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最強騎士兵団

帝国兵は剣を振るい騎士兵に斬りかかったが、その剣が折れた。


「剣が折れた!」

至る所で帝国軍の兵達が叫んだ。


それでも帝国兵達は騎士兵を倒そうとして体当たりしたが、弾き飛ばされた。


騎士兵達は整然としたまま、姿勢さえ崩さない。


「何だこいつら、ビクともしない。」

勇猛果敢な帝国兵達も屈強な敵に怯んだ。


「うおー」

騎士兵団20万人は再び雄叫びをあげて地面を踏み鳴らして、さっきよりも強く地響を立てた。


帝国兵達は体勢を崩し倒れる者もいた。


「本隊が囲みから出た!先鋒隊は本隊に戻れ!」

「敵追撃を倒しながら、本隊合流!」

伝令兵から先鋒隊に撤退命令が出た。


先鋒隊は撤退し本隊に合流した。


しかし騎士兵団はそれを追撃せず隊列をそのままに整然としていた。


後退した本隊の仮本陣。


「正面、東西の先鋒隊が戻って来ました!」

伝令兵が仮本陣に駆け込んで来た。


「被害報告を。」

大隊長ドラストラスが聞いた。


「はっ。敵騎士兵の隊列を崩す事はできず、我が兵に軽症者多数、死者は無し。」

伝令兵が言った。


「死者無しだと、どういう事だ!?あの騎士兵に対して死者無しなどあり得ないだろう!軽症者多数とは何だ?」

大隊長ドラストラスが聞いた。


「前線の兵達の報告では、敵に斬りかかっても剣が折れ、体当たりしても弾き飛ばされ、軽症はその時のものだと。」

伝令兵が答えた。


「敵は斬りかかってこなかったのか!?」

副将軍ベリンラルが聞いた。


「はい。雄叫びをあげて足を踏み鳴らしていただけだと。」

伝令兵が答えた。


「敵は追って来たか?」

大隊長ドラストラスが聞いた。


「いえ、追手はありません。敵隊列に変化はありません。」

伝令兵が答えた。


「どういう事だ…」

副将軍ベリンラルが呟いた。


「本国からの使者が来ました。」

帝国兵が報告に来た。


「使者?援軍要請の返命にしては早すぎる。使者は誰だ?」

副将軍ベリンラルが言った。


「バーンズ様です。」

帝国兵が答えた。


「バーンズ!?皇帝からか。すぐに通せ。」

副将軍ベリンラルが言った。


使者バーンズが敵大軍勢を見て顔色を変えて仮本陣に入って来た。


「ゼノヒィス皇帝からの勅書です。」

使者バーンズが皇帝からの勅書を副将軍ベリンラルに手渡した。


「ベリンラル様、あの軍勢はなんです?あの様な騎士兵団は見たことがありません。ギルリス軍ですか?」

使者バーンズが聞いた。


それには答えず、副将軍ベリンラルは皇帝からの勅書を読んでいる。


「ベリンラル様?」

大隊長ドラストラスが聞いた。


「全軍撤退命令だ。」

副将軍ベリンラルが言った。


「…撤退ですか。」

大隊長ドラストラスが呟いた。


「我が帝国は共和国マドニラル領と同盟を結ぶ事になった。」

副将軍ベリンラルが言った。


「マドニラル領?ギルド本部ですか。しかしなぜギルド本部なのでしょうか。」

大隊長ドラストラスが聞いた。


「わからん。だが今となっては撤退できるかどうか。敵のあの軍勢では。」

副将軍ベリンラルが言った。


「伝令!敵騎士兵団が消えました!」

前線の伝令兵が飛び込んで来た。


「何!消えた!?」

副将軍ベリンラル、大隊長ドラストラス、使者バーンズは仮本陣を飛び出した。


20万人の騎士兵団は消えていた。


しかし、騎士兵団が地響を立てた20万人の足跡は残っている。


「また霧に包まれて、霧が晴れたら大軍が消えていました。」

伝令兵が言った。


「20万の騎士兵団が突然現れて、我が帝国軍を圧倒しながら死者を出さずに、突然消えた。これは何だったのだ…」

副将軍ベリンラルが呟いた。


その上空に零達がいた。


「何とか戦争にならずに済んだね。皇帝の使者のバーンズさんが早く来てくれて良かった。」

零が言った。


「主!あの軍勢、凄いではありませんか!」

フェスが嬉しそうに言った。


『零様、まさかあの軍勢も全部傀儡なのですか?』

リラが念話で聞いた。


『さすがだね、わかった?そうなんだ。だから皆同じ動きしか出来なくて。』

零が念話で答えた。


「零殿は、20万人の騎士兵団を、一体何万人の騎士を抱えておられるのですか。」

セレスティアが驚き過ぎて少し震えながら聞いた。


「あぁ、ちょっと詳しい事は言えないんです。ははは。」

零が笑って誤魔化しながら答えた。


「3万の帝国軍を死者無しで撤退させるなんて。何であの城壁を出さなかったのよ?城壁の方が確実でしょ。」

カタリナも驚いて言った。


「城壁を出したら僕の仕業ってバレてしまいますから。」

零が言った。


「バレてもよいではありませんか!あの軍勢で踏みつぶしてしまいましょう!」

フェスが嬉しそうに言った。


「死者が出ないようにしたのに、それじゃ意味がないでしょ!」

カタリナが怒って言った。


「ははは。僕は帝国と同盟を組んでるから、帝国を手伝わないといけない立場なんだよ。邪魔したからね。イザベラ王女にバレたら叱られるかも。」

零は苦笑いで答えた。


帝国軍はギルリス領から撤退して行った。


その1週間後。


アサランド共和国では緊急の代表会議が行われた。


代表会議ではアサランド共和国として、ウライア王国と同盟を結ぶ事が承認された。


人族はウライア王国を中心とした人と経済と文化の流れが出来て、各国要人が頻繁に会談するようになり、長い歴史の中で一時的に同族での争いが無くなった。


第一期終わり。




第二期序章。


そんなある日。


『零様。妖精どもが零様を呼んでおります。』

魔物の森の深域の牙狼族副族長ザッハから念話があった。


『妖精?わかった。ありがとう。』

零は念話で返した。


【次回予告 】

粒子の能力で異世界最強!? 【第2期】〜他種族編〜 https://ncode.syosetu.com/n1687mx/

第二期初回、魔物の森の深域で妖精達が零を呼んでいるが、セレスティアとカタリナをどうする?


物語を読んでいただきありがとうございました。

今回で第一期は終了します。


自分では書き始めた時に思っていた以上に面白い物語になって喜んでいます。


第二期も2026年10月現在3万字以上書いていてパワーアップしていると思います。

ここまで読んでくださった皆様の期待を裏切らないよう第二期も大切に物語を育てていきます。


これからも是非読んでいただけると嬉しいです。


「面白い!!」「続きが読みたい!!」と思っていただけたら、

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また読んでもらえることを楽しみにしています。


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