↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
1/11

DAY0 まずは名札から。――旧校舎の住人案内

 ようこそ、国立天晴大学へ。


 こちらは、本編に登場する人たちの紹介ページです。


 すぐに物語を読みたい方は、DAY1へ。

 名前が分からなくなったら、いつでも戻ってきてください。


 全員の名前を覚えなくても大丈夫。

 まずは気になった人を一人、見つけてください。


 なお、大学の正式な案内パンフレットではありません。

 正式なパンフレットなら、もう少し静かです。



【旧校舎組・十七人】



■軽音楽部



◆神谷莉央(かみや りお)

通称・莉央


 ギターを抱えた、歌うことが大好きな女の子。一人称は「ぼく」。

 歌いたいのに、周りのボケにツッコむ声の方が大きくなりがち。


「ぼく、まだ何も歌ってないんだけど!?」



◆夜乃さとみ(よの さとみ)

通称・さとみ


 莉央と同じ軽音楽部。明るく、騒ぎの中でも自分の調子を崩さない。

 莉央が慌てていると、そばで笑っていたり、お茶を差し出したりする。

 慌てる人が二人になるよりは、たぶん助かる。



■科学研究会



◆理科野発(りかの はじめ)

通称・ハジメ


 白衣を着た発明好き。一人称は「吾輩」、語尾は「なのである」。

 発明品の機能を説明したがる。聞く側は、まず停止方法を知りたがる。


「でゅふふ! まだ説明の途中なのである!」



■筋力トレーニング研究会



◆田中真摺(たなか まっする)

通称・まっする


 筋肉への情熱と声の大きさに、いささか遠慮がない。

 困ったときは、まず自分の筋肉で何とかできないか考える。


 できるかどうかを考えるのは、そのあと。


「うおお! 筋肉の出番だぁぁ!」



◆仁藤均(にとう ひとし)

通称・仁藤


 まっするの相棒。筋トレにも付き合うが、無茶には付き合わない。

 大きな筋肉の横で、常識を手放さずに踏ん張っている。


「お前、いったん話を聞け」



■アニメーション研究会



◆込家羅武(こみけ らぶ)

通称・ラブ


 好きなアニメの話なら、いくらでも続けられる。

 一人称は「拙者」、語尾は「ござる」。笑うと「デュフフ」。

 話題が自分の好きなものになると、途端に元気になる。


 だいたい、いつもその話をしている。



◆絵巻千景(えまき ちかげ)

通称・千景


 眼鏡と長い前髪の、物静かな絵描き。

 ラブが長く語り、そのそばで千景が描く。それがいつもの研究会。

 口数は少ないが、短い一言がよく刺さる。


「……先輩、長い」



■農業・畜産研究会



◆熊田牛男(くまだ うしお)

通称・牛男


 動物への愛情にあふれる、田舎言葉の学生。

 生き物のことになると、説明にぐっと熱が入る。

 こちらが相づちを打つと、写真が追加されるかもしれない。


「大事な家族だべ!」



◆優居減子(やさい へるし)

通称・ヘルシー


 食事や栄養に詳しく、食材のこともきちんと考える。

 勢いだけで話が進みそうなときも、必要なことを一つずつ確かめる。

 名前の読みは「やさい・へるし」。呼ぶときはヘルシーでどうぞ。



◆稲森穂乃(いなもり ほの)

通称・ほの


 穏やかな物腰の、農業・畜産研究会の仲間。

 育てたもの、収穫したものを、丁寧に見ている。

 騒がしい旧校舎で、ほっとできる声の持ち主。



■映像制作研究会



◆白澤秋(しろさわ あき)

通称・アキ


 カメラを手に、構図と撮れ高を考える映像好き。

 誰かが慌てているときほど、いい場面が撮れそうだと思ってしまう。


「あっ、気にしないで続けて」


 言われた側は、非常に気になる。



◆地味来有(じみ きあり)

通称・キアリ


 眼鏡姿の、控えめな男子学生。

 アキと一緒に撮影や編集をこなす。大きな声で主張するより、静かに手を動かす方。

 賑やかな画面の外で、機材を支えている。



■サバイバルゲーム研究会



◆狼羽いやる(ろわ いやる)

通称・ロワ


 マントを翻し、何かにつけて闇や封印を語りたがる。

 本人はいたって真剣。こちらが普通の言葉で返すと、話の壮大さが急に縮む。


「ふっ……ついに、この時が来たか」



◆影山忍(かげやま しのぶ)

通称・シノブ


 ロワと同じ研究会の、寡黙な学生。

 大げさな言葉が飛び交う横で、道具や周囲を静かに確かめる。

 名前も雰囲気もそれらしいが、忍者と決めつけてはいけない。


「……違う」



■投資研究会



◆煎論益子(いろん ますこ)

通称・益子


 お金の流れや数字の話になると、説明が具体的になる投資好き。

 みんなが勢いで賛成しているときにも、費用や条件を考える。

 ただし、その提案を最後まで聞いてもらえるとは限らない。



■テニスサークル



◆藤澤千荒(ふじさわ ちあら)

通称・チャラ男


 軽い調子で話しかけてくる、陽気なテニスサークルの学生。

 場を明るくする勢いは十分。勢いが、言葉より先に出ることもある。

 本名より通称の方が、ずいぶん広まっている。



■土木研究会



◆千堂俊雄(せんどう ただお)

通称・千堂


 図面と現物を確かめ、安全を大切にする学生。

 地味な確認も手を抜かない。ただし、決め台詞の音量は地味ではない。


「手抜きは爆発だぁああ!!」


 実際に爆発させる、という意味ではない。



【学生自治会・三人】


 旧校舎だけでなく、大学のさまざまな学生や部活に対応する三人。

 書類と相談事は、今日もどこかで増えている。



◆御坊千也真(おぼう ちやま)

通称・御坊

学生自治会執行部長


 細かな要望も受け止め、どうすれば実現できるか考える。

 きちんと話そうとするのだが、莉央を前にすると、ときどき言葉がつまずく。


「り、莉央さん……! きょ、今日は……!」


 まず深呼吸から始めたい。



◆三重晴美(みえ はるみ)

通称・三重様

学生自治会副会長


 縦ロールと鉄扇が目印。礼儀、規律、手続きを大切にする。

 話の通じない相手にも、話を通そうとする。おかげで声を張る機会が多い。


「皆さん、少しは落ち着いてくださいまし!」



◆剛田つよし(ごうだ つよし)

通称・剛田

学生自治会書記


 一人称は「オレ様」。仲間には「心の友」と呼びかける。

 勢いはあるが、学生が不利になるような無茶には慎重なところもある。

 頼もしさも声も、よく届く。


「心の友よ! まずは話を聞こうぜ!」



【旧校舎を取り巻く大人たち】



◆照日富士夫(てるひ ふじお)

通称・御来光

国立天晴大学・学長


 白いひげを蓄えた、穏やかな学長。

 学生たちが騒いでいても「ほっほほ」と笑っている。

 笑っているからといって、何も聞いていないとは限らない。


「ほっほほ……青春だのぉ」



◆禿山光(はげやま ひかる)

通称・うおっまぶし!

国立天晴大学・副学長


 旧校舎の建て替えを進める、学生たちの前に立ちはだかる副学長。

 大学の発展と成果を重んじる。呼ばれたくない通称がある。

 晴れた日の対面には、少し注意が必要。


「……その呼び方はやめたまえ」



◆和色貴史(わいろ たかし)

和色建設・社長


 旧校舎の再開発計画に関わる建設会社の社長。

 話し方は穏やかで、学生たちとは違う速さで話を進める。

 ただし、この大学では予定どおりに話せるとは限らない。


「……この大学は、いつもこうなのですか」



◆雨宮すみれ(あまみや すみれ)

通称・売店のお姉さん

大学の売店


 学生たちを見守る、少し謎めいたお姉さん。

 売店に立っているからといって、売店のことしか知らないわけではない。

 慌てる人の多い大学で、今日も落ち着いている。


「あらあら……ずいぶん派手に始めちゃったのね」



◆雨宮(あまみや)警視

警視庁刑事部捜査第二課・課長補佐


 すみれの兄で、国立天晴大学の卒業生。

 母校に顔を出すときは、売店のパンも気になるらしい。

 穏やかに話を聞くが、確かめるべきところでは目つきが変わる。


「……四つだったかな」


 パンの数の話である。事件の数ではない。



【まだ、名前のない紹介欄】


 ここから先は、今はまだシルエット。

 名札を渡すのは、本編で出会ってから。



◆???


 礼儀正しい、その声。

 話を聞くほど、こちらの調子が狂っていく――。


『お問い合わせをいただいておりませんでしたので』



◆???


 入ってきた瞬間、全員が振り向く。

 その存在感は、紹介文だけでは収まらない――。


「…………モォ」



◆???


 その小さな一歩が、また一つ騒ぎを増やす。

 ちょっと、そっちは待って――。


「ブヒッ!」



◆???


 海の向こうから、旧校舎に嵐がやってくる――。


「エルフは長生きデス!」



◆???


 この騒ぎ、学内だけでは収まらない――。


「ブンブン!」



◆???


 いつもの部室、その外にも驚きが待っている――。


「今日も、てぇてぇ!」


 名前を知る前に、声だけ覚えておいてください。

 いつか本編で、その声に出会うかもしれません。



【それでは、本編へ】


 十七人と、自治会の三人。

 好きなことも、得意なことも、話の通じる方向も、見事にばらばら。


 そんな彼らのいる旧校舎が、取り壊されることになった。


 ここから先は、名札だけでは説明できない。


 ――DAY1へ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。