前へ目次 次へ 24/30 (三)-3 輝彦は声を大にしてそう言い、女性の肩を押した。女性は後ろに立っている人に倒れかかった。倒れはしなかったが、もたれかかる格好になった。 その後、輝彦は周囲の男性三人に腕を掴まれて次の駅で降ろされた。 ホームに下ろされると腕を振り回して三人をふりほどいた。 「ふざけるな! おれは被害者だぞ」 そう言って輝彦は暴れてやった。三人がようやく離れた。輝彦は頭にきたまま、ちょうどホームの反対側に停車中だった列車に飛び乗った。すぐにドアが閉まり、列車は出発した。 (続く)