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188.逆転

異世界から逆に侵攻され反抗する事すら出来ずに全てを奪われた、魔王様の後に権力掌握していた竜王様が石化されて晒されている、自分より強い人間の女2人に1対1の戦いで敗北した挙句に言い寄った結果「鬱陶しいから」という理由でこの様な扱いを受けている


私達は主を勇者に師匠を殺されて魔王様の城に避難したあと途方に暮れていたが竜王様が反抗を鎮圧して何とか落ち着いたと言うのにどうすれば良いのか?異世界へ移動する魔法を使える師匠を含む高位の魔女や魔導士が殺されているため肩身の狭い思いをしていた所だったが下働きをさせられていたため人間の奴隷と思われて保護されている


「希望するなら故郷に返してやる、当ては有るのか?」

最初に竜王様を倒した女が言ってくれたが帰るところなど無い


故郷の人間達からみれば国を捨て魔王に忠誠を誓った裏切り者だ、今更帰ったところで火炙りにされてしまうだろう、魔王が魔力の有無で人間を餞別したからだ、神官達と魔王に下る事を良しとしない一部の者を除いて魔人とのハーフであった魔女様に従う道を選んだ


「戻る場所などもう無いのです、貴女様に仕える事をお許しください」

仲間の一人がそう答え私達5人は人まず安全を手に入れたが先は見えないままだ


獣人を束ねていた獣王様は竜王様が敗北したあと戦いもせずに臣従を誓っている、一部の力の差に気が付かずに逆らった馬鹿が毛皮を剥がれてその毛皮を晒されている、魔法で治療はして貰えたお陰で皮は回復したが毛が生える迄恥ずかしくて外に出られない様で引き篭もりになっている


彼女達の目的が分からない、統治する様子もなく財宝を奪う様子も無い、始めこそ人狼達が食料を徴発していたが口に合わなかった様だ今は持ちこんだ石化オークを解毒して肉に戻して解体して食料にしている


「イライザの旦那から面倒を見る様に言われている、好きに食って良いぞ!代わりに片づけをしてくれ」

スーザンと言う人狼の長らしい者の世話をして暮らしている


仕事は食事の世話だけになっているが私達はこの先どうなるのだろうか?侵攻は失敗し魔王様は死んだと言う噂があったが流れていたが本当だったと確信した、こいつらはどの様な支配体制を構築しようとしているのだろうか?


ダークエルフの族長のダフネ様が竜王様の後を引き次いで我らを支配しているが手を出すなと命じただけで好きにさせているこちらの侵攻時に何が有っあのだろうか、この様な対応をすれば臆病者として族長を追われる筈なのにダークエルフ達は族長の言う通りにしている


2人の人間を頂点にして従っている者達の魔力は高い、10将の一人であるバンパイヤも女神官に敗北し副官の眷属と共に像にされて晒されている、他の眷属はその女神官が連れて来た別の一族らしいバンパイヤに従属した様だ、私達は魔術の系統的に清い身体の方が恩恵が有るため純潔を守っていたからだろう目を付けられた


私達の従っていた10将の魔女様はもういないため守ってくれる者はもういない血を吸われて死ぬのだと絶望したが拷問器具だろうか針のついた半透明の管を腕に刺されて血を抜かれ特製の瓶に蓄えられていく、最後に女神官に治癒魔法をかけて貰い代償に豪華な食事を振舞われただけではなくこの世界で通貨となっている魔石も頂いた


恐怖を伴うな時間ではあったが自分の血を魔法陣を書く際に使う事もあり、そこまでの嫌悪感はなかった、向こうの世界では純潔を守り魔力の高い人間の血には相応の対価が与えられると言う、その血が気に入られバンパイヤに見初めれ本人が望むのであれば眷属に迎えられると言う


向こうの世界の先代の魔王が定めた法だと言うのだ、女神官が言うには魔術を極め人の身から真祖に到った女性で血を吸う必要もなく花から生命力と魔力を得る事で永遠の命を維持できたと言う、女神官の師である勇者の起こした奇跡で人間に戻り今は女神を信仰する神官となっていると言う


信じられない事だがその魔王が糧にしていた花の苗も持ち込まれた、魔術師として見ても触媒として利用出来そうな魔力の籠った薔薇の花が咲いていた、その赤い花の色は血を連想させる、どの様にこの薔薇は育てられているのだろうか聞いてはいけないと言う禁忌の念もあったが好奇心が勝った


「師の血で育てられたアルラウネが育てているのですが、私はその栽培法は分かりませんが彼女が支配している迷宮や魔王の城の地下で育てられているようです、私に感じ取れる邪悪さは見られませんがその地でしか得られない何かが有るのかもしれませんね」


「貴女の達は人間として些か複雑な立ち位置に有るようですね、困ったことが有るのでしたら相談に乗りましょう半年程は此方に滞在する予定だそうです、決断するのであれば早い方が選択肢も多いと思いますよ、仲間達と話し合ってみては如何でしょうか」

私の疑問に彼女なりの答えを貰った後に優しく言葉をかけて頂いた


神のために命を捧げて魔王と戦えと家族を人質の様にして迫ったこの世界の神官とは大違いだった信じる神の違いなのだろうか?彼女の様な神官に家族を保護され協力を求めれれたのであれば私の選択は違ったのだろうか?勇者や聖女と共に魔王との戦いに命を捧げる事が出来たのだろうか


自分の今の生き方はは間違いではないと信じたいが故の妄想だと分かっている、何故私の世界の神や人間は私を含めてこうも弱く醜いのだろうか、家族を見捨てて生き延びた私達はこの先どう生きていけば良いのだろうか?

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