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プロローグ

2026.1/14

改稿しました!

少し路線を変えるつもりの改稿なので、また読み直してくれると嬉しいですっ

 綿城麦わたしろむぎ、十七歳。

 今日もいつも通りのごくごく普通の日常が過ぎていく。


「ああ、可愛い……」


 自室のカーテンを閉め切った薄暗い部屋の中で、僕はスマートフォンを握りしめ、画面に映る豆柴の子犬をうっとりと見つめていた。

 小さな肉球、丸い耳、そして画面越しでも伝わってくるその毛並みの柔らかな質感。モッフモフの生き物からしか得られないエネルギーが体の中を循環していく。それは、一瞬のうちに僕の体と心を和らげた。


「はぁ……犬ってどうしてこんなに可愛いんだろうなぁ……」


 僕は、別に勉強ができたり、ゲームの腕が立つわけでもなければ、クラスで目立つ人気者でもなかった。


 平凡な高校生。


 だが、可愛いもの――特に、触り心地の良い動物やぬいぐるみ、そして愛するモフモフに関しては、誰にも負けない情熱を持っていた。

 将来の夢は、巨大なモフモフに埋もれて暮らすこと。切実すぎる夢かもしれないけど。


「ふぁ……」


 動画を何本か見終えたところで、急に激しい睡魔が襲ってきた。

 今日は週末だから夜更かししても大丈夫だ、と思った矢先、僕の意識は闇の中へと沈んでいった。


 それは、まるで大きな動物に包まれるような、暖かく、心地の良い眠りだった。



 ◇ ◇ ◇



 次に目を覚ました時、僕は思わず目をごしごしと擦った。


「え? どこだ、ここ……?」


 見慣れた壁も、積み重ねたコミックスもない。

 お気に入りだった犬の写真集や、モッフモフのぬいぐるみもない。


 あるのは、高くそびえる見知らぬ大木と、麦の背丈ほどもあるシダ類、そして耳慣れない鳥のさえずりだけ。

 周囲には、見たこともない鮮やかな花々が咲き乱れている。


 僕は慌てて立ち上がった。

 どう考えても、ここは日本の僕の部屋ではない。空気が、匂いが、全く違っていた。


「夢?いや、土の匂いがする……。まさか……異世界転生……?」


 腰が抜けそうになるのを必死でこらえ、全身を調べる。寝巻き姿ではなく、いつの間にか動きやすいTシャツとジーンズになっている。手に持っていたはずのスマホもいつのまにかなくなっている。


 試しにジャンプしてみると、いつも通りのジャンプで何も変化はない。

 どうやら身体能力は、体育の成績が「3」のままみたいだ。どうやら、物語によくある「チート能力でいきなり最強!」という展開は、自分には無縁らしい。この世界で僕は生きていけるのか……?


 絶望が胸をよぎった、そのとき。


 脳裏に、まるでゲームのステータスウィンドウのようなものが、半透明な文字で表示された。



【綿城 麦】

 HP: 80/80

 MP: 10/10

 ユニークスキル: もふもふテイマー



「もふもふテイマー?」


 僕は思わず復唱した。

 最強の魔法や剣術ではない。

 それは、誰もが落胆するような、最も戦闘に役立たなさそうなスキル名だった。しかし、そのスキルは僕の心を大きく揺さぶった。


 待てよ。もしここが剣と魔法の異世界なら、きっと、可愛い動物や魔獣がいるはずだ!


 不安よりも、未知のモフモフへの期待が勝る。

 我ながらどうかと思うが、もふもふへの好奇心は抑えられなかった。


 ふと、茂みの奥で、何かが小さく「きゅん」と鳴いた。


 僕は音のした方にゆっくりと近づく。

 小さなシダの葉を掻き分けて、その姿を見た瞬間、僕の心臓は高鳴りを通り越し、溶けた。


「きゃ、きゃわいいぃぃぃ!」


 それは、体長二十センチほどの丸い生き物だった。

 毛並みは、まるで雲をそのまま切り取ったような真っ白で柔らかそうな綿毛。足は短く、ぴょこぴょこと跳ねるたびに全身の綿毛が揺れる。大きな丸い瞳は不安そうに潤んでいた。


 まとめると、めっちゃもふもふの理想の動物が目の前にいるってことだ。


「君のお名前は?」


 それは、図鑑にも載っていない、見たこともない、究極のモフモフだった。そして、その白い体毛の脇腹には、かすかな赤い傷がついている。


 どこかで怪我をしたのだろう。

 怪我の状態から見るに、できたのはかなり新しそうだ。


「もふもふテイマー……」


 無意識にスキル名をつぶやき、優しく手を差し伸べた。


「大丈夫だよ。怖くない。僕は、君を傷つけたりしないから」


 自分の興奮をできるだけ心の奥に押し込んで、僕は笑顔で話しかける。

 その瞬間、もふもふ——名付けて綿毛ウサギの警戒心が明らかに和らいだのを感じた。これがスキルの力なのか、それとも、僕の純粋な愛が伝わったのか。それは分からない。


 これは純粋ではないね。

 いや、そんなことはどうだっていいんだ。


 僕は首をブンブンと振り、頭の中の雑念を払った。

 僕はそっと、その小さな傷口に手を触れた。

 頭の中に声が響き、【癒やしの肉球】の力が、本能的に発動した。

 僕の手のひらが、肉球のように柔らかく温かな光を放ち、傷口を優しく包み込む。


 綿毛ウサギは「きゅぅ……」と小さく鳴くと、僕の指に鼻先を擦り付けてきた。


「っっっ! 可愛い……!」


 鼻血が出そうになるのを堪えながら、綿毛ウサギをそっと撫でた。


 異世界で、僕は初めての可愛いもふもふと出会った。無双なんてどうでもいい。

 僕の異世界スローライフは、ここから、最高のもふもふと共に始まるのだった。


 こちらの作品は、途中で終わっていた処女作を元に作った作品です。

 まだまだ初心者ですので、何かと誤字脱字、文法がおかしい、矛盾、等々あると思います。もし見つけられたら、「応援コメント」ならぬ「報告コメント」をしていただけますと、非常に幸いです。

 中学生なので多めに見てくれたら……と言いたいですが、心を鬼にして教えてください。


 もし面白い、応援したいと思っていただけた方がいらっしゃいましたら、星評価、応援、応援コメントをいただけると、泣いて喜びます。


 今後とも、作品共々よろしくお願いします。




 以上、真面目な文章!

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