緊急追伸!
お姉ちゃん大変です!
ハルたんが茶髪お兄さんにバレました。
秘密にしようと言った矢先にこれです。
フラグです。
二つ目のダンジョンに入った途端バレました。
最初のダンジョンを攻略したので、油断してました。
三人の勇者さんがいくら強くても、数の暴力には対応しきれませでした。
茶髪のお兄さんが剣を振り回すだけで突出するので、連携も取れませんです。
結果、ゴブリンとかオークの大群があたしのところまで来ました。
ヒロお兄さんもミクお姉さんも間に合わず、ゴブリンとオークがあたしにボロボロの剣を振り上げます。
その時、ハルたんがスパポからぴょんとあたしの前に飛び出し、ゴブリンとオークに回し蹴り一発!
「流星旋風脚〜」
ゴブリンとオークが消し飛びました。
ハルたんはあたしの顔の前でドヤァとしてます。
ハルたん浮いてます。
ハルたん飛べたんですね。
それなのになんでいつもあたしの肩や頭に乗ってるのでしょうか?
あ、それは今は関係ないです。
とにかくハルたんは強かったです。
「ロケットパ〜ンチ」
「鉄山靠〜」
と次々とゴブリンとオークを消し飛ばします。
その度にあたしの顔の前でドヤァとします。
ヒロお兄さんとミクお姉さんはボーゼンとしてます。
全てを消し飛ばし、ハルたんが褒めて褒めてとあたしの頬にグリグリします。
バッシン!
頬に痛みが走りました。
あたしはコテンと尻餅をつきました。
「お前……!」
ヒロお兄さんが怒鳴ります。
あたしは茶髪のお兄さんに殴られたようです。
ハルたんがグワっしと掴まれてます。
あたしとハルたんを見る目が血走っています。
ハルたんをあたしの鼻先に突きつけます。
ハルたんがイヤーンともがいてます。
可哀想です。
「コレは何だ!」
「ハルたん……です」
「女神様に畏れ多くも似せてるようだが?」
「ハルたんはハルファの端末です。だからハルた……」
バシ!
言い終わる前に頬をまた殴られました。
痛いです、頭がクラクラします。
あたしはそこで気を失いました。
気付くと狭い部屋の中でした。
ドアには鍵がかかってるです。
閉じ込められました。
スパポとハルたんはまだ取り上げられてないようです。
ハルたんが心配そうにあたしを見ています。
あたし、女神様に対する不敬罪で処罰されるみたいです。
森の魔獣のイケニエ……囮にされるみたいです。
このメールもお姉ちゃんに届くか分かりませんです。
ここよりハルたんこと女神ハルファの端末が引き継ぎます。
ご主人様は絶対に必ず助けますので、お姉様はご安心下さい。
このメールもご主人様より預かりこのハルたんがお届けしています。
どうか心安らかにご主人様のメールをお待ち下さい。
では、ご主人様に倣いまして……。
お姉様、バイバイ!
お読み頂きありがとうございます