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書痴日記  作者: 茶屋ノ壽
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 価値というものは相対的なものであり、共通認識がずれれば容易に変容するものである、とかなんとか、まあ小さな人のそれと大人のそれはずれることが多いのかなとは思う。


 時間とかかな、小さな人の時間と大きな人の時間とは大切さが違うという話は聞いたことがあり、それはまあ、割合の差ではある話で。


 五歳まで生きてきた小さな人にとっての一年は人生の5分の1だけど、50年生きていた人にとっては、50分の1なんだよね、十倍価値が違うわけで。


 もっと細い時間も同じ比率で価値が違う、大人のちょっと待ってと、小さな人のちょっと待つ感覚がこのくらい違いがあると、認識して行動したほうが良いのじゃないかなとは思う。


 私の例でいうならば、今十歳で、保護者とか指導者とかがおよそ三十歳から四十歳くらい、時間の価値は三倍から四倍違うわけですよね、大人が2、3日待ってという時の感覚は、小さな人だと、一週間か二週間待ってということと変わらないわけで。


 しかも時間の使い方が下手であるから、何をやるのもたくさん時間が必要なのですよね、小さな人は、だから、そこを奪われると、とても困るし、怒りを感じることになるわけで、我慢が効かないのではなくて、時間に対する許容度が、スケールがただ違うだけなのですよ。


 何かをなすには長い時間が必要になる、それが大きな変化であるならば、もしくは安全に徐々に変質させていかなければならないのであるなら、ということを、経験が足りないと知らないというか、分からないということも小さな人と向き合う時には必要なのかなとか。


 実のところ時間の感覚が広い人、長いスパンで思考する人には、短い時間で考える人の価値観がわかっていない場合があったりするのですよね、多分。


 数世代をかけて変革させるべき問題というかそれだけの価値があるよねという、意見が、通らないのは、それだけ時間を大事にしているというか固執しているというか、貴重さが、重みが違っているということなのであろうかなと。


 それは焦りであるのか、それとも、呑気すぎると指摘されるようなものであるのか、適切な早さはこれはまた環境に依存する価値観でもあるわけで。


 早ければ早いほうがいいというのは、これまた時と場合によるのであろうかなとも思うし、実は普通に真実とか普遍的な価値観ではないかなとも思うのよね。


 巧みで遅いのと、拙く速いのではどちらが良いのか、というと、いやまあ、その二つの選択肢しかない状態が既にまずいのではとか、前提をひっくり返すようなことを言いたくなるなぁ。


 時間に対する価値観が人によって違うということは、頭のどこかにおいておいて、会話をすることが大切なんじゃないかな、とかふと思う。


 今日はここまで。

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