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間道にて

2部の登場人物


メグル…主人公。元ボン76世(未)。旅行家志望。

オコ…メグルの婚約者。自称妻の元妖狐。

コンコン…先先代妖狐。子狐に憑依中。

ラン子…縞獅子。ラン(獅子)と白虎(虎)のライガー。

5子ちゃん…謎の自動人形。


ルディン村

ダガム…鍛冶屋の老人。実はドワーフ族の神ダガムリアル。メグルに5子ちゃんを預ける。


クルタン国

タンラン…クルタン国王。貪欲王。5子を狙う。

転生したら転生してないの俺だけだった

〜レムリア大陸放浪記〜


2-9.間道にて


はいみなさん。私達ただいま絶賛フラグ回収中です。

考えが甘かったです。

ダガムさんも甘かったです。

考えても見てください。


どう言う経緯か、物凄く精巧な機械人形が手に入りました。

タンランは狂喜乱舞して軍事利用のため分解調査を命じました。

何か秘密がわかる前に、人形逃げました。首持って。

ルディン方面に逃げた模様。首持ってるから真っ直ぐ走れず、あっちこっちぶつかりながら逃げたらしい。


街道だけ探さないでしょう。

当然山狩りするでしょう。大人数で。

王様怒ってます。夜中も捜索するでしょう。

何でそんな簡単な事に気付かなかったのか?

一時間程走ったラン子は、森中に広がる無数の兵士たちの中に突っ込んでしまった。

兵士を吹き飛ばし、そのまま直進すると、一時間程で兵士の群れを突き抜けた。

「一万人ってとこか」

恐らく兵団は大混乱で、巨大な虎に襲われたの、頭が3つある四足獣に襲われたの、色々情報は飛び交うだろうが、手配中の自動人形(オートマタ)らしきモノが乗っていた事に気づく、イチ流野球選手並みの動態視力を持つ兵士も居るだろう。狙撃兵とかね。

そうなれば王都から正しい指令が下り、山狩り兵は街道を急遽戻って追撃。新たな兵団が追派されて、俺たちは挟み討ち。となる。


無人の街道を逃げてる間に、

これって俺たちがどんだけ速い乗り物持ってるか。山狩り兵は追いつけない速さだろう。

そしてタンランが決断して追派するまでの時間にカイバラ峠にたどり着けるか。

ダガムは山狩りがある事も知ってて俺たちに賭けた。つまり確信犯だったのではないか?

と言う気がしてきた。

だがこの賭けは無理がある(洒落ではない)。カイバラまで、通常速度で5日はかかるのだ。


ラン子は時速100km/hで走るので、多少途中で(主に俺が)疲れ休憩する事を考慮しても、一晩で1000kmは走れる勘定だ。コンコンに強化魔法をかけて貰って5時間だけ300km/hを出して貰ったとしても、2000km。5日が2日半になるだけ。強化魔法を5時間かけっぱなしにした翌日はコンコンは使い物にならない。どこで野営しても”王の目”と呼ばれる密偵に見つかる危険があるので、俺だけで木の葉隠れをかけっぱなしにしなければならず、その夜多分俺は居眠りしてラン子から落ちる。


慌ててコンコンに強化魔法を教えてもらったが、熟練度の違いで1時間しか魔法が続かなかった上に、翌日はやはり眠り続けた。1時間だけ強化魔法を使っても100kmしか距離を稼げないので、全く意味がなかった。

脆弱な体をこれほど恨んだ事はない。そして体育のない宮殿での授業を。

最大速度でもオコと5子ちゃん(なんちゃら5号を俺たちは5子ちゃんと呼んでいた)は耐えらるのだ。


あと3日。と言う時点で、オコが決断した。

「断捨離しよう。あと1日半なら何も食べなくても構わない」

食料を捨てる。天幕を捨てる。水も3つある袋の2つは残っていたが、一袋にする。弓も捨てようとしたが、コンコンに止められた。

「神具は拾った他人が悪用すると危むないよって」

ダガムも一応ダガムリアルと言う神なので、本気で作った武器は、普通の人間には渡してはならないのだ。

最初俺はオコが何を言っているかわからなかったが、結構意味が分かりプライドが傷つきながらも承諾した。

「つまり俺が鞄にコンコンを入れて、弓を抱いてツヅラに入るわけね」


F1に乗った事はおありだろうか?(俺もない)200㎞/hオーバーで走行すると、カーブで首にくるGが物凄いそうだ。F1ドライバーは揃って物凄く首が太いのはそのせい。とのこと。ラン子は極力直線で走るが、大きな岩などは迂回する。跨って走る時はそれが見えるので心の準備ができるが、暗いツヅラの中はいきなりガツンとくる。これはこれできつかった。

捨てるのはが勿体無いので、思い切り贅沢して詰め込んだ夕飯を危うくリバースするところだった。


食事と言えば、煙は困りものだ。煙が高く立ち登れば容易に敵に発見されるが、俺は風魔法で巧妙に煙を散らすことが出来た。魔術的無煙ロースターだ。もちろんオコの臭い消し結界も忘れない。

ただどんなに始末しても、火を使った跡は完全には消せなかった。


なんとかラストスパートをこなし、目的のカイバラ峠にたどり着いた時、俺たちは目を疑った。

読んでいただきありがとうございます。

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