第七十六話「ジェレマイア・フィーロビッシャー」
ジェレマイア・フィーロビッシャー視点です。
二月十日の夜。
私は今、父アービングに代わり、ロックハート家の子爵陞爵を祝う晩餐会に出席している。
シーウェル侯爵家の屋敷は何度か訪れたことがあるが、これほど人が溢れているのを見たことがない。
家宰であるイグネイシャス・ラドフォード子爵に聞いたところでは百五十人にも及ぶ出席者がいるらしく、使用人も臨時で掻き集めた者を含めると百人近くいるらしい。
私も妻ガートルード、嫡男ルパート、帝都の屋敷に詰める家臣レスリー・コートニー子爵を同行させている。
レスリーは妻の兄であり、我が家の対外交渉担当でもあるため、同行させているが、彼はこの場にはいない。下級貴族である彼は第二会場と呼ばれる屋外の会場に行っているのだ。
最前列には主催者であるロックハート家の当主夫妻と嫡男夫妻、ホスト役であるクレメント・シーウェル侯爵夫妻が座り、爵位が高い者からその席に近くなる。
公爵家であり現宰相であるフィーロビッシャー家は皇帝陛下の叔父に当たるラングトン大公と並び、最上級の待遇を受ける。そのため、ロックハート家の席に最も近い場所に席を与えられていた。
今回の配置はクレメント殿が苦慮したことを感じさせるものだった。
中央に私と次期宰相候補のアレクシス・エザリントン公を、右側にラングトン大公とケンドリュー公のレオポルド皇子派を、左側にインゴールスロップ公とギャビストン公の皇太子派という具合に、皇太子派と皇子派の席が隣り合わないよう上手く配慮されている。
とは言うものの、今回のようにほとんどすべての元老が出席することは非常に珍しい。
皇宮で行われる皇帝陛下ご臨席の晩餐会を除き、ラングトン大公とインゴールスロップ公が同じ宴席にいることはほとんどない。同席すると酒が入った勢いでいがみ合うことが多く、主催者側が事前に上手く調整するためだ。
皇太子派または皇子派に属する者なら派閥の領袖だけに招待状を送ればいいが、中立派はその調整に非常に気を使う。
我がフィーロビッシャー家でも回数こそ少ないものの晩餐会や園遊会を行っており、どちらかの領袖の都合が悪い日に設定するなど、その都度頭を悩ませている。
今回はクレメント殿自身が語ってくれたが、その調整に大層苦慮したらしい。
「これほど調整が大変だった晩餐会は初めてですよ。あのイグネイシャスが音を上げておりましたからな、ハハハ」
ラドフォードは文官として優秀なだけでなく、派閥を問わず美食を通じて顔が広い。その彼が音を上げるほどというのは想像を絶する状況だったのだろう。
「まあ、今夜の料理と酒はその苦労に見合ったものです。ぜひとも楽しんでいただきたい」
出席者が多い理由はクレメント殿が言った料理と酒にある。
元々美酒と美食で有名なシーウェル家が全面的にバックアップし、更に新たに発見された神酒レベルのシーウェルワインが供されると聞いている。それを目当てに来ている者が非常に多いということだ。
私自身はさほど興味を持っていない。
もちろん美酒も美食も嫌いなわけではないが、クレメント殿やラドフォードのように拘ることはない。
今も料理や酒に対する期待より、父から課されたルークス聖王国への謀略の方が気になっている。
今も誰をこの任に当てようか、頭を悩ませ続けていた。
時間となり、屋敷の主でありロックハート家を預かるクレメント殿の乾杯の言葉で晩餐会は始まった。
私の前ではアレクシス殿と奥方のメルセデス殿、更にスティーヴン殿、ローレンシア殿、プリムローズ殿がグラスを掲げている。
「レンシアとローズは出席させないつもりだったのだが、どうしても出たいと言うのだよ。クレメント殿に無理を言って何とか席を確保してもらったのだ」
アレクシス殿の言葉に偽りはないだろうが、これもロックハート家を守る策の一環なのだろう。
そう思っていたら、ローレンシア殿がアレクシス殿に反論した。
「それは仕方ないことですわ。ザカライアス卿がお考えになった料理とお酒を楽しめるのですもの。このような機会を逃せば一生悔いが残りますわ」
姉の言葉にプリムローズ殿も強く同調する。
「お姉様のおっしゃる通りです。ザカライアス様のお作りになられる甘味を逃すなど、私には考えられません」
私たちが驚いていると、メルセデス殿が笑いながら事情を説明してくれた。
「二人ともすっかりザカライアス卿に餌付けされてしまいましたの。お陰で学院の食事が美味しくないというようになりましたのよ。ホホホ」
「餌付けは失礼ですわよ、お母様」とローレンシア殿が抗議するが、その顔は笑っている。
周囲の者たちは今の会話をしっかりと聞いていた。これもアレクシス殿の思惑通りなのだろう。
それにしても、ここまでこの令嬢たちを虜にするとは、アレクシス殿を含め、誰も想像していなかっただろう。
元々、どのような相手であっても婚約を認めなかった二人だ。
私は二人の表情を見て“全方位のハーレム王子”という言葉を思い出した。
酒と料理が供され始めると、ホールのそこかしこで歓声が上がる。
私も同じように感歎の声を上げているので人のことは言えないが、これだけの多くの上級貴族が集まる晩餐会で大きな声を上げるなど、今までにはなかったことだ。
「どうだね、ジェレマイア殿。さすがはザカライアスだと思わぬか」
私はその問いにどう答えていいのか分からなかった。彼と違い、ザカライアスと食事をしたことがないからだ。
そのことに気づいたのか、「済まぬな。これは私の配慮が足りなかった」と頭を下げる。
言っている意味を掴みかねたので、「どのような意味ですかな」と聞いてみた。
「あの者は酒神の申し子。政治も軍事も魔術も一流以上だが、それ以上に価値があるのはこういったことだ。それを伝え忘れたことに今気づいたのだよ」
「そんなものですか」と答えると、
「今日の晩餐会が終われば私の言っている意味が分かると思うよ」
アレクシス殿はいつもの人好きのする笑みを浮かべてそう言った。
食事が進むにつれて彼の言っている意味が分かってきた。
料理と酒の組み合わせは絶妙で、私のような門外漢にも温度や味付けの細部にわたるまで拘っていることが分かる。
確かに料理も酒も美味いが、それ以上に感心していることがあった。
それは給仕たちの動きだ。
このホールには百人以上の出席者がいるが、誰一人不満を感じさせないほど洗練されている。料理を出すタイミング、酒を注ぐ際の美しい姿勢……使い終わった食器を片付ける姿すら、絵になると思えるほどだ。
そして、それを完璧に指揮している人物がザカライアスだ。これほど多くの人員を一分の狂いもなく使いこなす力量に、改めて天才だと感心する。
「私には到底できぬことだな」と思わず口をつく。
思った以上に飲みすぎていたようだ。普段ならこのようなことは絶対に口にしないのだが。
私の独り言はアレクシス殿に聞こえてしまったようだ。
「確かにできぬことだと思う。どこでこれほどのことを学んだのか、聞いてみたいものだ」
「そうですな」と答えることしかできない。公爵家を継ぐ身の私が漏らしていい独り言ではないからだ。
「あの者は特別なのだ。神々の祝福を受けているのだろう。そう考えねばやりきれぬよ」
アレクシス殿がザカライアスに嫉妬している事実に思わず目を見開いてしまう。それに気づいたのか、彼は苦笑を浮かべる。
「神々ではないな。酒神の祝福を受けているのだろう。ハハハ」
笑って誤魔化しているが、その事実は消えない。
アレクシス殿は現在の帝国で最も優秀な政治家であり軍人だ。私など才能に差があり過ぎて、嫉妬する気にならないほどだ。その彼がザカライアスに嫉妬している。
その事実に衝撃を受けた。
しかし、その衝撃を忘れさせることが起きた。
シーウェルの赤ワインが登場したのだ。
「これは我が領内で作られた最高のワインです。いえ、誤解を受けることを承知で言わせていただければ、世界最高のワインと自負しております! まずは軽めの熟成の物を賞味いただきたい!」
クレメント殿が興奮気味に次のワインを紹介する。
本来であれば、ロックハート卿が説明すべきだが、先日まで騎士だった子爵に元老たちへの説明は無理だ。それで彼が代わったのだろう。
そう考えたが、少し違うらしい。
彼の奥方ミルドレッド殿が厳しい表情で何かを告げているので、思わず立ち上がってしまったというところのようだ。
クレメント殿の思いはすぐに理解できた。それほどのワインだったのだ。
「これは……」と私は言葉を失った。
「私も初めて飲んだ時に言葉を失ったものだよ。これが安定的に供給されるようになれば、我々の食卓に革命が起きる。そうは思わないかね」
「確かに……これがザカライアスが手を加えた新しいシーウェルワインですか……まさに酒神の申し子……」
私も昨年から出回り始めた熟成させたシーウェルワインを飲んだことがあった。そのワインもこの世のものと思えぬほど美味だったが、これは神の酒と言っていいほど別格だ。
「これがワイン……信じられません」と妻ガートルードが呟き、息子のルパートも目を丸くしている。
「いかがですかな、新しいシーウェルワインは!」とクレメント殿がグラスを持ち上げて声を張る。
「素晴らしい出来だ!」とラングトン大公がいい、インゴールスロップ公も「真に!」と同意している。
普段、角付き合わせている二人が同じようにグラスを掲げあっている姿に驚きを隠せない。
しかしそれも一瞬で、私も他の出席者と同様に「素晴らしい!」とグラスを掲げていた。
大ホールが賞賛の声で沸いた。
それが収まったところで、料理が出されていく。それはよく煮込まれたビーフシチューで芳しい香りに頬が緩む。
ワインとビーフシチューの組み合わせに思わず、唸り声が上がる。それほどまでに絶妙な組み合わせで、火傷するほど熱いシチューが温くなる間もなく消えていた。
「次のワインは更に驚かれますぞ! これはまさに神の酒! 至高のワインです! では、次のグラスを!」
次に現れたのは今までより大きなワイングラスで、そこには深いルビー色の酒が三分の一ほど入っている。
「まずは香りを楽しんでいただきたい! その後にゆっくりと口に含んでいただければ、私の言葉が大袈裟でないことが分かっていただけるはず……」
クレメント殿の熱弁が続いているが、私たちは誰も聞いていなかった。グラスに顔を近づけただけで、その圧倒的な香りが鼻腔いっぱいに広がり、何も考えられなくなったのだ。
「……このワインにはチーズを用意しております! 一気に飲まれないよう注意いただきたい!……」
それから先のことはあまり覚えていない。
一心不乱にグラスを傾け、ひたすら香りとビロードのような舌ざわりを楽しんでいたためだ。
「このワインは分けてもらえるのだろうか?」とギャビストン公が聞くが、
「残念ながら極少量しかございませんので、公爵家の方々には数本程度お譲りするのが精一杯なのです」
「出し惜しみはよくないのではないかな。シーウェル侯」とケンドリュー公が口を挟む。
「いえ、決して出し惜しみしているわけではございません。陛下に献上する分ですら、今のところ月に十本が限界という状況なのですから」
「それほど貴重とは……」という声が近くで上がる。
「現在増産に努めておりますので、十年以内には皆様にご満足いただける量が確保できるかと思いますが、すぐに増やすことが難しいもので……」
クレメント殿の説明に疑問を感じた。この短期間に百名以上に振る舞える量を確保している。
更にアレクシス殿からザカライアスが魔法を用いて作ったものだと聞いている。ならば、クレメント殿が言うほど難しいとは思えない。
今そのことを問うと、ラングトン大公らが気づいてしまうため、口を噤んでいる。
至高のワインの後、カウム王国のカトリーナ王妃の実家ロージングレイブ家の貴腐ワインが出された。
あの赤ワインの後に飲むのはいささか不憫だと思いながら口をつける。
グラスに霜がつくほど冷やされており、最初はそれほど甘くないと感じた。しかし、ゆっくりと甘みと香りが広がっていく。
「このパウンドケーキとよく合いますね。さすがはザカライアス様ですわ」とプリムローズ殿がローレンシア殿に話しかけていた。
そこでつまみとしてケーキが出されていることを思い出した。
ドライフルーツとナッツがふんだんに使われているが、それだけではない香りが付いている。
「これにはブランデーが使われているそうですよ」とプリムローズ殿が教えてくれた。
「なるほど」というものの、ブランデー自体、数日前に初めて飲んだだけで、味や香りについて詳しいわけではない。それどころか、強い酒精の印象しかなく、グラス半分ほどで飲むのをやめたほどだ。
「まだ若いブランデーなので香りが弱いそうです。熟成したらもっと美味しくなるとザカライアス様はおっしゃっていましたわ」
そして、何かを思い出したのか、私の顔を見て付け加える。
「今思い出したのですけど、フィーロビッシャー領で作られる新しい蒸留酒も甘味に使えるとザカライアス様がおっしゃっていましたわ。早く作って頂けるとよいのですけど」
「そうなのですか? そのことは初耳です」
実際、ミューアヘッドらからも聞いていないが、単に私が興味を持たないと思ったか、できてもいない酒の使い方なので慎重を期して報告しなかったのだろう。
計画すら承認されていない酒の使い道まで考えていることに驚くより呆れる。
晩餐会は何事もなく終了した。
ラングトン大公とインゴールスロップ公という両派閥の領袖が酒席にいるという事実を鑑みると、奇跡に近い出来事だ。
晩餐会の最後にロックハート卿があいさつを行った後、出席者たちは徐々に席を立っていく。それでも酒と料理が名残惜しいのか、給仕にもう一杯飲ませてくれと言っている者もいた。
私の場合はアレクシス殿から屋敷に誘われているため、クレメント殿とロックハート卿らに声を掛けてから、エザリントン公爵家の馬車に乗り込んだ。
奥方とスティーヴン殿、ローレンシア殿は一緒に乗ったが、プリムローズ殿がいない。甘味の追加をもらいにいったのだろう。
「どうでしたかな」とアレクシス殿がニヤリと笑って聞いてきた。
「正直なところ、これほどとは想像もしていませんでしたよ。まあ、一番驚いたのは大公閣下たちがトラブルを起こさなかったことですが」
「美味い酒と美味い料理があれば世界は平和になる……」
アレクシス殿がそう呟いた。私が首を傾げていると、彼は笑いながら教えてくれる。
「これはザカライアスの言葉ですよ。ドワーフの友と呼ばれるだけのことはありますな。ハハハ」
確かにその通りだと思ってしまったが、現実はそんなに甘くない。もちろん、あの天才がそれに気づいていないはずはないので、理想論を語っただけだろう。
アレクシス殿の書斎に入ると、すぐに酒が用意される。
「あの晩餐会の後では口に合わぬかもしれないが、五年物のカルバトスはどうですかな? りんご酒の蒸留酒で食後に合うとザカライアスが断言しておったものです」
その酒は脚の短い大振りのグラスに注がれており、美しい琥珀色をしていた。顔を近づけると微かにリンゴの香りがする。
口をつけるとブランデーほどきつくなく、仄かな甘みが口に広がっていく。
酒を楽しんでいると、「例の件はどうなされるおつもりですかな」と聞いてきた。
「コートニーに相談したのですが、帝都には適任者がおらぬようです。私自身が動くしかありません」
対外対応の責任者であるコートニーだが、彼は真面目な性格で謀略には向いていない。今のフィーロビッシャー家で謀略に向いているのは父くらいのものだから、彼だけの話ではないが。
「一つアドバイスをさせていただいてもよろしいですかな」
「アレクシス殿の助言ならいつでも大歓迎です。ぜひとも聞かせていただきたい」
これは本心だ。彼もザカライアスと同じく天才だ。その意見はぜひとも聞きたいと思った。
「では」と言って話し始める。
「商業ギルドに情報操作を仕掛けるのです。ギャビストン公に繋がるクラークは前回の件で負い目があります。彼にそれとなく宰相閣下が引退を考えていると仄めかすのです。きっかけはそうですな、新しい礼服を作るという理由で呼び出せばよいのではありませんかな……」
クラークは貴族相手に礼服を売っているから不自然ではない。
「……その際、フィーロビッシャー家の次期当主であるジェレマイア殿が財務卿の地位を狙っていると思い込ませてはいかがか……」
なるほどと思った。私は財務次官であり、現在の財務卿はインゴールスロップ公だ。彼の跡を狙うことは不自然な話ではない。
告げる相手がクラークという点が素晴らしい。
クラークはインゴールスロップ公に近いスペンサー支部長とライバル関係にあり、更に彼が支持するギャビストン公は外務卿であり、私が財務卿を狙ったとしても彼に影響は出ない。
クラークにインゴールスロップ公ごとスペンサーを追い落とせと諭すことは、皇太子派を分断する策としては非常に有効なものだ。
「……そして、皇太子殿下の地位を磐石なものとするため、ルークスに対して謀略を仕掛けてはどうかと提案するのです。これならクラークも乗ってくるでしょう」
策としては完璧だと思う。しかし、私には懸念があった。
「アレクシス殿が実行されるのならともかく、私ではクラークも乗ってこないのではありますまいか」
私自身、帝国内での地位を上げるなどの野心を抱いたことはない。それに私は父やアレクシス殿の陰に隠れて目立たない存在であり、大それたことを言っても成功すると思われない可能性が高い。
「いや、これはジェレマイア殿だからこそ成功する策でしょう。私であれば皇太子派を分断する策だと思われるのが落ちです。幸いなことにジェレマイア殿は宰相閣下である父上に遠慮されていると認識されております。その父上が隠居なさるとなれば、それまで隠していた本心を見せたと思ってもらえるでしょう」
「なるほど……父の隠居で思う存分やれるようになった。だから、野心をむき出しにしたと……私にそのような演技ができるとは思えぬのですが……」
「演技など不要ですよ。野心をむき出すといってもギラギラとしたものを出す必要はないのです。いつも通りに着実にやっていくように見せた方が貴公らしいと思ってもらえるでしょう」
その後、詳細を詰めていく。
一時間ほどでエザリントン邸を後にするが、帰りの馬車の中で疲れがドッと襲ってきた。
(やはり私は凡才だな。アレクシス殿の手足となって働く方が性に合っている……)
そう思うものの、心の中では別の考えが浮かんでくる。
(盟友というなら手足となって働くだけでは不充分だ。私にできること、私の得意なことで彼を助けるべきだろう……私にできることとは何だ? 私の存在を最大限に生かす方法は……)
人生で初めて自らの存在価値について、冷静に考えた気がする。
そして、ある結論に達し、ふぅと息を吐き出した。
(幸いなことに私には“色”がついていない。強いて言うなら父アービングの後継者やアレクシス殿の盟友という“色”はついているが、それほど強い印象はないだろう。だとすれば、彼に代わり利害関係の調整を図るという役回りが一番しっくりくる。この方針で今後のことを考えてみるか……)
私はその考えをどう実行に移すか考え始めた。




