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黒猫はお城の一番高い屋根に登りました

こんにちこんばんは。

書いているときよりも、見直しているときの方がネタが思いついてしまう仁科紫です。

チェシャ、お城に登るの回。お楽しみ頂けますと幸いです。

それでは、良き暇つぶしを。

 よし!無事にログイン!

 それでは、人に見つかる前に登ってしまいましょうか!…もう見つかった後だなんて言わないでよ?それを抜きにしての話だもの。


 ふむふむ。お!あそこの窓にいい感じのテラスが付いているわね!あそこを登れば、屋根にも登れそうだわ。


 ふんふっふふーん♪

 窓♪テラス♪窓♪屋根♪窓♪テラス♪テラス♪屋根♪


 うん。窓は少し登りにくいけれど、テラスがあるのはありがたいわね。…なんだか、リズムゲームっぽいわね。


 たったった♪屋根♪テラス♪窓♪屋根♪…


 ・

 ・

 ・


 こんなに高いのだし、景色は良いかもね。ちょっと気になるし、覗いて見ましょうか。


 おぉー!やっぱり、お城の庭って素敵なのね!

 でも、薔薇はないのね?意外だけれど、ハーツ帝国原産とかそんなところかしら。公式サイトでチラッと見た気がするもの。

 黄色い水仙みたいな花が庭園の道の横を彩っているし、針葉樹を四角だったり、丸だったりになるように手入れがされているわね。

 あと、綺麗な噴水もあるわね。その近くには白い石像…あの像は…何故に白うさぎなのかしら?ま、まあ、拝められるような存在という設定なのかもしれないわ。一応、管理者ではあるのでしょうし。うん。それでも、別におかしくはないわね。

 …6体の違いが服装で見て取れるとはこれ如何に。


 オシャレな英国紳士服、フリルたっぷりのワンピース、ゆるっとしたパーカー、ポップなシャツにミニスカ、蝶ネクタイのついたフリル付カッターシャツに短パン、ピシッとしたスーツ(スカート)。


 本当に6体もいたのね。…6羽かしら?ま、まあ良いでしょう。そこまで気になることでもないのだし。

 フリル付カッターシャツを着ているのがラビね。うーん。半分くらいの白うさぎは、個人の趣味が出ている気がしないでもないわね。サポートキャラにしては性格が向いていなさそうだもの。


 さて、あの屋根を越えると、あら?壁に出っ張りが出てきたわ。…このお城、実は登ることか前提だったのかしら?

 まあいいわ。あとはこの出っ張りを使って登りきったら、屋根の上によじ登るだけよ。

 あ〜と少し〜♪


 あ!さっきは見逃したけれど、庭に迷路があるわ!…これは是非ともチャレンジしてみなければ!

 もちろん。登頂してからだけどね?壁の半分までは来たもの。もう少しよ。


 なーんて、余所見をしてしまったのだけど…危なかったわ。もう少しで着地と同時にお腹を強打するところだったもの。…余所見はするものではないわね。

 よし、もう少しなのだから、ここからは余所見なしで行きましょう。

 ちょっと、足場に間が空いてきたかしら?一歩の距離が初めは50センチだったのに、今では1メートル50センチはあるわよ?

 …最後の方は2メートルかしら?



 よし!最後の一歩!2メートルをジャーンプ!

 って、あれ?なんか、窓から腕が出てきた…これは、その腕を飛び越えろって言うことかしら?

 なら、その腕を足場にして、直接屋根に跳ぶことにするわ!


 ていやぁ!


「え?うそ。いたた。ちょっと、それは勘弁して欲しかったなぁ。」


 …なんか言っているけど、知らないわ。そこに腕を出したのが運の尽きということで!あら?そういえば、そんな所に窓なんてあったかしら?

 …気にしたら負けね。ここは不思議な不思議なワンダーワールドなんだから。




 よし!登頂!やったわ!


 《プレイヤーで初めてキャロル城の頂上に到達しました。

 それにより、プレイヤー名:チェシャ は

 称号【王城を征するもの】

 を手に入れました》


 …また何か称号が手に入ったわね。

 あはは。それよりも、今は景色を楽しむことにしましょう。

 流石、高いところにあるだけあって、どこまでも見通せそうね!…流石に始まりの街は見えないけれど。

 ふむふむ。この街はやっぱり、クモの巣上に道路が展開していたのね。


 よし、ここでもスクショを撮っておきましょうか。

 まずは北側、始まりの街の方面、次に南側、魔法学園都市があるという方角を撮ることにしましょう。

 なんだか面白そうなものが写るかもしれないもの。…写らないかもしれないけれどね?


 パシャっ。パシャっ。


 これでいいわね。何か面白いものは…うーんと、空を飛んでいる人が見えるくらいかしら?

 …え。空を、飛んでいる、人…?

 え、えーと?確かに写っているわね。それも一人じゃないわ。複数の人々が飛んでいるわね。…あ。そういえば、人が飛んでいる写真もあったわね。あそこのことだったのね。


 はっ!まさか、あの都市に行くための条件って空を飛ぶこと、だったりはしないわよね?だったら、私、多分無理なのだけど?

 だって、猫は飛ばないわ!跳ぶのよ!


 うーん。ラリエルさんにオススメされたから、行ってみたいのだけど。どうしましょう?

 あ、その前に。ここからどうやってあの都市に行くことが出来るのかしら?

 なだらかな下り坂が続いているようなのだけど、木が地面を隠しているくらいには生い茂っているのよね。

 お陰で道一つ見つからないわ。


 …いっそのこと、このお城で知っていそうな人を探す?

 うーん。知っていそうな人、知っていそうな人…。

 あ!さっき、私が足場にしちゃった人!あの人に話を聞いてみるのもいいかもしれないわ。

 おそらく、まだあの部屋にいるでしょうし。

 そうと決まれば早速行動しましょう!

 ・

 ・

 ・

 さっきの窓は…あら?ないわね。うーん。これは少し降りたところにある窓から入るしかないかしら。…でも、見つかったら面倒ね。

 あ!そうだ!

 何か箱を見つけたら入ってコソコソ移動しましょう!うんうん。それがいいわね。よく侵入するときにそうするシーンがあるもの!

 きっとバレないわ!


 うふふ。それでは、さっそく下の近くの窓に向かって!レッツゴーよ!


 たっ…ガシっ。


 あ?あら?動けないわ!どうしてかしら!?

 って、誰かに捕まえられているわね。手が窓から伸びt…。

 うん?手が?伸びて?窓から?

 うーん。これは、窓の方にいる人を見たくないわね。…でも、見ないといけないわよね。どうせ、早いか遅かかの違いでしかないもの。それに、抵抗しても無駄なのよ。さk…んん。なんでもないわ。

 よし、見ましょう。


 ギ、ギギ、ギギギィイ。


 それはもう、ゆっくりと、ゆっくりと振り向いたわ。そこで見たのは…冠を被った、穏やかそうな30代の綺麗な男性…冠、どっからどう見ても本物よねぇ。

 …はぁ。認めたくないけれど。本当に!認めたくないけれど!このヒト、多分、王様なんでしょうね。

 …ということは、踏み台にした手も王様の?うっへぇ。

 不敬罪で処刑っ!とかならないわよね?流石に。信じているわよ。さk…(この文は消されました。)


「やぁ。やっと、捕まえたよ。黒猫くん。

 僕の娘が騒がしいから何かと思えば、君みたいな美人さんが迷い込んでいたんだね。

 屋根の上は楽しかったかい?」


 …悪い人、ではなさそうかしら?雰囲気的には怒っている様子はないもの。

 答えてあげてもいいかもしれないわね。…なんだか、ちょっと抵抗があるけれど。仕方がないわね。


「にゃあぉ。」

「そうかい。それはよかったねぇ。

 ここの景色は最高だからね。それはそれは見事だっただろうね。」


 うんうん。それは間違いなかったわ。とーってもいい景色だったもの。


「ああ。そういえば、自己紹介をしていなかったね。

 僕の名前はイシュラド・テルリ・キャロル。この国の48代目の王様をしているよ。」


 あ。やっぱり、王様だったのね。

 48代目…え。48代目?本気で言っているのかしら?

 不思議の森が出来たのは千年前。

 その間に48回王様が変わっているのだとしても、それぞれの王様が平均して20年と少しは統治をしているということよ?

 もっと短い王様がいることもあるだろうし。何故かしら?

 ついでに、名前も言っておこうかしら?


「にゃにゃ。にゃぁ?」

「うんうん。なるほどね。チェシャだね。覚えたよ。

 何故48代目なのかっていうとね。

 この国、というか、世界はね。出世欲のある王は必要とされていなくてね。

 どうも、穏やかな日々が続くみたいなんだ。領地を増やそうにもそもそもその土地がないからね。戦争も起こせない。

 そうなると、王様という役職はね。この国の維持をするだけの存在になるんだ。

 民から敬れはするけど、それだけで旨みがないんだよ。だから、王様というのはハズレ役職らしいんだ。

 その結果、王の交代は寿命を迎えた時だけなのさ。」


 なるほど。実にわかりやすいことだったわね。

 つまり、皆で押し付け合いをするから、暗殺とか、派閥が別れてるとかそんなことがない。だから、寿命をまっとうできるし、一人の王様が統治する期間が長くなる。

 ふむ。…それじゃあ、この王様、イシュラドさんも大変なのかしら。押し付けられた側ということよね?


「にゃにゃん?」

「うーん。別に、大変ではないよ。僕は穏やかに暮らしたいだけだからね。この職業は仕事さえしてしまえば、あとは文句を言うヒトもいないし。案外僕にはあっていたみたいだね。」


 へぇ。そうなのね。向いているのなら、大変ではないのかもしれないわね。…脳天気なだけな気もしてきたけどね。


「ああ、そうそう。それで、少しお話があるんだけど、いいかい?」

「にゃあ?」


 んー?何かしら。

 まさか、あのお姫さまに言いつけられたから罰をとかそんなんじゃないわよね…?


次回、王様と王女の関係性。


…これ、なんとなく内容わかる人にはわかっちゃうかもしれないですね。


ついでに、ラビたちの絵も放り込んでおきます。

見るか見ないかはお好きにどうぞ。

https://33354.mitemin.net/i475272/


〜2020/12/15 17:15 【城を征するもの】を【王城を征するもの】に訂正しました。〜

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― 新着の感想 ―
[気になる点] お疲れ様です。 自分まだ観察日記6のところまでしか読んでいませんがひとつありましたのでここに書かせていただきます! 称号取得のところで【城を征するもの】を取得しましたとありましたが、…
[良い点] 無事登頂♪そして王様との出会いと頼み事。お約束です。 [気になる点] 迷路は地面を歩くのか塀の上を歩くのか? [一言] 映画の女王様みたいに怖い人もいるのですよね?ご注意してください。
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