黒猫は領主の居場所に無事?到着しました
こんにちこんばんは。
やっと魔法学園都市編を終わらせることのできた仁科紫です。
今回は仲直り?した師匠と一緒に突撃(物理)をするはなしですよ!
それでは、良き暇つぶしを。
よし!リリー師匠の根回し完了っ!
これで漸くぶん殴れるわぁ♪
「それじゃあ、行っきましょうか!
師匠とは、弟子を一人で行かすようなものではないのです!」
…あっ。やっぱり、リリー師匠も行くのね。考え直してくれたりしないかしら。でも、これは止まらないんでしょうねぇ…。
仕方がないわね。予定通り一緒に行きましょうか。
「にゃぉん。」
「むぅ。やっぱり、納得がいかないですっ!なんで言葉で話さないんですかっ!」
「にゃぁ…。」
いやいや、あんなこと話した後に街中で話す気なんて起きるわけないでしょうが。
「…こうなれば、よし。決めましたっ!」
「にゃっ!?」
な、何をかしら…?
「ふふふっ。それはですね?秘密です!」
「にゃぁ?」
え?…まあ、いいか。いつか話してくれるでしょう。
「にゃぁ。」
「はいっ!行きましょうか!」
□■□■□■□■
リリー師匠に案内してもらっている間、詳細を確認することにしましょう。
…なんだか来た道を戻っている気がするわ。うーん。これは、領主館に行くのかしらね?
「今の時間…というか、いつも領主様は領主館に居るらしいです。」
「にゃぁ?」
あっ。やっぱり。
そういえば、どうして姿は知らないのに、居場所は知っているのかしらね?
「ああ、その事ですか。まあ、単純な話、領主様は今までの中でもかなり有名な方なんです。」
「にゃにゃにゃ?」
あら。まあ、確かに身分制度を作ってしまったわけなのだし。有名になるのは分かるのだけど…。どうしてそれが居場所を知っていることに繋がるのかしら?
…実は、とんでもない引きこもりだったりして。あはは。まっさかぁ。領主がそんな人なわけ…
「なんでも、ずーっと家から出てこないのだそうですよ?」
「にゃぁ…。」
…あったわね。ずっと家から出てこないって、どこの引きこもりかしら?
まあ、でも、確かに?800メートルも高いのなら、それ以上高く飛ぶことを規制すれば問題なく、ずっと民の頭上で暮らすことが出来るでしょうけど…。それでもずっと引きこもるのはやり過ぎじゃないかしら?
うーん。ということは、別の理由があるのかもしれないわね。ほら、例えば、脅されて領主としての仕事をやっているとか、陽の光を浴びたら死ぬ呪いにかかっているとか!
…チラって見た時は遊び人だったけど。黒い証拠もわんさかと見つけちゃったけどっ!もしかしたらの可能性も!…ないわね。これっぽっちもなかったわ。
「あ。でも、お仕事はちゃんとしてるんだそうです。なんでも、秘書の方が非常に有能でやり手なんだとか。
この街が成り立っているのも、その秘書さんのお陰らしいですよ。」
「にゃ?」
へぇ。そうなのね。どんな人かしら?
その秘書さんはとってもストレスが溜まっていそうね。…これは、上手く行けば仲間になってくれたりしないかしらね?
「噂によるとすっごく綺麗な女性の方なんだそうです!
キラキラとした銀髪でエメラルドみたいな緑色の瞳が宝石のように輝いているのだとか。本当かは知りませんけどね。」
「にゃぁにゃにゃ?」
うん?綺麗な人、というかとっても目立ちそうな色合いね。近くに置く人も綺麗な人が良かったということかしら?
まあ、キラキラ大好きそうな領主なら有り得なくはないわね。
「うーん。そうかもしれないですね。
あっ。着きましたよ。ここです。」
「にゃぁ?にゃっにゃぁ。」
あら?ここはさっき忍び込んだ趣味の悪い塔じゃない。やっぱり、ここが領主館だったのね。
…あっ。ヤバッ。切り落としたキラキラの装飾品達が地面に落ちて無惨なことになっているわ。
「…あれ?こんなにここって散らかっていましたっけ?」
「にゃふぅ?」ゴロゴロ。
えー?知らないわよ?誰ガシタノカシラコンナ酷イコトー。
「なーんか、怪しいですね。何故か転がってますし…もしかして、この惨状はチェシャが…」
「にゃーにゃっにゃー!!」
そ、それよりも!ほら、もう行きましょう!時間は有限って言うじゃない!?
うんうん。それがいいわ!さぁ、レッツゴー!
「…はぁ。仕方がないですね。確かにこれは登るのに苦労しそうですし。でも、後でちゃんとお話は聞きますからね!」
「にゃーぉ。」
ふぅ。なんとか誤魔化せたわね。後で聞かれるらしいけど…。うん。この件が終わったらさっさと逃げましょうか。逃げるが勝ちってね!
それにしても、またここから登らないといけないのよね。
私はいいけれど、リリー師匠はどうするのかしらね?よじ登れそうもないし…。あっ、でも、ここで住んでいるのなら、飛ぶ手段くらいは持っているはずなのよね。尋ねておきましょうか。
「にゃにゃにゃっにゃ?」
「あー。そういえば、話したことありませんでしたっけ?
魔女は伝統的に箒に乗って飛ぶんですよ。魔女見習いである私もその伝統に従って箒に乗って飛びます。」
おおー!さっすが魔女(見習い)っ!うんうん。やっぱり、魔女といえば箒よね!
…あれ?でも、箒は持っていないわよ?リリー師匠は手ぶらだもの。箒で飛ぶというのなら、箒がないとおかしいわよね?
「それで、これが箒ですっ!」
「にゃぉー!」
おおー!何もないところから青白く光る箒が出てきたわ!
これって、魔力で出来ているのかしら?完全に形が固定しているわけではないみたいで、たまにブレたり、消えかけたりしているわね。
「ふっふーん!どうですかっ?凄いでしょう!」
「にゃっ!」
うんうん。すごいと思うわ。でも、そんなに自慢げにしなくてもいいのよ?…ない胸張っても悲しいだけだし。
「…チェシャ、どこ見てるんです?」
「にゃふ?」
「そんな可愛い顔でこちらを見ても無駄ですっ!チェシャとは話し合うことが沢山ありそうですね!うふふふ。」
えー。私はないのだけど?それよりも、遊んでないで早く行きましょうよ。
「にゃ、にゃにゃっにゃ!」
「…私はお師匠。私はお師匠…。ふぅ。もう、チェシャは仕方がない子ですね。それじゃあ、一緒に乗りましょうか?」
「にゃ?」
えっ!つまり、そのそこそこ不安定そうな箒に乗せてくれるっていうことかしらっ…!?
「もぅ。なんでそんなに不安そうなんですかっ!?
大丈夫ですって!今日は多分絶対落ちないので!」
多分?絶対?…どっちかしらね?そもそも、今日は、とか言っている時点で恐ろしいのだけどっ!?
…乗りたくないなー。でも、信用を得るには提案に乗った方が…。でもなー。でもなー…。
うぅ。途中で落ちそうな予感が…いえ、きっと大丈夫よね。うん。きっと、落ちるなんてことはないはず!それに、いつかは乗ってみたかったわけだし!!(好奇心に負けた)
それでは、お言葉に甘えるとするわ。
「にゃ。」
「よぉーっし!それでは、危険な空の旅へレッツゴーですよ!」
ちょ、え?急に掴んで箒に乗せないでもらっても…というか、今なんていっ…ぎゃあああああああああ!
「に゛ゃぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
・
・
・
「すみませんって、機嫌直してくださいよー。」
「にゃっ。」
ふん。いーやーよっ。もう、こうなったら不貞腐れてやるんだもん。端の方で丸くなってリリー師匠を困らせてやるんだもん。
「無事に着いたんですからいいじゃないですかー。
それよりも、ほら、今日は成敗しに来たんじゃなかったんですか?」
「シャーッ!」
確かに!成敗しに来たんだけど!でも、それとこれとは違うでしょっ!
あの後、私はリリー師匠の恐怖のジェット箒に乗って、なんとか領主館の屋根の上に不時着したところよ。
…ええ。不時着。しかも、ジェット箒って言っても過言ではないくらいのスピードで。
おかげで酔うわ、屋根突きぬけて二階に着地するわ、相手にバレて包囲されてるわで…なんで私はリリー師匠を連れてきたのかしら?…言うことを聞きそうになかったからね。
…いえ、でも!もしも過去の私に今の私が伝えることがあるとすれば、『リリー師匠には居場所だけを教えてもらいなさい。決して同行させてはいけないわ。』ということを間違いなく伝えるわっ!
「はぁ。いい加減にしてくださいよ。周り見えてます?」
「にゃぁ?」
はぁ?知りませんけど。
周りは見てますよ?周りが見えてなかったのはついてきた上に、面倒事を増やしたリリー師匠の方ではないかしら?
そもそも、ついてくるんだったら戦えること前提に決まってるじゃない。それを『師匠だからついて行きます!』なんて言って考え無しに来たからこうなってるのよ。というか、不時着をするなという話なのよっ!
「本当にわかってるんですか!?包囲されているんですよっ!」
「にゃぁ…。」
あーはいはい。
そうそう。包囲とか言っていたけど、それは二階よりさらに突き抜けて一階まで到達してしまったリリー師匠の魔力でできた箒が開けた穴からこちらに向かってなにやら叫んでいるだけよ。
まったく。実質無害なのに、何が包囲されたかしら?これならまだ逃げれるじゃないっ!
そもそも、警備員?も、警備員よ!一階に居て二階にいる人を捕まえられるわけないでしょっ!二階まで登ってこんかーいっ!少しは頭を使いなさいよ!
…もう、件の領主という人が出てきてくれたりしないかしらね?こんなに騒ぎになっているわけなのだし。どうせ二階にいるのだろうし?
「この騒ぎは何事だっ!」
「はっ。何やら轟音がしたかと思い、様子を見にやって来たらこのような有様でしたっ!」
…あ。出てきたみたい。
うーん。まあ、普通の平凡そうな人ね。何処にでも居そうでパッとしない感じの顔つきだし。太っているわけでもなく、痩せ細っているわけでもない、中肉中背だし。
ただ…うん。無駄にゴテゴテした服装ね。なんだか、服に着られてる一般人感が凄いわ。言うなれば…馬子にも衣装?
「おいっ!そこの女っ!」
「え?私ですかね?これ。」
あら。状況を把握した途端にこの態度なのね。顔を真っ赤にしていて、正に怒髪天を衝くー。みたいな感じかしら?顔が普通すぎるから、そこまで怖くないけれど。
それにしても、リリー師匠以外に誰がいるというのかしら?マイペースにも程があると思うのだけどっ!!
次回、意図せぬフラグ回収。
それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。




