県対抗団体戦フライ級(前説込み)
どうも皆さん!
モブ山モブ次郎でございます。
え?
なんでお前が出てくるのかって?
てかいい加減本名名乗れって?
いや、まあまあそんな些細なことはどうでもいいじゃないですか!
今回俺はですね、この試合をレポートするにあたりまして、アマチュアボクシングのルールを知らないやつからしたら何が何だかわからなくなるかもしれないと思いまして、簡単な前説だけやれと駆り出されたわけなんですよ!
そんなわけでですな、今回の競技ルールに着きましては、日本ボクシング連盟の競技規則に則って実行されます。
ジュニアルールなのでヘッドギア装着。
2分3ラウンドインターバル1分。
使用グローブは日本ボクシング連盟公認ウイニング製。
ピン級からライトウェルター級までは10oz、ウェルター以上は12oz で競技が行われます。
試合は3ラウンド戦ってのポイント決着、
もしくはRSCいわゆるレフェリーストップコンテスト、
並びにセコンドからのタオル投入によるABD(棄権)、
同一ファールを5回繰り返すと失格負け、
ダウンの後10カウント数えても起き上がれなければKOでの決着となります。
審判員はレフェリー1名、ジャッジ5名の6人体制で競技運営が行われます。
その他、不明な点がございましたら都度説明させていただきますのでお問い合わせください。
それでは第1試合目始まります!
【 客野太郎(国教大附属1年)ー山田信一(大咲南2年·選抜·インターハイ3位) 】
リングに上がった両選手、身長リーチにそれほど差は見られないが今日が対外試合初戦となる客野が本来ピン級の選手であり、なおかつまだ1年生ということから、フレームにはかなり差がある様子。
高南県大咲南高2年の山田は最近全国大会で上位に食い込む成績を収めており、沿岸ブロック大会でも軽量級の強豪、信徳学院の選手を抑えて優勝を続けているなど非常に好調で、今日も自信をつけた様子でリングに上がっている。
対する薙沢県初のボクシングチームである国際教育大学附属国際高の客野はやや緊張した様子だが、リングに上がってから相手である山田に対し鋭い視線を飛ばして気合十分といったところ。
両者レフェリーにリング中央に呼ばれて簡単な注意を受けた後、それぞれのコーナーに戻り、セコンドと軽くハイタッチを交わすと1ラウンド目のゴングが鳴り試合開始!
開始直後から、両者軽快なステップで距離と間合いの探り合い、共にスピード豊かな左ジャブを遠距離から差し合うが30秒も経たないうちに試合が動き始める。
客野がロングレンジから鋭いステップインを決め、右ストレート左ストレート右ストレートの3連打にさらに左フック、右ストレートをダブルで叩き込み、その最後の右が山田の顔面を捉えていた。
山田はやや面食らった様子で左を突きながら回り込み、一旦仕切り直しにかかるが、さらに今度は距離を詰めた客野が、長いリーチを器用に折り畳みショートレンジで右アッパー左フックさらに左ボディをダブルで叩きつけ山田にロープを背負わせて攻勢を取っている。
ここで山田は、打ち気に出る客野の攻め込んでくる隙に合わせて左右アッパーをボディに叩き込み、客野の攻めを寸断、フレームの差で逆に手数を返して客野をニュートラルコーナーに釘付けにして連打を仕掛けたところで1ラウンド終了のゴング。
想定外の展開に場内のボルテージは最高潮!
観客席で控えている各県の主要校の監督、顧問たちも身を乗り出してリング上から目を離せない様子。
2ラウンド目開始。
1ラウンド目の攻防で手応えを掴んだのか、客野は鋭いステップインを多用してロングの左ジャブから繋げる右ストレート。
さらに左ボディフックやそこから上に切り返す左フック右アッパーのコンビネーションを流れるように繰り出す。
対する山田は、ガードをしっかりと固めて、その隙間にこれも的確にワンツーストレート、左右アッパー、左フックなどを交えたコンビネーションを上下に散らして主導権を渡さないように立ち回る。
そして一瞬距離が空き、そこに客野がダッキングして右ボディストレートをを放った瞬間、山田が繰り出した左フックが客野の右側頭部をかすめた時、客野の両膝が
『ガクン』
と折れたかと思うとそのまま背中から倒れ込み両足を跳ね上げるような格好で痛烈なノックダウン!
レフェリーのカウントが開始された時、客野はゆっくりと片膝をついて、グローブをつけた右拳をキャンバスに叩きつけた後、カウント5からゆっくりと立ち上がりファイティングポーズ。
その際にニュートラルコーナーで控えた山田から視線を外さず、レフェリーが
「Box!」
と試合再開を命じた途端、怯んだ様子もなく客野は山田との距離を詰めて、左右ストレートのコンビネーションをためらいなく連射!
カウンターを狙う山田に対し、逆に一気に勝負をかけるかのようにダウンのダメージを感じさせないキレのあるパンチを次々と叩き込んでいき、ついに客野の放った右ストレートが山田を捕らえ、山田は鼻から大量に出血。
必死に回り込みながら凌ぎにかかっている山田に客野が追いすがろうとしたところで2ラウンド目終了のゴング。
リングサイドの関係者たちは次々と口にしている。
「我々は一体何を見せられているんだ!?」
「まるで全国大会の決勝戦を見ているみたいだ!」
練習試合とはいえ、強豪と新鋭の真正面からのせめぎ合いは場内を最高に盛り上げて、いよいよ最終ラウンドへ!
最終ラウンドスタート!
山田も腹をくくった様子になり、相打ち狙いで客野がロングレンジからビュンビュン飛ばしてくるワンツーストレート左フックに合わせて強引に右クロス左のフックを合わせて、フレームの差に任せてロープコーナーに追い込みにかかる。
距離が詰まると客野は長い腕を折りたたんで、ショートアッパーのカウンターで対抗。
さらに右ショートアッパーから左のフックを上に返した刹那、一瞬距離が空いたところに、山田が放った右ショートストレートが客野の顎を捉えて、思わず客野がバランスを崩してロープまで後退、そのままロープ際にもたれかかったところでレフェリーが割って入りダウンカウント宣告。
規定の8カウントまで数えた後、両手で交差させ試合終了。
◯山田信一(高南県:大咲南)【RSC3回1分4秒】
客野太郎(薙沢県:国教大附属国際)✕
――――――――――――――――――
あ〜〜〜っ!!
負けた〜〜〜!!
くっそめっちゃ悔しい!!!
ども、客野ッス!
ご覧の通りですわ、あ〜〜〜もう、1ラウンドはいける!と思ったのにな〜〜〜〜!
やっぱ全国で上に行ってるやつは粘りが違いますわ!
俺、何べんも右ストレートぶち込んだんですけどねぇ・・・
なに?
2階級も差があったらそんなの当たり前?
以前の俺ならそうでしたけどね、井口に教えてもらって、手首も握力もガンガンに鍛えたんですから、自分で言うのも何ですけどね、KOパンチャー行けると思ってたんですけど、なんだかんだで芯を外されてたのかなぁ?
鍛え直しだわ・・・・って、俺の方に多分よその県の監督さんか顧問さんが近寄ってきてる?
あ、この人、信徳学院の監督さんじゃん?
「お前すごいな!今日が初めてなんだろう?本当はピン級なんだってな?ブロック大会の時はうちのやつもしっかり鍛えておくからよろしく相手してやってくれや。待っとるぞ!」
う〜む、いかつい・・・・けど、褒められるのは悪い気がしない。
負けたけど。
だからちゃんと挨拶したよ。
ありがとうございました。
また頑張ります!!
いや、マジでまた鍛え直しますわ。
今度は期待しとってほしい!
よろしく!!




