永遠に
あれからどのくらいの時間がたったのだろう。私は、呪いを刻むと言われたあの日から老いなくなった手を見て思った。恐らく人が生きる年数はとうに越えているだろう。
「どうされたのですか?」
怪物さんの補佐のラファエルさんが、尋ねてきた。
「いや、あれからどのくらいの時間がたったのだろうと思って。」
「そうですか。まぁ私たちにとっては時間と言うものは、無いようなものですしね。」
そうなのだ。彼らは、老いることがない。その性質を私も引き継いでしまったようだ。
「つかぬことを聞きますが」
「何かしら?」
「旦那様とはうまくいっているので?」
「ええ。」
「出来れば、少し教えていただければ。」
「のろけになっても?」
「構いません。」
「そうね。彼と一緒にいるときは、怪物さんの姿でいることが多いわね。彼の気分がいつもと違うときは、取り込まれることが多いわね。」
「取り込まれる‼大丈夫なのですか?」
「ええ。痛い訳じゃないですし、長いときは一週間位は滞在してるかしら。」
「そうなのですか。幸せそうで何よりです。」
「そうね。」
「ただいま、ユイ。」
「お帰りなさいブラッド」
私はそう言って彼に抱きつく。彼は、そんな私の頭を優しく撫でてくれる。
「ブラッド様。あなたは変態ですね。よく奥さまに嫌われなかったですね。」
補佐のかける言葉は、冷たいを通り越して凍える声で彼を貫く。
「何だ。いきなり?」
「そして奥さま。こんな人をこれからも幸せにしてください。」
「勿論。」
そして彼に取り込まれる。私は、こんなにも優しい彼を愛し続けるだろう。永遠に。
拙い作品ですがここで終わりにします。見てくださってありがとうございました。




