大体の人はわかるはずです。


 それを証明するかのように、動画のコメント欄にも"やっぱりイベントについてだったか"や"そういやもう一ヶ月が経つもんな"といったコメントたちで溢れかえっていますしね。


『では、皆さんも気になっているイベントの内容についてです。第三回目のイベントは、二つのチームに分かれてプレイヤーたちでエリアを奪い合う……いわゆる陣取りゲームですね』


 そんな視聴者のコメントなどの反応を見て天馬さんが口にしたイベントの内容ですが、なんと三回目のイベントは陣取りゲームだったみたいです。


 これまでにやってきたイベントはPVPやサバイバル系でしたが、今回のイベントはそれらとは違って二つのチームで別れて敵を倒すのがメインのようですね。加えてエリアを奪い合うということですし、このイベントは一人だけでなんとかするのは難しいのだと予想がつきます。


「陣取りゲームか。なら、チームワークが重要かもな?」

「それにチームが別れるということは、フレンドの皆で同じチームにはなれなさそうだね?」

「そのうえエリアを奪い合うとのことですし、単なる戦闘力だけが重視されなさそうです?」


 動画を見た悠斗、宮里さん、有栖さんの三人もそう呟いていますし、このイベントにおいては意識しておかないといけないことはたくさんあるみたいですね。悠斗や有栖さんも言っている通り、個人の力だけではなくチームワークがとても重要なポイントになりそうです。


『このイベントでは黒陣営と白陣営に別れ、そこから合計で九つあるエリアを奪い合うというものであり、最終的に獲得したエリアが多い陣営が勝者となります。そしてそれらのエリアにはそれぞれ特徴があり、それについての説明も開始しますね。…まず黒陣営側と白陣営側にある初期リスポーン位置である最初のエリアとその周りにある二つのエリアを含んだ合計三つのエリアの周囲はお互いに森となっており、侵略者を阻む天然の防壁となっています』


 ふむ、この説明を聞く限りだと、どうやら最初にいるエリアからすぐ近くは森となっているようで、そう簡単には侵略出来ない構造になっているみたいです。


 そのうえリスポーン位置であるエリアの周りにはもう二つのエリアもあるみたいですし、おそらくはそれら三つのエリアが最初に自分たちで守るために動かなくてはいけないところなのでしょう。このエリアは合計で六つあるとのことですし、イベント内ではお互いに守っているそのエリアを攻める、というわけでもありますか。


 『そしてお互いの陣営が向かい合った中心にある残り三つのエリアの特徴は、一つ目が湖の上にある城となっており、二つ目がシンプルな草原にある陣地に。最後の三つ目が入り組んだ迷路となっている遺跡エリアです』


 そして、それら六つのエリアが挟むようにして存在しているという三つのエリアについても説明をされましたが、こちらのエリアたちはそれぞれが変わった地形をしているみたいですね?


 一つが湖の上で、二つ目が草原、三つ目が迷路とのことなので、もしそこを先に取られて守るために動かれては少々苦戦する可能性がありそうです。草原なら特に問題はなさそうですが、問題はもう二つのエリアです。この二つは単に攻めるだけではかなり手こずりそうなので、そこを攻める時は何か策を考えておいた方が良さそうかもしれませんね。


『このイベントは前回と同様に時間加速が入っており、ゲーム内で合計七日間過ごしてもらうことになります。もちろん、イベントエリア内には様々な素材もあるので、ポーションや食事などで困ることはありませんよ』


 ふむふむ、今回のイベントもゲーム内で七日間も過ごすのですか。やはりイベントというだけはあって結構な日数の間戦うみたいです。まあそれも当然だとは思いますが。


 なんせ、陣取りゲームであるのに数時間で終わるはずがないですからね。明らかに数日は余裕でかかりますし、七日間ですら少ないと思ってしまうほどなので。そのうえ様々な素材までエリアにあるということですし、それを踏まえて七日間ということなのでしょう。


「…そのくらいの期間なら勝敗はつきそうだな」

「だね!七日間もあれば決着はキチンとつきそう!」

「やっぱり、勝敗を決するならそのくらいは必要ですか」

「それに無人島サバイバルの時もそうでしたが、今回のイベントにも生産職のプレイヤーは意外と活躍しそうですよね?」


 悠斗たちも言ってますが、流石に七日間もあればどちらかの勝敗もつくはずですから、期間もこのくらいがちょうどいいですよね!それに私が口にしていますが、今回のイベントにも裏方である生産職のプレイヤーが大活躍しそうだと私は思います。


 なにせイベントの期間は七日間いっぱいであるため、その期間中に食べる食事や武器の手入れに整備、そして何よりも戦闘に大変活躍するポーションなどなど、実に色々なものが必要となりますからね。


 なので、今回のイベントも同じ陣営となった生産プレイヤーは頼りになりそうです…!もしそれらのプレイヤーがいなければ明らかに不利になること間違いなしですし、出来ることなら私が入る陣営にも多めにいてほしいです…!


『こちらのイベントも参加条件は特になく、ゲームを始めたばかりのプレイヤーの方でも問題なく参加を出来るので安心してください。加えてイベント開始は今日から一週間後の土曜日のお昼となりますので、お忘れないように』


 そう言ってイベント内容について締め括った天馬さんでしたが、これは次のイベントが楽しみになってきましたね…!今回はチームに別れて争うみたいですし、出来ることなら悠斗や宮里さん、有栖さんのようなフレンドの人たちと組めればよいのですが…!


 まあチーム分けはこれまでの実力を加味した上で分けられると思うので、おそらくは全てが同じチームになることはないでしょうね。もしそうなってしまった場合は明らかに戦力差が激しいのですから、これは儚い希望でしかありません。


『さて、これにて伝えるべきことは伝えましたし、ここからは軽く質問に答えていきますか』


 そうしてイベントについての情報はこれで終わりらしく、天馬さんはそう言ってコメント欄に書かれている質問を返し始めます。まあ質問といっても私たちが気になることについては特に聞かれていないので、これについてはスルーでいいですね。


 それよりも今は、イベント内容に関してです。今回のイベントはあちらで陣営を分けられるようなので、悠斗たちと一緒に行動が出来るかわかりませんが、出来ることなら一緒の陣営がいいですね…!だとしてもイベント当日にならなければわからないのですから、これは願っておくだけになりますが。


 というか、チーム分けではトッププレイヤーを均等に分けられる可能性が高いのですし、もしかすると相手には第一回イベントの時に私が敗れたカムイさんがいたりするかもしれませんね?もしそうなったとしたら、今度こそカムイさんには勝たせてもらいますよ…!


 私だってあれからたくさん成長しているのですから、今度こそは負けたくはありません!…まあ違うチームになるかはわかりませんが、おそらくは別れるはずです。何故なら、私とカムイさんはお互いに第一回イベントの時に決勝戦で戦いましたし、それを考えると分けられるとは思うのですよ。


 ということで、もし別れたのなら今度こそ勝たせてもらいますからね、カムイさん!次こそは負けませんよっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ