第十五話「勇者からの贈り物」
こんにちは作者です。
なんとか書けました。
街に入りますよー。
ギルドへ行けるのか?登録できるのか?
乞うご期待
街に入るとまず、その人の多さにびっくりした。
まじかー、都会だ。
ハーバンさんは街の中心部にあるギルドまで送ってくれるそうだ。
綺麗な街だなー。
石畳と、アスファルトとは違うが、舗装道路が見える。
建物は色んな色の煉瓦や、石でできている。
石、石と言ってはいるが、素材は正直よくわからない(苦笑)
建築様式は中世ヨーロッパのそれが多いが。
商人の街故か、質実剛健といった佇まいで、ロンドンが想像できる街並みだった。
区画には街路樹が整備され、街灯が設置されている。
メインストリートにはオープンカフェやレストランが見えたが、雨の為か、客は皆店内で食事をしていた。
腹減ったなー。
それにしても、区画整理はされてるけど、中心部に行くにしたがって建物は高くなる一方だな。
ハーバンさんは総督府という場所の前で降ろしてくれた。ここはいわゆる都庁みたいなもんで、街の行政を担う場所らしい。
「記念公園の奥に見える建物が総督府ですよ。総督府府の右側の建物がギルドです、ではお気をつけて、あ、あと、これ」
ハーバンさんは紙袋をくれた。カヌレが入っていた。
「あっ!これは!ありがとうございます」
「またのご来店お待ちしています(笑)お気をつけて」
ハーバンさんは手を振りながら去って行った。
おっちゃんの周りの人っていい人ばっかだな。類友ってやつか。
俺は公園の一角にある、休憩所みたいなとこで、カヌレを食べている。
雨宿りしている人が何組かいた。
え?早くギルド行けって?腹が減っては戦はできんのだよ君。
それにしてもあれだな。セントラルパークみたいだな。
《行ったことないくせに》
とモトユキ。
まあな(笑)
しっかし、来たばっかで、建物はどれも一緒に見えるし。迷ったら大変だなこりゃ。
ま、道に迷う事は無いけどさ。
マジックボックスにいいものが入っていたからだ。
コアと言う名前の機械。
魔法が科学並に発達した世界で買ってきた品物だ。見た目は薄く、B5サイズのノートくらいの大きさ。
前面すべてが液晶画面のようなものになっていて、指感応方式で操作できる。
ちなみに魔力認証で、本人しか使えない。
魔力も人それぞれ紋様があるらしい。
マジックタッチシステムというらしい。
コアという名前は、色々な周辺機器をつけるごとに様々な機能を付加することができるからだ。
だから名前が《核》なんだそうだ。
例えば、ブレスレットのようなアイテムを買うと、バーチャル操作が可能になる。
目の前に画面が三次元で浮かびあがり、手の平や指先で操作できる。
移動兵器や、大型輸送機器をリモート操縦する周辺機器もある。
当時、俺はお金が無かったから、バーチャルゲームと、親機とだけ通話できるインカムセットと、この世界では役立たずな、衛星通信式デジタルマップ(カバンに入ってたやつね)しか買えなかった(苦笑)
ロボとか欲しー(笑)
ちなみに製造元は、激マズポーションでお馴染みの、あの会社だ(笑)
デジタルマップは衛星が無いと使えないが、スイッチを入れておくと、半径3キロ四方をオートマッピングしてくれるシステムが付いている。
コアとシンクロさせておけば、コアの画面で地図が見れる。
本来は、コアのネットワーク機能を使って、自分だけの地図を作れるのだ。
が、ネットワークにはつながらなかった。さすがに無理だわな。
俺はハーバンさんからもらった地図をコア本体でスキャンして、オートマッピングされた地図と同調してみた。これで、有名な場所がマップ上に反映された。多少位置がずれているとこもあるが、だいたいわかる。
ついでにおっちゃんの手書きの地図から、エレーナの家とお勧めの宿屋、レストラン、知り合いの家を手作業でマッピングした。
エレーナの家は俺のいる位置から、交わりの道のモニュメントを挟んで公園の反対側の大通りに面したところだった。
い、行かないからねっ(笑)
そうそう、マジックボックスの中はあと2つしか入ってないよー。
ネコ型ロボットじゃあるまいし、そうそう作者を楽にしてたまるか。
ん?作者って何だ?
ま、いいか(笑)
さて、行くか。
俺はハーバンさんに教えられた建物を目指した。
灰色の建物。入口にはドラマなどに出てくる浅い階段があった。裁判所みたいだな。
雨だと言うのに何人もの人が出入りしていた。
俺みたいな鎧姿の者、幾人かのパーティーを組んだ人達。普通の服装の人は依頼人かな。あ、女の子もいる。あの子は魔法使いかなー、あの子は弓持ってる。
ギルドって感じするなー。
俺も、階段を上がって、ギルドに入った。
ギルドの中は銀行みたいだった。
吹き抜けのある3階建て。
奧にはカウンターが見えて、職員らしき人が冒険屋達の応対をしていた。
夏だってのに涼しいな。空調設備とかあるんだろうか?
入り口には、案内板があった。どれどれ?
一階は、受付、依頼書掲示板か。二階は、高位冒険者用掲示板、情報センター?カフェ「交わりの道」?カフェ?三階は、ギルド事務所、応接室、、、等々。
カフェって何だカフェって?
カウンターに向かいながら掲示板を読む。
色んな依頼あるなー。
【迷い猫探し】
何でも屋かよ!?
【好きな子に告白するお手伝いをしてください】
俺が手伝って欲しいわ!
【彼女を紹介してください】
俺もだ。気が合うな、んーと依頼人は、、、ランド村・ルース、17才。職業・猟師、、、ルースかよ(笑)
【ワイルドドッグ討伐】
あ、いきなりギルドっぽくなったな。
そうこうしている間に俺はカウンターに到着。
しなかった(笑)
カフェ行こう
《おい!》
お腹空いたよモトユキ。カヌレじゃ足りん。
階段を上って二階へ来た。
木の植えてあるプランターで仕切られた一角にカフェがあった。
「いらっしゃいませ」
綺麗なお姉さんがやって来た♪
「1人なんですが」
「お一人様ですね、お好きなお席にどうぞー」
俺は窓側の席に座った。
雨の降る街が見える。
カフェの店内はさほど混んでいなかった。
4人組の冒険屋達。白い髭のじーさん。おっちゃんみたいなベテランっぽい戦士風のおっさん。若い兄ちゃんと女の子。あれか?未来の勇者か?イチャイチャしやがって!
くだらない事を考えていると、しばらくして、件のお姉さんがお水とメニューを置いていった。
何にしようかなー。
サンドイッチ。
ホットケーキ。
トースト。
この辺までは分かるが、、
アニロイのふんわりリッシェ。
アニロイって?んで、それをふんわりどうした食べ物なんだ?
皮付きレザウドのムニエル。パン、スープ付き。
レザウド?
むむむ、決まらん。
下の方を見ていくと。
【ギルドお勧め!】
の文字が。
それは、、、。
ギルドカレー。
よく見よう。
ギルドカレー。
嘘だろ。もう一回だけ見てみよう。
ギルドカレー。
カレーか。
カレー?嘘でしょ?カレーあんの!?
その時、お姉さんが注文を取りに来た。
「お決まりですか?」
「あのー、カレーって、カレーですか?」
なんとも間の抜けた質問をしちゃったよ。
「カレーです」
「ご飯にルーがかかった?」
「そうです」
「なんでカレーがあるんですか?」
お姉さんはちょっと眉をひそめた。
「あ、俺、この街もギルドも初めてで」
「なーんだ。新人さんね、カレーはですねぇ、、、」
お姉さんは得意げに話し出した。
カレーは昔、西の大陸のギルドから伝わったものだそうだ。
なんでも、世界を救う為にやって来た勇者達がいたそうで。その勇者達が泊まった宿屋のご主人にカレーを教えたそうだ。
宿屋のカレーは、冒険屋達に大好評になり。
ギルドの食堂で提供される事になったらしい。
それ以来、各地のギルドで、カレーが振る舞われる事になったそうだ。
ちなみにレシピや作り方は宿屋のご主人と、そこへ弟子入りした人達。ギルドの食堂職員しか知らず。秘密にされているらしい。
一般社会へはというと、その見た目からか、一部の肉体労働者や美食家以外にはあまり浸透していないみたいだ。
とりあえず注文してみた。
勇者ねぇ。胡散臭い話だなー。全然違う物出てきたらどうしよう(笑)
しばらく考え事をしてると、お姉さんが満面の笑みでカレーを持ってきた。
「お待ちどうさま。召し上がれー。美味しいよ♪」
果たしてそれは、、、。
正真正銘、カレーだった(笑)
俺はカレーが好きだ。ニホンに行くと必ず食べるもののひとつだ。
懐かしい匂いがした。
アルミで出来たお皿に、サフランライスが盛られている。その上にはカツ。何の肉は分からないが、トンカツに見える(笑)ご飯の隣りにはキャベツみたいな野菜の千切り。
別にされたルーは黒みがかった、粘度の強そうなものだった。
これ、、、まんま金沢カレーじゃん。
俺は自称カレー通だ。ご当地カレーに詳しいのだ!
食ってみた。美味すぎた。
まさかこの世界で金沢カレーとはな。
でも勇者って何者だったんだろ?
ま、いっか。
勇者様ありがとう。
お腹も膨れたし。
んじゃ。登録しに行くとすっか。
どこまでも呑気な俺だった。
読んでいただきましてありがとうございました。
カレー出ました(笑)
これは、今までこういうジャンルを書いてきた、先人である、他の作者の方々、そしてその物語の登場人物達へのリスペクトとオマージュの意味を込めまして、カレーを出しました。
カレー知らない世界多いですよねー。
オズがこの世界へくる前に、活躍した勇者がいたからこそ、カレーにありつけたんです。
ちなみに金沢カレーは、作者が子供頃から慣れ親しんでいるカレーです。当時は金沢カレーとは呼ばれてませんでしたが。
たまに地元に帰ると食べたくなります。




