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ドリーム・ライフ~夢の異世界生活~  作者: 愛山 雄町
第四章「冒険者時代:ラスモア村編」

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第二十九話「技能品評会:前篇」



 トリア暦三〇一八年四月二十一日。


 昨日の歓迎の宴も無事終わり、今日はデーゲンハルト・グラブシュらウェルバーン支部の鍛冶師たちが作った武具の品評会が行われる。


 人数的には工房の集会室でもよいのだが、鍛冶師ギルドとのコネクションを望む商人たちの強い要望があったことと、武器の試し斬りなどが行われるため、広いスペースが取れる館ヶ丘の北の草原で開催される。


 時折吹く春の爽やかな風が頬を撫でていく。よく晴れ渡った空が新緑の草原と美しいコントラストを作り出している。


 草原の草は俺とリディ、シャロンの魔法により二百メートル四方に渡って刈られており、遠目にはスタジアムの芝生のように見える。そこに商人たちの手により用意されたテントやテーブル、椅子などが並べられ、見た目は野外のイベント会場と見紛うほどだ。


 午後から行う予定の各支部が持ち込んだ酒類品評会の準備も済んでおり、テントの下には百以上の樽が並べられている。


 まだ午前九時にもなっていない時間だが、既に鍛冶師ギルドの関係者や商人、ラスモア村の住民に加え、近隣の町や村からやってきた人たちで会場は溢れていた。概算だが千人以上が集まっており、広めに設定しておいた会場が狭く感じるほどだ。


 近隣から来た人たちは夜明け前に出発したようだが、収穫祭以上の祭だという噂を聞いているらしく、既にテンションが上がっている。


 技能品評会は俺の土属性魔法で作った舞台がメイン会場となる。舞台は高さ二メートル、幅十メートル、奥行き五メートルほどで三方を幕で囲い、舞台らしくしてある。

 その舞台裏で三人の男が緊張した面持ちでメイン会場の裏で出番を待っていた。男たちは会場の長閑な風景とは不釣合いの完全武装に身を固めていた。


「しかし、これほど大掛りな披露をせねばならんのか」と祖父がぼやくが、「今更ですよ。私たちだってアルスで似たようなことをしたのですから」と笑いかける。


 祖父も「そうじゃな」と笑って答えるが、「どうにも慣れん」と苦笑する。その点、父と兄は昨年の結婚の式典で数万人の民衆を相手にパレードを行っており、祖父より余裕がある。


 俺も解説者的な役割で舞台に上がる予定でいるが、三人ほど注目を浴びないので完全に他人事ひとごとだ。


 午前九時頃に準備が終わり、開会を待つ会場は静まり返っている。

 舞台から見て最前列にはアルスの総本部の鍛冶師たちが椅子に陣取っている。全員がジョッキを握っており、既にどこかで酒を調達しているようだ。その後ろに各支部の鍛冶師たちが並び、彼らも同じようにジョッキを握っていた。


 今日の主役でもあるデーゲンハルトたちは舞台の左右に立っており、神妙な面持ちだ。さすがにジョッキは握っていない。


 今日の進行役はウェルバーン支部の職員ジョナサン・ウォーターだ。シルクハットのような帽子を被り、燕尾服のような礼装に身を固めているため、知らない人が見れば、ただの事務員とは思わないだろう。


 最近、ジョニーはいろいろなことをやらされているような気がする。工房の建設の指揮、歓迎の宴の準備、商業ギルドとの交渉……そして、今回の司会。半分以上、俺のせいなので申し訳ない気持ちで一杯だ。ただ、彼自身、楽しげに司会を務めているので救われている。


「それでは皆さん。第一回(・・・)鍛冶技能評定会を開催いたします……」


 その時、俺の耳には“第一回”と聞こえていた。


(第一回……ということは何回もやるつもりか? 聞いていないぞ……)


 俺がそんなことを考えている間にジョニーが式典を進めていく。


「では、開会宣言をウルリッヒ・ドレクスラー匠合長より頂きたいと思います。匠合長、お願いします」


 拍手と共にウルリッヒが舞台に上がり、挨拶を行っていく。挨拶はロックハート家への感謝の言葉に始まり、二十秒ほどで終わった。

 挨拶が終わると、ジョニーが流れるように進めていく。


「本日はロックハート家のご当主マサイアス様とご先代のゴーヴァン様の武具の披露となります。それに加えまして、ご嫡男ロドリック様の剣もご覧いただくことになっております……」


 総本部から出された“お題”は父マサイアスと祖父ゴーヴァンの武具を作るというものだった。結婚の式典でウェルバーン支部から贈呈された兄ロドリックの剣が魔法剣として未完成であったため、兄の剣も合わせて披露されることになっている。


「では、ロドリック様の剣からお披露目とさせていただきます! ロドリック様、どうぞ!」


 兄はカエルム帝国北部総督府軍の正式装備である青を基調とした鎧、胸甲(キュイラス)肩当(スパールダー)大腿甲(キュイス)に銀色の籠手(ガントレット)に身を固め、銀色に輝く飾り角のついた(ヘルメット)を被って舞台に現れた。


 その姿は若き英雄に相応しく、会場からは溜息にも似た「おぉ!」という声が漏れる。義姉ロザリーはその姿をうっとりとした表情で見つめている。


 鎧自体は帝国軍の装備と見た目は同じだが、ラズウェル辺境伯より特注品の鎧が与えられており性能は段違いだ。それがベルトラムらによって磨き上げられたため、陽の光を受けてキラキラと輝いている。


 そして、今回の主役であるミスリルの剣を持ち上げる。以前の鞘はシンプルなものだったが、今回は鎧に合うよう銀色の装飾が施されている。鞘ごと剣を掲げた姿は神に剣を奉じる英雄のようで、再び会場から溜息が漏れる。


 会場の声が静まったところで兄が剣を引き抜き、高々と掲げた。その姿は突撃を命じる若き指揮官そのもので三度みたび会場がどよめく。


 剣はオーソドックスな片手半剣バスタードソードだが、引き抜かれた剣身ブレードは一点の曇りもなく鏡のように輝き、時折、陽の光を受け眩い光を放っていた。

 鍛冶師たちも「うむ」という感じで頷いている。


「では試し斬りをお願いします」というジョニーの言葉で舞台の裾から、麦わらで作った標的が持ち込まれる。


 標的が固定されると、兄は会場に一礼してから標的に向かって剣を構えた。

 裂帛の気合と共に剣を斜めに振り下ろす。ザシュという音と共に標的が斜めに切り落とされ、バサッという音を立てて地面に落ちる。


 村人や商人たちから拍手が湧くが、鍛冶師たちは腕を組んだまま立ち上がろうともしない。拍手が静まったところで、「次は魔法剣の試し斬りになります。支部長、解説をお願いします」とジョニーが言うと、デーゲンハルトが静かに立ち上がった。


「ロッドの剣は光属性だ。それに加え、金属性の硬化の魔法も付与されておる。硬化の魔法の方は今見たとおり。光の魔法は“ある工夫”がしてある」


 それだけ言うと兄に目配せして、元の位置に戻っていく。

 その間に標的が設置されていた。鈍い灰色の金属製の人形マネキンの上半身で、俺が鉄のインゴットから魔法で作ったものだ。


「この人形はロックハート家のご次男、ザカライアス様がお作りになられたもので、前面の厚みは四分の一cm(セメル)。ラスモア村の鍛冶師ベルトラム師の見立てでは一般的な胸甲キュイラスを超える強度を持っているとのことです」


 ジョニーの説明が終わると、兄が剣を上段に構えた。そして、唐突に魔法を起動した。

 一瞬、舞台が真っ白な光で包まれる。眩さが収まっていくと、剣を上段に構えたままの兄の姿があった。磨き上げられた鎧に反射し、神剣と言ってもいいほどの神々しさがあった。


 再び、裂帛の気合と共に剣を振り下ろす。

 光の帯のような残像が残るほどの速度で振り下ろされ、一瞬、空振りかと思うほど音がしない。しかし、兄が剣の魔法を止め構え直すと、金属製の人形はゆっくりとずれていき、ガシャンという大きな音を立てて地面に落ちる。


 会場は静まり返っていた。進行役のジョニーですら言葉を失っており、自分の息遣いが妙に大きく聞こえる。


 いち早く我に返ったジョニーがやや焦りながら「では、鍛冶師の皆様、剣と標的の確認をお願いします!」と鍛冶師たちの行動を促す。


 数十人の鍛冶師たちがゆっくりとした足取りで舞台に上がっていき、俺も解説役として兄の横に向かう。


「見事なものじゃ。ミスリルの剣でこれほどの出力を出すとは……」とウルリッヒが言うと、ダンとリディの剣を打ったヨハン・ヴィルトが「確かにな」と言いながら、兄の剣をしげしげと眺めていく。


 ヨハンは「剣自体は合格点じゃ。魔晶石も二級の物か……儂の剣と性能的には変わらんとは。なかなかのものじゃ」と独り言を呟いていた。

 ウルリッヒが「先ほどある工夫と言ったが、何をした」と言って、デーゲンハルトを睨む。


「魔法陣を少し弄っている。単に光を纏わせるのではなく、斬撃に特化した形状にしている。これはロッドの剣術の特性を生かしたもので……」


 祖父たちの剣と同じように魔法の纏わせ方を変え、剣身の先端側に魔法を集中させている。それだけではなく、刃側に魔法を集中させ、光の密度を上げている。極端な言い方をすれば、ミスリルの剣の前に光属性魔法である“光輝の細剣(シャイニングセイバー)”を並べているイメージだ。

 両刃であるため、二本の光輝の細剣がミスリルの剣身の先端側の三分の一を挟んでいる感じだ。

 音がしなかったのは光の魔法で斬った場所、つまり鉄が溶けて空間になったところをミスリルの刃が通ったためだ。


 ウルリッヒは「なるほどのぉ」と頷いているが、「ザックの知恵を借りたか」と呟いていた。恐らく以前俺が見せた光輝の細剣の魔法を思い出し、からくりに気づいたのだろう。


「魔力消費量はどの程度じゃ」と俺に向かって聞いてきた。


「私の計測ではドレクスラー匠合長の魔法剣の三分の二といったところです」と会場に向けて解説する。その言葉にドワーフたちからどよめきが起きる。


 ウルリッヒも「儂のアダマンタイトの剣の方が威力は上だが、効率はこいつの方がよいということか」と唸っている。


 ミスリルもアダマンタイトも魔法との相性がよい金属だが、強度の面ではアダマンタイトに軍配が上がる。そのため、ミスリルの剣で魔法の出力を上げると、剣にダメージを与える恐れがあり、出力を下げざるを得ない。

 今回、剣と魔法を微妙にずらしたことで剣身への影響を減らし、出力を上げることに成功している。


 ウルリッヒは「見事じゃ」と褒め、「この後が楽しみじゃな」と笑いながら自分の席に戻っていった。


「ロドリック様、ありがとうございました。それでは皆様、ロドリック様に拍手を!」


 ジョニーの言葉に会場は割れんばかりの拍手に包まれた。兄は騎士らしいきびきびとした仕草でそれに応え、舞台を降りていった。


「それではご領主様、先代様の武具の披露に移らせていただきます。今回、お二方の武具の仕様はほぼ同じでございますので、ご一緒に登場していただきます。それではどうぞ!」


 ジョニーの言葉で舞台の袖から祖父と父が現れる。

 見た目は兄と同じカエルム帝国の北部総督府軍の装備に見える。違う点は胸甲(キュイラス)の色が青を基調にしているものの、胸の部分にロックハート家の紋章、立ち上がった獅子の見事な絵が描かれている点だ。


 デーゲンハルトに代わり、三人のドワーフが前に出る。

 ドワーフの中でも一際恰幅がいいグスタフが説明を始めた。


「まずは儂から説明する!」とその体格に見合った大音声だいおんじょうが会場に響く。


「この胸甲キュイラスはミスリル製に見えるが、使っておるのはミスリルだけではない!」


 グスタフの言葉に会場の人々が首を傾げ、「どういうことだ」という声が聞こえてくる。グスタフはそれに構うことなく説明を続けていく。


「ミスリルの外板の内側に地竜の革が貼り付けられておる……」と言うと、鍛冶師たちから落胆の声が漏れる。


 同じ重量であれば、金属だけの方が防御力は高くなる。革素材を使うのは静音性を求める時などにも行われるが、一般的には高価な素材を節約するためだ。今回のように高価な素材を惜しげもなく使える場合は革素材を合わせることはほとんどない。


 グスタフはニヤリと笑い、「儂が素材をケチったと思ったのだろう」と言い放つと、再び大音声で「これには理由がある!」と言って横にいるドワーフ、リヒャルトとエヴァルトに目配せする。


 二人は重々しく頷くと、舞台の脇に行き、別の鎧を運んできた。それは鋼製の胸甲で木製のマネキン人形に取り付けられている。


「こいつは試作の鎧じゃ。今回、儂らが作った鎧の内側にはこういった効果がある」と言うと、おもむろにハンマーを取り出しマネキンの鎧を思いっきり叩いた。


 ゴンという音はするものの、耳が痛くなるような金属音は響かない。

 しかし、軽く叩いたわけではなく、硬化の魔法が掛けられた鎧の前面が陥没するほどの打撃を与えていた。


「今までの金属鎧の弱点は打撃に弱いことじゃ! 剣や槍に対しては強くとも、ハンマーやメイスで殴られれば、その衝撃は中まで届く。そこで儂らは地竜の腹の柔らかい革を内側に貼ることでその衝撃を吸収することにしたんじゃ」


 グスタフの言う通り、金属鎧は打撃に弱い。それをカバーするため、中に布鎧クロスアーマーという分厚い布の鎧下を着込むのだが、所詮布でしかなく劇的な効果は見込めない。更に夏にこれを着ると体温の逃げ場がなく、熱中症になる危険もある。


「地竜の革にも工夫がしてある。まあ、こいつはザックの魔法が肝だがな」


 そこで俺に説明を代われというように目配せをする。俺は小さく頷き、説明を代わる。

 マネキンの鎧を外し内側を見せながら、「この地竜の革ですが、通常のものより魔法で柔らかくしてあります。その方法は革を水袋のように考え、薄皮の中に液体があるような作りになっているのです……」と革部分をプニプニと触りながら説明していく。


 今回、俺が考えたのは衝撃吸収材の開発だった。靴の中敷などに使うゲル状の衝撃吸収材をイメージし、それを金属鎧の下に貼った。革素材の中でも最も丈夫な竜の革を使い、更に魔法で組成を変えていく。


 僅か一センチほどの厚みだが、衝撃吸収能力は思った以上に高い。もちろん、全ての衝撃を吸収できるわけではないし、受けた運動エネルギーがなくなるわけでもないのだが、それでもただの布より遥かに衝撃吸収性能はいい。


 ただ、実際に自分で衝撃を受けたわけではないので、本当にダメージが軽減されるかは試していない。


「……更にこの地竜の革には対貫通性能も持たせてあります。ミスリルの鎧に硬化の魔法が付与されていますが、万が一、それを貫通した場合でもこの素材が刃の侵入を防ぐのです……」


 ゲル状にしてあるが、表面の繊維を強く密にし、更にゲル部分にも繊維を絡めている。これも木属性魔法の“変成”で行っているが、イメージは防弾ベスト(バリスティックベスト)などに使われるアラミド繊維――デュポン社のケブラーなどが有名――だ。


 元々、竜の皮革は高強度の素材であり、それほど手を加えたわけではないが、アラミド繊維をイメージしたことにより、更に切れにくくなっている。もちろん、アラミド繊維の詳しい構造を知っているわけではないので、分子を重合させるイメージで作っているにすぎない。


 説明している途中、グスタフたちが太い木材にしっかりと取り付けられたミスリルの板を持ってきた。それは衝撃で動かないようしっかりと砂を詰めた樽に刺さっている。


「このミスリルの板は父たちの鎧と同じ構造です。硬化の魔法も付与してありますし、地竜の革も貼り付けてあります」


 舞台の袖にいたダンがいしゆみを持って上がってくる。


「一般的ないしゆみですが、至近距離から撃ち込んでみます。ダン、頼む」


 ダンは小さく頷くと、五メートルほどの距離からミスリルの板に向けて太矢ボルトを放った。ガンという音がし、太矢は大きく弾かれる。的になったミスリルの板は凹んだものの、貫通は防いでいた。


「このようにミスリルだけでも充分な強度を持っています。では、先ほどの地竜の革がどの程度、剣に対して効果があるか試してみましょう」


 そう言うとダンが袖に下がっていき、代わりにメルが上がってくる。今日は昨日とは異なり、完全な冒険者スタイルだ。防具こそ着けていないが、手にはウルリッヒの剣を持っている。


「ご存知の通り、この剣はドレクスラー匠合長の剣です。さすがに魔法を纏わせると話になりませんので、魔法なしでどの程度の能力があるか試してみます。メル、頼んだよ」


 メルはニコッと笑うと、会場に向かって頭を下げ、先ほどゲオルグがハンマーで叩いた試作の胸甲の前に立つ。


 真剣な表情で剣を抜くと、「ヤァ!」という裂帛の気合とともに剣を振った。


“ザシュッ”という音とともに鋼の板が斬り裂かれるが、鎧は二つに裂かれることはなく、剣は鎧にめり込んだような形で止まっていた。


「彼女の剣術スキルは五十以上です。つまり、腕が悪くて切れなかったわけではありません」


 そう言いながら胸甲を取り外す。鋼は完全に斬れているものの、裏の革が完全には斬れずに繋がっている。


「このように非常に斬りにくい素材なのです。通常の鋼の剣であれば、まず斬り裂くことはできません」


 ドワーフたちは自分たちの目を疑っていた。ウルリッヒといえば当代一の鍛冶師だ。その彼が最高の素材であるアダマンタイトを使った剣を打ち、ベテランクラスの剣術士がそれを使ったにもかかわらず、斬り裂けなかったからだ。


 今回、ウェルバーンの防具職人グスタフたちが目指したのは、ウルリッヒの剣に耐えられる防具を作るということだった。

 最初のうちは全く対抗できず、頭を抱えていた。革の防具との複合というアイデアはあったものの、超一流の鍛冶師が打った最高の剣はその程度の工夫では全く役に立たなかったのだ。


 そこで俺が駆りだされることになったのだが、俺も大したアイデアがあるわけではなかった。そこで衝撃吸収という方向に走ったのだが、その時に閃いた。防弾ベストを参考にすれば斬れにくいものができるのではないかと。

 試行錯誤の末、完成させたのが、地竜の裏地だ。


 当初の予定より重量が若干増えたことが欠点だが、ミスリル本来の耐魔法性能、硬化の魔法と地竜の革の表面による耐貫通性能、地竜の革のゲル部分による耐衝撃性能により、対魔族戦に必要な能力を充分に得られたと思っている。


 俺の説明が終わると、ウルリッヒら鍛冶師たちは舞台に上がり、試作の鎧と的にした板、そして祖父たちが着ている鎧を交互に見ていく。


「見事なものじゃ。新たな手法をこれほどまでに取り入れるとは」


 ゲールノートが感心したようにそう呟く。グスタフたちはしてやったりという表情で立派な髭をしごいていた。

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本作品とは毛色が違い、非転生・非転移ものですが、こちらもよろしくお願いします。
最弱魔術師の魔銃無双(旧題:魔銃無双〜魔導学院の落ちこぼれでも戦える“魔力式レールガン戦闘術”〜(仮))
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