表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/83

千陣流での大百/足くんと扱いが良いのはどっちか?

澪は、ついに室矢家と会った!

いっぽう、誰にも知られないままで進んでいく、日本滅亡!?

同時進行する状況に、ついていけるか?

https://www.amazon.co.jp/dp/B0DHV47WQ9

 緊張した空気の中で、俺は突っ込む。


「お前は妻の1人だし、手伝えることは手伝う! が、将来的に室矢(むろや)家はなくなるんだぞ? カレナも、俺たちの面倒を見るだけだ。子供は例外なく、それぞれの家の責任とするんだ」


 これまで桜技(おうぎ)流を助けたのは、あくまで成り行き。

 どっちみち、男子校を軌道にのせて、同時に警察などの影響力を減らすことは、一代で終わらない。


 超空間のネットワークを通して、天沢(あまさわ)咲莉菜(さりな)が悩んでいる。


 頭を揺らし、やがて答える。


『承知しておりますー! 重遠(しげとお)に頼みたいのは、調子に乗っている男子を叩きのめして一罰百戒にすること!』


「最初に作った伝統が続くのは、そちらの意味でも、か……」


 話を聞けば、俺に桜技流の称号があることで、指導をつけて欲しい。


「怖いもの知らずの男子が、突っかかってくると?」

『警察の関係者で剣道や柔道が上手い男子や、退魔師互助会のお偉いさんの息子、あとは半グレみたいな腕自慢です』


 咲莉菜としても、こういった事態になると予想していた。


 どうせ、俺という切り札があるのだから、最大限に活用しよう。という話に。


『申し訳ございませんが、わたくし達を賭けるぐらいに思い切ったほうがいいかと……』


「釣るんだったら、金と女だな! ただし、今の俺は四大流派から認められた人間だ。その意味を分かっているんだな? 高校生だからと手加減はしないぞ? 異能をなくすぐらいに潰す。命があっても、二度と表舞台には立てんだろうな」


 それぐらいで当然のポジションだ。


 さもなければ、他の奴らが俺に逆らった報復で殺しかねない。


 深呼吸をした咲莉菜は、首肯した。


『お願いするのでー! むしろ、そうでないと意味がありません。女子校のほうは凪と澪がいれば、事足ります』



 ◇



 新設された男子校に出向いた俺は、パンダの気持ちがよく分かった。


 お世辞にも好意的ではない。


 まだ伝統や実績がなく、俺が桜技流で特別扱いだから、不安そう、俺に対する興味、敵意、呼ばれて面倒と、色々な感情が視線でぶつけられる。


(女っ気がない奴らにしてみれば、年齢が近い俺をよく思わんよな……)


 というのも、室矢家のハーレムを総動員したから!


 桜技流の女子校に1人ずついる、そちらの準ハーレムも呼び出した。


 女子大生ぐらいだが、年長者のような雰囲気もある美女が、ニコニコしている。


「注目されているわね?」

「だいたい、お前らのせいでな?」


 見事な着物を身につけた小坂部(おさかべ)(けい)をジト目で見た。


「あなたの式神だし、お手付きなのだから、当然でしょ?」


 悪びれもせず、得意げに言い返された……。


 息を吐いた俺は、自分の女子たちを見る。


「もう、1クラス分になったんだな?」

「……やっぱり、睦月(むつき)たちの数が効いているわね」


 あいつら、12人いるからなあ。


 しみじみと思っていたら、慧が呟く。


「1ヶ月休みなしでも、回らないんじゃ?」

「そろそろ、子作りに入る! 桜技流のハーレムはそっちがメインで、普段の優先順位は後ろ。あと、夕花梨(ゆかり)シリーズは基本的に護衛だから」


 それでも、キツい。

 女子2人ごとでやるべきでは? を検討している段階だ。


 お互いに許容できるペアを見ると、なかなか面白いが……。


 そう思っていたら、慧が溜息をついた。


「負けようがないとはいえ……。私たちに名前と経歴を書いたプレートをつけさせて、しかも事前に周知かあ」


「悪いな? 『俺に勝ったら、好きな女を与える』でないと、咲莉菜が潰したい奴らが乗ってこないから」


 不貞腐れた慧は、片手をヒラヒラと振った。


「ハイハイ……。夜の相手が面倒だからって、わざと負けないでよ?」

「今回は、本気でいく」


 ビンゴゲームの景品のような観覧席に戻った慧を見ながら、改めて男子を見た。


 どいつも、景品となった室矢家ハーレムを見ては、周りと騒いでいる。


 俺の周りには、護衛の夕花梨シリーズが、それぞれの角度を見たままで立つ。


 男子校の司会役が、外部音声で伝えてきた。


『えー! 次は、早崎(はやさき)との対戦です! 種目は剣道!』


 ギャラリーの男子どもが、歓声を上げた。


『彼の希望は……あ、天沢咲莉菜さん、です』


 ワァアアアアッ!


 盛り上がる会場。


(こいつ、親から親戚までの警察一家なんだよなあ……)


 満座で言うだけあって、全国クラスで、今は剣道部だか剣術部のエースだ。

 しかも、地元の県警から警察庁のキャリアまで招いている場。


 すっげー、視線が突き刺さっている。


 これで俺から奪えば、その瞬間に警察は元の状態に戻るからな?

 おまけに、本人も勝ち組の人生が約束される。


 千陣(せんじん)流での運命を左右した決闘と、同じだ。


(あの時は、本当に死ぬかと思った……)


 俺は竹刀を一本とり、スタスタと武道場のような中央へ歩み出た。


 相手も、剣道着のまま、竹刀を握っている。


『お互いに異能者のため、剣道のルールで防具なし! それから……』


 ――異能による戦闘を許可します!


 ――なお、ハンデにより、室矢さまは1本で負けです!


 その定型句によって、ただの茶番が始まる。


 お互いに前へ出たまま、横に審判がいる状態で話し合う。


 スッと頭を下げた早崎は、ドヤ顔のままで、尋ねてくる。


「室矢さんは……何段ですか?」


 アニメの主人公みたいな爽やかさで、なかなかの煽りだ……。

過去作は、こちらです!

https://hatuyuki-ku.com/?page_id=31

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ