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オレの副業は夢占い師  作者: 野松 彦秋


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7.鮫島洋太(2)(生い立ちと言う呪縛①)

みんな、鮫島さんもそうだが、オレがAの話で出会った3人は総て生い立ちが違う。


生い立ちって言葉をググるとさ、明確な言葉でこう出て来たよ。


複数でてきたけど、大体こうでる、産まれ、育って、成人するまでの過程。

こんなのもあった、成人が成長に変わって、成長するまでの過程。


まあ、言ってることは同じだが、洋太さんの場合、オレはより下の方が当てはまる気がした。


オレなりに説明するけど、理由を聞いた後、何言ってんのコイツって言う人も居るだろうけど・・。


まあ、聞いてくれ。


先ずね、洋太さんの務め先は、大学病院。役職は確か、助教(じょきょう)


患者の人みたり、手術したり、若手医師や研修医を指導したり、まあまあ、忙しいポジションみたいだ。


また聞きだけどね。


オレは、サラリーマンだから大学病院の組織体系なんか知らなかった。


Aの話の中でね、それとなく教えてくれたんだけど、オレ驚いたよ。


皆に紹介する為に、ちょっとググったら出世は、一般的には年功序列がとられ、専門医になる事や、学位が条件となるって書いてあった。


まあ、出世したければ馬車馬のように働いて、勉強もし続けなればいけないと、オレは解釈したよ。


間違ってたら、ゴメンなさい。


まあ、お医者さんになる様な人だから、勉強が苦手な人はいないと思うけど、俺なら秒でトンズラするね。


だから、洋太さんも病院で仕事をする傍ら、たまに有名な教授のでるような学会??、講義みたいなものに出席し、最新医療を学んだり、時間があれば病院に配布されている医療雑誌に目をとおしているんだ。


頭が下がるのは、洋太さん以外でも大学病院に勤める先生たちは、皆そうらしい。


お医者さんになるには、学費がかかるって、オレは聞いた事がある。


洋太さんの話を聞く前のオレがお医者さんのイメージはこうだ。


産まれた家が金持ち、その生まれながら裕福な人達のなかで、勉強が出来る優秀な人だけがなれるって思ってた。


だけど、洋太さんの生い立ちは少し、いやそれ程、恵まれていなかった。


洋太さんが小学校までは、お父さんがいたんだけど、彼が中学校に上がる年に、失踪。


理由は、わからないけど、近所のスナックのママさんと駆け落ちしたっていうのが原因らしい。


未だ12歳か13歳の多感な時期に、突然父親が居なくなった事実は彼のトラウマになったに違いない。


三つ子の魂、100迄って言葉はね、別に3歳までの子に限った事では無いのさ。


彼の生真面目すぎる責任感の強さは、彼が知らぬ女と逃げ、家族を捨てた無責任な実の父への反発。


復讐心みたいなものかな、アイツみたいな人間には絶対ならないという恨み、父を蔑む事で自分を奮い立たせた。


洋太さんのスゴイ所は、後ろ向きな恨みと言う感情を、昇華させ、自分の未来を切り開くモチベーションにしてしまった事かな。


唯ね、幼少期の刷り込みは、決して良い結果だけを産むモノじゃない。


彼の努力の仕方は、人並以上で、それはまるで自分の命をかなぐりすててるようにもみえるんだ。


まるで父親から捨てられた自分の存在を、自分で自分を追い詰めている様な、それは、自傷行為をし、それを居なくなった父親に見せたがってる。オレが苦しんでるのは、お前のせいなんだって・・。


オレは、洋太さんの父親はクズだとおもうよ。


苦しむのは何時も、残された子どもさ。真っ白だった子供の心に、消えない傷をつけ、のうのうと何処かで生きている。


子どもは、その心に傷持って、大人にならなければならない。


ごめん、ごめん、また話が少しそれた。 


要は、洋太さんの真面目さは、時限爆弾の様な怖さ、危うさを秘めていたんだ。


一番近くに居たサナエさんはやっぱりそれに気づいていた。


そんな洋太さんを心配しながら、愛していたんだ。


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