不登校
目が覚めるとそこは何処かも知らない場所に居た。 床、壁、天井、全てが真っ白で物も何も無い為ミニマリストの人の部屋の様に見えた。何故此処にいるのか分からないし、何処かも知らないため周りを見渡してもあまり意味がない様に感じられた。私は此処に何故いるのか,此処に来る前何をしていたのか思い出そうと必死になって体育座りになり、頭を抱えて目を瞑った。
思い出した。
私はトラックに轢かれた。死んだのだろうか。ひっそり「死んだ?、、」と声に出してみると、現実味を帯びてパニックになり、手汗が止まらなくなった。段々近づいて来る青白い光と共にキィッッーーというペンが擦れた時の様な気持ち悪い音。激しい痛み。鼓動の音が近くで聞こえて頭に耳鳴りの様な強い頭痛がはしる。血が真っ赤から黒く濁ってくる。呼吸が出来ない。辛い。苦しい。私は頬っぺたを摘んだ。痛い。現実だ。死んだのか、生きたのか分からない。途方に暮れるしか無い。とりあえず、私のことを順に思い返してみようと思った。
藤田葵 フジタアオイ 女 14歳 中学3年生
不登校
そういえばそうだ不登校なんだった。理由は簡単友達がいなかったから、クラスに馴染めなったから。いじめられてたからとかじゃない。学校・クラスに馴染めないというのは想像以上に辛く、いつも一人ぼっちで机に寝てるフリをして陽キャや一軍の話を盗み聞きしていた。なんか孤立している友達と話している所を見ていないという理由だけで人の性格・人間性を決めつけて陰でコソコソ笑うか、私の事をネタにして嫌味の様に目の前で私の話題を出してくる。案外私は人気者だったのかもしれない。嫌な意味で。一番最悪なのは修学旅行の班決めやグループ学習で私は存在しない人間の様に扱っていたのに、私が一言でも喋れば存在を否定したいのか汚い物を触る様にして接してくる。ずっとずっーと胸が痛くてお腹が痛くなる冷や汗はかくし,服を握りしめて下を向くしかなかった。
不登校になってからというもの、人間関係は怖くなるし、家族との関係は悪化した。お母さんは私の顔色を伺いながら今日は学校に行くのかと聞いてくる。聞く時は笑いながら穏やかに接するくせに断ればハァーと大きなため息をついて扉の音をわざとたてながら閉め、お父さんは帰ってきて早々にお母さんと私の未来について話し合う。自分の未来がお先真っ暗な事には私が一番気づいている。こんな自分に嫌気がさして布団を被りながら部屋の天井を見つめて一日を終える。ずっとそれの繰り返し。だけど死にたくはなかっただって痛いもん。辛いもん。
思い出すと気分が悪くなってきた。ずっと体育座りにのまま、下を向きながら寝てしまおう。
「ピンポンパンポンー」
学校のチャイムの様な音がなった。
学校の事を思い出し、素早く立ち上がった。
「何っ?」眉間にシワを寄せながら周りを見渡すとよく見ていないだけで何人か人がいる事が分かった。「どうゆう、、」言葉が出ると同時に放送が掛かった。学校の教室にあるスピーカーの様なものと壁一面に付いている大きなスクリーンから流れているらしい。
「社会不適合者の皆様。これから皆様方にはデスゲームに参加して頂きます。ご了承の程よろしくお願いします。」スピーカーから機械音声が流れ、この文章がスクリーンに映った。
何それ何それ聞いてない!! 何が起こって、、、




