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後日談

2部の登場人物


メグル…主人公。元ボン76世(未)。旅行家志望。

オコ…メグルの婚約者。自称妻の元妖狐。

コンコン…先先代妖狐。子狐に憑依中。

ラン子…翼獅子。ラン(獅子)とヘレン(白虎)のライガー。


南レムリアの神々

シバヤン…破壊と再生の神。有力者。

パトゥニー…シバヤンの妻。聖母神。

サンディ…シバヤンの妻。クローンサイボーグ美少女戦士。

キャーリー…シバヤンとパトゥニーの娘。漆黒の美少女神。

うーにゃん(五娘)…シバヤンの作った番号付き自動式侍女人形(ナンバーズ)の五体め。メグル達に救出される。5子ちゃん。

転生したら転生してないの俺だけだった

〜レムリア大陸放浪記〜


2-21.後日談


「諸君らには大変世話になった。礼をさせて欲しい」

シバヤンはキャーリー謹製赤味噌スープを飲みながら『ここをこう。そうだいいぞ、これで試してみよう。なに一億とおりも試せば成功するだろう』などと嬉しそうにキャーリーに指示をしてから、穏やかな顔で告げた。


「依頼についてはマジックバッグを頂けたので十分です」

「それは五娘の件の検証の報酬だろう。私の言いたいのは、我が家の家庭争議をこの上なく穏便に収めてくれた礼だ」

判ってるんですが、そんなのプライスレスです。

それとヤクザと同じで神々って、あんまり良くして貰うと後が怖いんだよな。

「ヤクザが何か知らないが、うちの嫁軍団の様なものかな?遠慮しないで、望みを言いたまえ」

心が読めるシバヤンが、彼にしては物凄く的確な比喩を使った。


そんなにおっしゃるなら…

ご無理で無ければ…

俺はア◯◯ズ教徒なので、基本楽して成果あげたい性格なのだ。

「じゃあパリトネカ…」

「あきまへん!」

突然コンコンが割り込んで来た。

「パリトネカビル(通行手形)使こたら旅行家メグルの旅が楽になりすぎ、旅の途中での縁が結べないと、上の方から待ったがかかってます」

誰だよ上の方って。レムリア様って奴か?パトゥニーを金色にした創造神って奴か?


「それいい!さっさと旅を終わらせて、里で子作り?」

半疑問形のオコが、スイカを俺の腕に押し付ける。

いや残念だけど、確かに旅程が余り短いと、薄い本になってしまう。俺が将来出版する本は、例えば某投稿サイトで言えば最低100話は超えないと。

「では、一つお願いがあります」

「娘はやらんぞ」

「それは大丈夫です」

なんかキャーリーがモジモジしてて怖い。ヤマンバに懸想されても。


ここはひとつ、好感度あげとくか

「五娘(うーにゃん)を正式にキャーリーの侍女にして下さい」

「それはサンディの許可が」

後ろでサンディがOKサインしている。

他人の善意を疑わないパトゥニーが、感に耐えない様に

「何という欲のない!貴方、ぜひメグル殿をキャーリーの婿に」


しまったやぶ蛇だった!

パトゥニー様の月下氷人攻撃!

キャーリーはデレポイントが上昇した!

オコは混乱している!

メグルは逃げだした!

だが回り込まれてしまった!


「いえそれはご辞退いたします。俺にはオコと言う将来を誓ったフィアンセがおりますので」

婚約者で留めて、最近子作りを迫るオコを牽制したつもりだったが、オコは

「フィアーッ!」

変な声をあげて失神し、旅支度の為巨大化したラン子に支えられる。

しかしよく

「天に徳を積む」

と言うが、実際やってみると難しいものだ。


「もうお別れなのですね。皆様の事は部品供給期限が過ぎ、我が身が朽ち果てるまで忘れません」

1000年くらいありそうだな。しかし委員長の涙は美しい。カッコいい事言わず、うーにゃんを旅に同行ってのを願えば良かった(痛て)。

まあそれ願うと、もれなくキャーリーもついて来そうだし。キャーリーには、これから両親との失われた時間を取り戻して貰わないとな。


「旅のはなむけにこれだけはさせてくれ」

それは南レムリアの貴人が象に乗る時使う様な御輿だった。ツヅラの素材を上手く使って椅子の背の高さまで囲い、頭の部分は玻璃で覆われている。

シバヤンはダガムリアルの作ったツヅラに大変興味を示し(ケプラー繊維とか聞こえたが空耳だろう)、研究させてくれたらこのツヅラを

「ナルシクッシー(介護椅子)」

に改造してやる。との提案をくれていた。コックピットとかもっとカッコイイ名前にして欲しいと思ったが、身体的弱者である俺とコンコンを風圧とGから護るものなので、介護に間違いない。


うーにゃんがラン子に取り付ける。

「これで御輿はランの娘と一体化し、帯にも共に封じられる。たとえ後期高齢者が乗っても大丈夫だよ」

これはある意味、通行手形よりありがたいかも知れない。人生の大半を旅する旅行家は馬車の振動で痔疾が宿病と聞いたが、これなら飛行機のビジネスクラス並の快適さだ。


「では新しい装備の試験がてら、ちょっとペンジクを旅してはどうかな」

なんか胡散臭い微笑みをシバヤンが浮かべている。

「なんだい?何も含む所はない。ジャバでは忙しくて湖水浴も出来なかったらしいじゃないか。ボンダイの海岸で休暇を過ごすのはいいぞ」

ボンダイブルー!懐かしいなあ…。オーストラリアの海岸の名を冠した青いiMacを膝に抱いて、ジョブズがAppleに戻って来たのだった。

この世界でもボンダイリゾートがあるのか…。


「現地では八娘(ぱーにゃん)が案内する。八娘は所用で半年程現地に駐在しておるからな」

おいおいナンバーズが半年も駐在する程、ボンダイは重要な場所なのか?怪しいなあ。これは本当に休暇なのか?

変だよな、とオコとコンコンに聞いても、三点式とか狐用水着ってとか、いっそ妖狐の姿でとか。全然聞いちゃいねえ。

「で滞在費は?」

パトゥニーが黙ってペンジク銀行のブラックカードを差し出す。

「ま、なる様になるか」


後日談の後日談:

キャーリーは一日置きに料理教室(@母)と工作教室(@父)に通い、変な化粧も止めて

「失敗を成功に転ずる漆黒の美少女神」

として、人生崖っ淵な皆さんを中心に絶大な信者を増やしたそうな。

やはり委員長とキャーリー連れて旅した方が良かったか?(すみませんオコ様もう言いません)

読んでいただきありがとうございます。

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