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Nice Fight!〜違う道が1つになって同じ夢を見ていた〜  作者: livingdead


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95/103

全国高等学校ボクシング選抜沿岸ブロック予選ミドル級決勝

銀山御幸(かなやまみゆき)(国教大附属)ー守下孝介(もりしたこうすけ)(武領)


赤コーナーからゆっくりとした足取りでリングインした銀山御幸と駆け上がるようにリングインをした守下孝介。


ライトウェルター級決勝戦の悪い余韻が残る中でも今大会の最終試合も好カードであり、会場の注目を集めていた。


先ほどの試合結果を引きずるなというのが無理な話で銀山の表情は極めて険しい。


対する守下も競技の公平性が損なわれたということで、あの試合とレフェリングには怒りを露わにしていた。


両選手レフェリーに呼ばれてリング中央に進み、ファウルの説明を受けた後、グローブタッチをし、それぞれのコーナーに戻った。


そこで両選手、セコンドとグータッチを交わし第1ラウンドの開始を告げるブザーが鳴った。


サウスポースタイルで低い姿勢に構え、左ボディストレートから上に右フックを返す守下に対し、銀山は左側にサークリングして左ジャブをつきながら出てくる守下に左フックを合わせにかかる。


それに対して大きく左を守下は振りさらに前進して大きな右フックから左アッパーを伸ばしてきた。


銀山はその攻撃に対し、右ストレートを送り込んで流れを止め、さらに左右左とブロックの上からではあるが、効果的に決めている。


守下はそれに対して下がることなく、右フック大きめの左スイングでプレスをかけ、銀山のストレートによる迎撃に対しては、ウィービングを多用してクリーンヒットを免れている。


この数ヶ月でかなり技術レベルが上がったと思われる守下は2ラウンド目からも先手を取り続け、銀山の距離を取った動きから伸ばしてくる左ジャブ右ストレート時に前に出てきてのショート右アッパーなど、ブロックとウィービングで空を切らせ。逆に守下のオーバーハンドレフトや右フック、左ボディストレートなどは銀山の素早い引きとポジショニングによって、こちらも大半が空を切らされていた。


前進する守下にフットワークを多用して距離を保って迎撃する銀山と言った展開が続き、試合は淡々と進んでいった。


最終3ラウンド、この試合で初めて銀山が接近戦を選択し、ガードをしっかり上げて重心を落としたまま守下のボディにショートアッパーを連打で叩き込む。


守下も右フックのボディブローから上に右フックをさらに切り返し、左のショートストレートも決めるなど、一進一退の打ち合いを展開。


銀山が前進する守下を接近戦のままで左側にいなして右ショートアッパーを決めると、それと同時に守下も強引な体勢から右の大きなフックを銀山にヒットさせたところで、3ラウンド終了のブザーが場内に鳴り響いた。


「ただいまの競技の結果をお知らせします。3−2スプリットデシジョンに寄りまして、青コーナー武領県守下孝介選手のポイント勝ちでした。以上を持ちまして、全国高等学校ボクシング選抜大会沿岸ブロック予選の全競技を終了いたします」

――――――――――――

お疲れ様でした。


おかげさまで競り勝つことができました。


武領高校の守下孝介です。


前回のオープン戦で銀山くんと対戦した時の反省から、前進するにしてももう少し丁寧に攻撃を組み立てようとここ数ヶ月、色々と試行錯誤してきましたが、成果が出てほっとしています。


ただ、やはりと言いますか銀山くんも相当レベルが上がっていましたね。


もはや全国上位レベルと言っても差し支えがないと思います。


できればまた手合わせしたいですね。


ミドル級もすっかり層が厚くなって、準決勝で当たった鞆くんや高南工業の室口くんなんかも今後伸びてくるでしょう。


僕も春から武領高校ボクシング部のキャプテンを任されることになってますので、より向上心を持って競技に取り組みたいと思っています。


今後もフェアプレイの精神を忘れずに頑張っていきますので、よろしくお願いします。

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