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第三十八話:体育教師と生徒会会長

今回は、まぁ題名を見ても分かるように二人のことしか書いてません。

もっとほかの人も入れてあげたかったのですが・・^^;

自分の持ってる文章力にorz

ヤスと潤が消えたのを確認して松浦がこっちに歩いてくる。


「星宮学園生徒会会長にして聖騎士団第三位 河陰涼。あなたのもっとも特徴的なのはその能力【不老不死】」


「その言葉よく言われる。」


「誰もが思ったことが・欲しがったことがあるだろう、不死の力。死なない力。」


「あのさ、そんなことみんながよく言うんだけど、そんなの不老不死を持っていない奴らの幻想にすぎない。死なないということに憧れを抱いている。だが不老不死を身に纏っている私としてはだな、意外とそんな楽じゃないぞ不老不死っていうのも。」


「ほうほう、そんなにいやなんですか。」


「みんな誤解してるんだよな、例えるならなそうだな・・・。例えば妹をもっている奴には分かるだろうな、妹をもっていない奴は妹に対してすごい憧れをもっている奴がいる。まぁ某十八禁ゲームには兄とか上のものに対して、すごく尽くしたりする者もいるがそれこそ幻想だ。それと同じように不老不死なんてくだらないものだ。」


壁にもたれかけ、自分の爪を弄りながら言葉を発する河陰。

その顔は何度も何度も同じことを、言っているというように呆れた表情である。


「私だって何千と戦ってきて、貴様と同じようなことを言っている奴が何百といた。皆私の力を欲しがっていた。貴様もどうやらそういう奴らと同じようだな。」


「私は何もあなたの力が欲しいとは言ってません興味があるだけです。本当に死なないのか、老わないのか。それに興味があるだけです。」


「ずいぶん研究熱心な先生ですね。」


河陰と松浦ゆっくりと歩きはじめる。

そして先に動いたのは松浦のほうだ、一瞬で河陰の後ろに移動し切りつける。

河陰は空中に逃げ攻撃をかわす。


「さっきのは、結構本気だったんじゃないですか?」


服をはたきながら松浦と距離をとる。


「あのスピードについてこられるとは、ちょっと困りましたね。」


笑いながら剣を振りおろす。

振りおろした剣からはルビー色の粒子が流れ出している。

ルビー色の粒子は松浦の体を包み込む。時間が経つとゆっくりと粒子が消えていく。


LEVEL(レベル)1(ファースト)パルセルテ」


松浦の声とともに松浦の姿がまるで陽炎(かげろう)のようにどんどん歪んでいく。

眼がおかしいのではない、グニャっと曲がっていく。

どんどん歪んでいくと今度は色素が抜けてきた。

どんどん透明になっていくのだ、光との屈折率がゼロに近付くにつれどんどん薄くなっていく。まるでお父さんの頭のように・・・・どんどん薄くなっていく・・・・


そして完全に背景に溶け込んだ。そしてお化け屋敷みたいな不気味な静けさがこの部屋を襲う。


「この部屋から出たということはなさそうだ。ということは残像を作れるほどの超スピードで動きまわっていたということか。」


どこかで指をはじく音が聞こえる。

多分すごいスピードで動いてるからこの指を鳴らしたのも結構前なのかもしれない。


「そのとおりよく分かりましたね。これの技を使うのは久しぶりなんでね、使い慣れてないですが。」


雰囲気的に考えてまだ人体能力をあげる何か多分レベル3とかがあるんだろうな・・・。

ったく面倒な奴だなこの人。

むしゃくしゃした河陰の表情とおもに、河陰も姿を消す。

松浦もそれに続くように消える。おそらくかなりのスピードで動き回ってるのだろう。

二人のどちらかがすごい勢いで地面を滑っている。

そしてもう一つの石像に激突する。石像は音を立てて崩れ落ちる。

もう一人が追撃に入る。

石像が倒れ砂煙が上がっている中を一つの物体が突き抜ける。それは弓のように一直線にもう一つの物体を追う。

辺りに鋭い音がこだまする、剣と剣がまじりあった音だ。

煙を裂くようにして二人が出てくる、河陰が切りかかってそれをガードするように松浦がいるという感じだ。


「こ・・このスピードを完全に凌駕してるようですね。」


「悪いな。このぐらいならまだついていけるんだよ。」


そのスピードのまま松浦の顔面に回し蹴りを入れる。

鋭い一撃が松浦を襲うが、松浦も両手でガードしダメージの軽減にうつる。

ガードしてもその重い一撃により、かなりの距離を滑っていく。

河陰はそのままくるりとバレリーナのターンみたいに体を回転させる。

ゆっくりと地面に足をつけ松浦を見つめる。


「かなりきますねこれ。仕方ない・・・」


松浦は眼をつむり円をえがくように剣を使う。

河陰も何か異変に気づくように少し後ろに後退する。


「LEVEL2(セカンド)レルガントLEVEL3(サード)ラトリアス」


一気に白い煙が辺りを包み込む、煙には特に毒物は混ざって無く、まぁ混ざっていたとしても河陰には効かないのだが。松浦を中心として濃い霧が発生する。

ある程度の霧が発生すると、今度はその霧が松浦に吸収される。

本当に吸収されているのかは微妙なのだが、松浦がブラックホールになったみたいに霧が松浦方向へ流れそして消えていったのだ。


「なんかあると霧が発生するんだなココは、そんなに霧が好きか?なぁ松浦さん。って――――」


河陰の眼に映ったのはそうたいして変わっていない松浦の姿なのだが一部分だけ異変を起こしている部位がある。

その部位とは腕である、今まで・・奴がレベルアップする前まで何処にでもあるような腕だった。特に何の変哲(へんてつ)もないような腕だったのだが、たった今河陰の眼に映っているのはゴーレムのような感じの腕なのだ。

明らかに体とのバランスが悪いのは言うまでもないが、両方の手が肩から手先にかけて岩というか何やらとてつもなく硬そうな何かで出来ている。


「松浦さんあんたそんな腕でしたっけ・・?」


「・・・・・」


河陰の質問に答えるという感じでは少なくとも無い。

ただ分かることはちょっと怒らしてしまったということだ。

このちょっとが、どの程度を表しているのかは誰にもわからないが・・・・。


「たいそう立派な腕が生えたことだな。」


おそらくだがあの腕はバカみたいな強力(ごうりき)を生み出すのだろうな。

見た目からでも嫌というほど分かるぞ、その力の大きさがどのくらいなのだろうかも気になるところだが・・・

一番気になるのは奴はまだ何かを隠している感じがあることだ。

そしてもう一つ。

やつは二つの力を使った、一つが腕を構築するためのものならばもう一つはなんだ・・・?

見た目が変わって無いところから見ると・・・人体強化的な何か・・・。


「さて、潰させてもらいますよ。」


腕がでかくなった分の重さが松浦の速度に関係しているらしく、さっきよりか遥かに遅くなってのは事実なのだが――


「硬い・・・。」


そう体がさっきの数百倍いや数千倍硬くなっていたのだ。

河陰が切りつけた部分には傷一つ何もついていないのだ。


「どうしました?私は遅くなっているはずですが?」


一瞬の気の緩みが河陰と松浦の間に隙を作ってしまった。

松浦はその瞬間を見逃さなかった、その馬鹿でかい腕で河陰を殴りつける。


「!?」


河陰の予想を何百倍も超える力が河陰の腹部に負荷としてかかる。

いくら不老不死とはいえその痛みは桁外れなはずだ。

スナイパーライフルの弾丸よりも速いスピードで壁に激突する河陰

壁には河陰を中心とした巨大なクレーターができる。

おそらく内臓の半分、いや大半は潰れるか完全にぶっ壊れているだろう。骨は原形をなくすぐらいまで粉々になり、骨の無くなった腕や脚はぶらぶらになり、力の無くなった手は自分の持っている剣すらも地面に落とす。

壊れた内臓や骨は不老不死が治してくれるのだが。

そして河陰も頭から地面に落ちる。落ちた時に頭蓋骨や首の骨が折れたのは言うまでもない。

それももちろん当たり前のように不死の力によって治る。


「おやおや・・・この力はヤスさん以外に見せたことはないのですが、さすがの河陰さんもこれは無理でしたか。」


倒れている河陰に近寄る松浦。


畜生・・・体に力が入らない・・・

体は完全に完治してるはずだ、どこもおかしいところは無い。

不死の力でも治せない部分があるというのか・・・・。

呼吸も安定している、脈拍も安定している・・どこもおかしくないはずだ。

いや体が動かないのは神経が何かおかしいからなのか?

運動神経を動かすのは脳の神経中枢(ちゅうすう)神経だ。

だとすると、どういうことだ。

まさか体が恐れているというのか、私の本能がこいつに対して恐れをなしているというのか。

私の意思とは違う、もっと大きい何かが恐怖を抱いているだと?

力が入らねぇ・・・・


「もうくたばりましたか・・・つまらないですね。」


倒れている河陰を掴み、握りつぶす。


「がはっ・・い・・がが・・・・・う・・ぐ・・あああああああ・・・」


声にならない声が室内に響く。

ベキベキバキバキと骨が折られていくのが分かる。

松浦が力を緩めると、不死の力により骨は一瞬にして完治する、それを握りつぶす。そして力を緩め・・・

その繰り返しだ。いわば死なない拷問が始まったのだ。

時にその巨大な手で河陰の顔面を殴る。

河陰の顔面の骨は一瞬にして粉砕し脳ミソも、もちろんぐちゃぐちゃである。

が、呪われている河陰の体はそれを一瞬にして元に戻す。


「ずっと思っていたのですが、体が真っ二つになった場合不死の力はどっちを再生させるのでしょうか?」


そいういと松浦は河陰の腕を掴み両方に引っ張り始めた。

まずは腕を引っこ抜いた場合はどうなるのかを試してみたいらしい。

肩に異様な力がかかる。

ミシミシと骨は悲鳴を上げる。

バシュッ。

河陰の両腕が引き抜かれた瞬間だった。

勢いよく血は吹き出し辺りを血で染め上げる、肩側に残った筋肉が垂れ下がっている。

だが不死の力は、垂れ下がった筋肉に力を与え腕を作り直す。

植物のようにシュルシュルっと、筋肉が伸びていき腕の形を作り上げそれから皮膚が完成した。

なお松浦の持っている河陰の腕はタンポポの綿毛のようにどんどん空中に消えていった。


「おお。素晴らしい・・・ですが反応が早すぎますね。」


松浦が(まばた)きをしたときにはもうその反応は終わっていた。


「まぁいいでしょう。では本題に入りましょう。」


そういい河陰の体を掴む。

背骨のラインを中心として左右に引き裂くというのだろう。

ボキッ。

松浦の巨大な力により河陰の音を立てて背骨は割れる。

背中から何かが入ってくる・・・おそらく松浦の指だろう。


「さてどうなるのやら・・・期待してますよー。」


松浦の表情が笑いに染まる。

一方河陰の表情は完全に意識が飛んでいるようだ。白目をむいている。


松浦の中指が河陰の腹部から出てきた瞬間。

松浦は壁に吹っ飛んだ。

河陰と同じようにクレーターができる。


「な!?なんですか。」


不死の呪いが河陰の体を元に戻し河陰の体が地面に倒れる。

何が起きたのか理解できない松浦。

なぜ自分が吹っ飛んだのか、この部屋には自分と河陰しかいないはず。

だとすると必然的に河陰から力が加わったとしか考えれない。


「河陰涼・・・あなたは本当に面白い人だ。」


めり込んだ腕を抜く松浦。

振りかえり松浦の瞳に映った光景は・・・

二本の剣をもった河陰の姿だ。

二つの剣からはそれぞれ赤と青の何かが漏れ出している。

いや、漏れ出しているというより流れ出していると言った方がいいのだろう。

剣自体の器が河陰の垂れ流す魔力に対して単に足りないのだ。


「リミッター解除。【三無想】・・・。」


「隠し玉ですか。おもしろいですね・・・しかしあまりに大きすぎるようだあなたの力は。」


「・・・・・・・。」


あまりの魔力に剣が耐えれなかったのだろうか、河陰は自ら剣をしまう。そしてそれを捨てる。

剣を手放した瞬間。

今まで抑えていたとまでも言える魔力が一気にこの部屋を包み込む。

いやこの部屋だけでは収まりきらない河陰の魔力は天井を突き破りこの部屋に唯一の河陰の魔力の逃げ場を作る。


「その剣は自分の魔力を抑えるための、いわば安全ピン的な役割をしていたということですか。どの程度力を抑えてたのでしょうね。」


走り出す松浦。

そしてその巨大な拳を河陰に叩きつける。

が一瞬で弾き飛ばされる。

河陰は目の前の虫でもはらうかのように手を振っただけである。

それに対し松浦はサッカーボールのように転がっていく。

持ち前の硬さが死を(まぬが)れたのだろう。だが河陰の攻撃により、左腕にヒビが入った。


「この強度をも壊すとは・・・・こちらとしても本気にならねばいけないようですね。」


地面を思いっきり叩き地面に大きな亀裂を作る。

その亀裂から細い何かがたくさん出てくる。

それは松浦を包み込み、(まゆ)を作る。

河陰はその繭の天辺(てっぺん)に乗り、空手の人が瓦を割るように手を振りおろす。

繭全体に大きな揺れが襲う。多分中は状態変化中でドロドロなのだろう。

繭も繭だ、河陰の一撃を受けたにもかかわらず、揺れるだけで特に変わった様子は無い。

河陰も河陰で何回も同じ場所を叩き続ける。

割れるとでも思っているのだろうか。

しかし傷一つつかない繭。

すると繭全体にヒビができ始めた。河陰による攻撃なのだろうか。

いや、これは。繭が孵化するのだ。

繭の殻を破り河陰ごとはねのける。河陰は綿のようにいとも簡単に飛ばされる。


「まさかこの姿になるとは思いませんでした。本当にあなたには驚かされてばかりです。」


繭から生まれた新たな松浦からは羽が生えている。

ゴーレムのような腕は無くなり、背中に大きな剣を背負っている。

空気との摩擦なのだろうか、松浦の周りは何かが擦れ合ってバチバチと音を立てている。


「LEVEL4(フォース)アキ」



――――続く

不死の力・・・いい力なのか。

それとも悪い力なのか・・・悩みますよね。

ずっと生きる力。

皆さんはどう思いますか?


あと全く関係ないですが。

私の部屋すごく寒いです・・・・

半端ないです、死にますw

手が動かしにくく・・・小説もなかなか進まないといったアクシデントが起きていますw

ですが頑張らせていただきたいと思います><

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