表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
残業続きのOLは異世界ではまったりもふもふな生活を送ります  作者: 白紅魔


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
26/28

エピソード26


 癒物レベルが高い事を指摘されてしまった。


「その癒物レベルが高いと何か支障でもあるの?」


マーフィーさんは少し考え俯く素振りをしながら、「……あの、えーっとね……」と続けた。


「その癒物レベルが高いと色々とメリットがあるのよ」


へー、そうなんだ。


「もし、良かったらうちのもふカフェに譲ったり、寄付することも出来るし、うちに居るもふもふとの親愛度も上がるの」と教えてくれた。


「寄付は……もっと働いたらにしたいと思います」


分かったわというようにマーフィーは頷いた。


「多分、もっと癒物レベルは上がると思うし、期待出来そう」笑顔で私を後押しした。


「それで、どうして癒物レベルがそんなに上がったのかしら?」


疑問に思われても仕方ない。興味深そうに私を覗きこんだ。


「仲間との戦闘、一人で戦闘したけどゲームオーバーだらけ。恥ずかしいけど、それらが積み重なったんだと思う」と頬を赤く染めながら口からポロポロと言葉を紡いだ。


マーフィーさんは面白おかしそうに思わず、苦笑する。


「そうなの。森子ちゃん。森子ちゃんらしいわね」

「でも、癒物レベルが高いのは役に立つから自信持ったほうがいいわよ」

「初心者でここまで成長させるなんてすごいわ」


などと褒められた。


 癒物を出してくれないかしらと言われたので、癒物を控え室から出した。


そしたら思うことか、ここにいるもふもふ癒物と癒物語を喋り?仲良くしだしたのである。


もふもふ達は尻尾を揺らし、戯れている。顔は満面の笑みならぬ心地良さそうな顔だ。


「すごく楽しそうにしているね」


ここまで自分の癒物が場に和むとは思っていなかった。


「ほんと、仲良さそうで可愛い!」


もうお昼過ぎだ。後から来た大人しそうな女性・メグミも入店直後、驚いていた。


そして「……可愛い」とボソッと呟いた。


「可愛いよねーこれ、ここの一部は全部森子ちゃんの癒物なのよ」


「そうなんですか」とメグミが言った。


「あはは。実はそうなんです」と私も付け加えた。


癒物達は今も楽しそうにしている。


「レベル高いです、ね」


考える事は同じのようだ。


「こんなに癒物いて、踏み潰したりしないんですか」


疑問が生じた。


だが、「もふもふは勝手に避けてくれるから。あと幽霊みたいで足が当たっても平気」とマーフィーにより解決された。



 さて、午後の仕事。


「森子ちゃん、もう働かなくていいのよ」


マーフィーに止められた。


「あとは私がやりますから」とメグミも任せてと口で示した。


「私、まだ働けます!」


周りは怪訝そうな顔をしていた。


“ローズヒップティーとアップルティー、一つずつ”


“ダージリンティー、一つ”


次々とオーダーが入ってきた。


私はせかせかと走るように動き回っていた。


そんな私を、「無理しなくていいから」とマーフィーさん含め、先輩達がせき止めた。


「でも……」私は口ごもってしまった。


「なんで、そんなに頑張ろうとするのかしら。いつでも良いから、出来たら教えてくれる?」


優しく肩から背中をさすってくれた。


前の職場ではそんな優しさなんてなかった。


気づいたら、私は涙を流していた。先輩達は驚いて心配してくれた。


「もしかしてですけど、森子さんって転生者ですか?私も実は日本から転生してきたんです」


そう言ったのはメグミだった。通りで名前が自分と似ていると思ってたんだ。


私の性格を理解してくれた。仕事上でも雑用を押し付けたり、タダ働きさせたりするんじゃなくて、優しさを教えてくれた。


それが味わえるのは異世界だけだった――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ