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継(つぎ)の歌〜〜初〜〜


 まだこの試みには不慣れにて御座います。


 即興で作ると申上げましたが、長歌を一つのみ置いて間を空ける……と云うのも野暮に過ぎますので、先ずははじめの賑やかしと言い訳を致しまして、昔に詠んだ歌など上げさせて頂きたく思います。


 自作、既出歌となります。


 拙いもので恥ずかしいのですが、日記がわりに。


 では。




*生まれてはじめて作ったお歌*


 如月の

 春待つ宵の月影に

 君が面影見つつ忍ばむ


(中学1年時)





 佐保姫の

 手を触るるとき 誤りて

 鴇色に()く 狭庭(さにわ)がつばき


 君が瞳にとひて結びて

    零れ落つ

 孤悲(こひ)のことばの 

 華ぞ 涙は


(大學在学時、19から20)




 このようなものから、私の紙の上での作歌がはじまりました。


 幼少のみぎりには、(わたくし)は抒情歌や叙景歌を花や水や光や、星や月などに心の内で詠みかけて相聞歌と致しておりました。


 物語文學が好きでしたから。

 

 いっとう好きな和歌は『花よりほかに知る人もなし』で御座います。


 春秋の競いとは別にして、私にはとみに親しく感じられる木の花が御座います。


 その花を一番に数えなくては、私の心は千千に乱れてしまいます。


 そう、私は山櫻が一等すき。

 (いいえ)

 あの花の無いことには私の歌の心は立ち行かない。 其程に、特別な御花……。


 一重の白の花に、同時期に出る若草色の葉。

 ひと月ほどは咲き続け、仄かほのかに薫があって……。


 そう、櫻は櫻でも桃色の花ばかりの染井吉野ではなく、私が好きな櫻は原種に近い、古来よりこの地に生えていた、真っ直ぐな幹に白い花、葉の青も柔らかく付けて咲く、山櫻なので御座います。


 緑の花を付ける櫻もあり、そちらの趣も素敵です。


 私の歌は、櫻と共に。

 

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