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二年後



『四英傑』が競い合い、九条陣営が勝利を収めた戦いから二年。リセットされたサーバーは終盤に差し掛かり、九条らは決戦の地に馬を走らせていた。


 「それにしてもまさか、御影さんが俺たちの仲間になってくれるとは思いませんでした」


 「……朱羅に思い知らされたからな。俺じゃあ、あいつを倒せないってな」


 剣崎に敗れてからというもの、毎日のように仲間から技術を吸収していき、今や一対一では朱羅の右に出るものはいなくなっていた。


 「それに組むと思わなかったで言うなら、鬼塚が朱羅と組んだことの方が意外じゃないか?」


 手段を問わないことが強みだった鬼塚だが、朱羅と組むようになってからというもの、その手の作戦を使わず、仲間の才能を引き出す作戦を考えるようになった。


 「おっ……見えてきた。右翼三千、左翼三千は先に行って交戦開始。中央本隊は右翼と左翼の抜けた場所を埋めるように広がり、この場で待機。」


 九条の部隊が一糸乱れぬ動きで行動に移す。


 「一番槍は鳴海様だ!!お前ら続きやがれ!」


 「ハァ……弓弦 弓騎隊、あのバカに負けぬ働きを見せるぞ!」


 それぞれの部隊長が声を上げ、NPC平日の士気を上げる。


 「さて……どうなるか」


 両陣営の部隊が交戦を開始。鳴海、弓弦の部隊が善戦するも状況は芳しくない。


 「以前のようにはいかないな……」


 サーバーリセットされる前は天鷹城の『友好度』が高いことによるNPC兵士の強さで圧倒できていたが、サーバーリセット後、九条の戦い方は瞬く間に広がり、全ての城主が真似をし始めた。


 「結衣さん。お願いしていい?」


 「任せてください!千人、私に着いてきなさい!」


 千人を引き連れた結衣が交戦を開始すると戦況が九条に傾き始めた。


 「結衣さん!?九条さんからはなんの連絡も……」


 「あんた達が情けないからでしょ!あたしも手伝ってあげるから、あんた達も気合い入れなさい!」


 結衣の役割はNPC兵士ではなく、男性陣……特に鳴海に発破をかける役割。その効果は期待通り……いや、期待以上の成果をもたらした。


 「……本隊前進。右翼と左翼は本隊の後ろに合流して。」


 両翼の活躍により、敵部隊はかなりのNPC兵士が削られた。九条は畳み掛けるように本隊を前進させ、勝負をかける。


 「スゥー……我は猪ケ倉城の城主 円満!兎角城の城主に一騎打ちを申し込む!」


 「らしいけど、どうしますか城主様」


 九条がからかうように笑いかけると、「やめてください」という素振りで相手は返した。


 「我は兎角城城主 剣崎!一騎打ちを承諾し、正々堂々と戦うことを約束しよう!」


 腰に二本の剣を携え、笹穂槍を構える。


 「ハッ!ここまで勝てる気がしない一騎打ちも久しぶりだな……」


 円満は中段に槍を構え、剣崎との距離を縮める。


 「……ッ!」


 円満の突きが剣崎の頬をかすめる。


 (見てからじゃ遅いな……)


 剣崎はコンパクトになぎ払いを行い、生まれた隙を逃さず突きを繰り出した。


 「……クソッ!やっぱ勝てねぇか」


 円満が倒されたことで剣崎たちは猪ケ倉城を陥落させ、最後の戦いに赴いた。


 獅子田城


 「お久しぶりです朱羅さん。こうして戦えるのを心待ちにしてました」


 剣崎が礼儀正しく頭を下げ、それを見た朱羅はケタケタと笑った。


 「お前との一騎打ちを心待ちにしてたのは俺の方だ!さぁ、存分にやり合おうか!」


 「いきます!!」

 


 


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