【番外編】婚約式~後編~
婚約式は無事終わり、続いてのパーティーとなる。ちなみにその頃、街では彗星のごとく現れた碧いチョコレートが爆売れしていた。
というのもホワイトチョコレートは通常のチョコレートより、気持ち安く作れる。カカオの含有量、製造工程が、通常のチョコレートより少なくて済むからだ。
ゆえに発売初日になるこの日、価格もお求め安くしている。
つまり価格、珍しさ、騎士団長の婚約式で使われたという相乗効果とも相まって、爆売れしてくれたのだ!
本当に。
エリダヌスの提案で商会を作り、お店で販売して良かったと思う。でもこの大成功を知るのは翌日のことで、今の私は……。
「それではお集まりいただいた皆様と共に、今日という日を祝うことができればと思います。Cheers!」
エリダヌスが唱和し、パーティーの場で乾杯をしたところだった。
立食形式で用意された、チョコレートを使った料理やデザート。
特に前者は珍しいので、皆、お皿に料理を次々と取って行く。
一応ダンス曲が楽団により演奏されているが、舞踏会ではないのだ。
食べるのがメインで問題なかったが、あまりにも皆、料理に夢中でダンススペースが閑古鳥。
そこでエリダヌスと私で、広々としたスペースを使い、ダイナミックなダンスを披露する。
これにはみんな、食事を楽しみながら拍手喝采。
三曲立て続けに踊り、はけると、ダンスを始める人も出てきた。
ダンスをする人、食事を楽しむ人と、バランスがとれたところでエリダヌスが、私に声を掛ける。
「息抜きで散歩でもしましょうか」
推しの提案を快諾し、エスコートされながら、庭園を歩き始める。
少し歩くとアイビーのアーチが見えてきた。
アイビーは常緑性のつる植物のため、2月のこの季節でも青々としている。
「メリディアナ、君にずっと渡したいと思い、準備に時間がかかっていたものがあります」
立ち止まったエリダヌスのこの言葉を聞いた私は。
ハッとすることになる。
エリダヌスが何を言っているのか、すぐに分かったからだ。
「パープルダイヤモンドは産出量が少なく、さらにその品質とカラーが最高グレードのものとなると……なかなか見つかりません。ですがようやく。メリディアナの瞳のような、美しいパープルダイヤモンドが手に入りました」
そう言うとエリダヌスは、女子が一度は憧れる、あの小さな小箱をパカッと開けるを実演してくれたのだ!
さらに、騎士団長らしく、マントをふわりと揺らし、片膝をつき、跪く。その上で私の手を取ると……。
「婚約式では、既に婚約指輪をつけていることが多い。よって婚約式に、指輪を贈る流れは含まれません。でもそれはわたしにとって、好都合でもありました。婚約指輪を贈るのは、わたしにとっては大切な儀式。つまりメリディアナと二人きりの時に、渡したいと思っていたので」
そこでエリダヌスは、全てを照らす、太陽のような眩い笑顔になった。
その上で私の指に、婚約指輪をはめてくれる。
エリダヌスの選りすぐりで見つけられたパープルダイヤモンド。
宇宙を思わせる碧さに、濃い紫が混ざっている。
光を受けるとその鮮やかな色が、なおのこと際立つ。
とても美しかった。
「メリディアナ。君がかつての自分自身を取り戻し、わたしと共に生きる選択をしてくれたこと、心から嬉しく思います。君への永遠の愛を誓い、この指輪を捧げます」
「エリダヌス、ありがとうございます。あなたが私を選んでくれたこと。言葉で全て表現しきれないぐらい、嬉しいです。私もエリダヌスに久遠の愛を誓います」
私の言葉にエリダヌスの瞳がキラッと輝く。
それは感動の涙が瞳に浮かんでいる証だ。
「メリディアナ」
優しく抱き寄せられ、重ねられる唇。
春のように暖かな冬のこの日。
エリダヌスと私の愛は、さらに深まることになった。
お読みいただき、ありがとうございます!
番外編で遂に婚約式ができました~☆彡
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『宿敵の純潔を奪いました』
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