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witch world  作者: 柚夏☆
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瞳の魔法

超エリート学校、通称「女学院」に入学した菜月と海鈴。

2人はそこで思いがけない事実と向き合うことになるのだった…

「あなた方は、『魔女』なのです。」



「「ど、どういう事なの…!?」」


目を白黒させている私と海鈴に向かって、紫月先生はキッパリ言い放った。


「ここ、女学院のことは、お母様からどれぐらい聞いてきましたか?」


えーっと、全くもって…(汗)


あたふたしている私たちに、先生は大きなため息をついた。


「しょうがないわね。話は中でしましょう。さあ、早く入ってらっしゃい。」


校長室へと向かう先生の背中を、ただ呆然と見つめていることしかできなかった…。


「ねえ、私信じられませんわ。だって、政府の耳に入ったら掟破りの罪で追放されますわよ。」


あんなこと言われて自分の将来を気にしていられる方がすごいです…。


「まあ、どんなことがあろうとも私は菜月を見捨てたりは致しませんわ。安心なさって。」


海鈴の笑顔に励まされて、少し気が楽になったみたい。


「ありがとう、海鈴。」


どんなことがあっても自分で受け止められる覚悟はないけど、最後まで先生の話を聞いてみよう。


「決心がついたようですわね。それではいいですか?」


「「はいっ!」」


その返事を聞いた先生の顔が少し緩んだように見えた。


「まず、この世界において魔女とはどんなものなのかお話ししましょう。」




13年前、この国の法律で魔女は存在してはいけないものになりました。


ちょうどあなた方が生まれる少し前の話ですね。


我が国からはどんどん魔女が減っていき、それと比例するように国の能力も落ちていきました。


人々はこれを魔女の呪いだと思い込み、魔女追放が加速したのです。


ですが、国の能力が落ちたのは呪いではないのです。


私たち魔女は、追放令が出される前は主に3つの職についていました。


服を作る仕事、レストランなどで料理を届ける仕事。


そして、この時空の番人の仕事。


時空は時々、バグが発生したように時空に穴を開けてしまいます。


その中に吸い込まれると、もう地球はもちろん、宇宙にも戻ってこれないのです。


その穴を塞ぎ、犠牲者が出ないようにすること。それが『時空の番人』の仕事です。


地球、我が国を支えているこの3つがなくなったら、国の質が落ちるのは当たり前のこと。


そもそも、この法律ができたのは、時空の穴が原因なの。


あまりにも大きすぎて、犠牲者が出ることを阻止できなかったの。


この穴は年々大きくなっているわ。だから、それに対抗できる魔女を生み出さないといけない。


そのために立ち上がったのが、魔法界の中で「御三家」と呼ばれる家柄の者たち。


紫月家の紫月星來、若葉家の若葉初音、上野家の上野杏菜。


あなた方のお祖母様世代にあたる方ね。


私は、お母様の意思を引き継ぎ、この学校を設立し校長の座に収まった。


表向きは中高一貫のエリート女子校、裏は、魔女教育の専門学校をね。


今聞いて気づいたと思うけど、上野菜月は御三家の血筋にあたる者よ。若葉海鈴も。


正門の前で私がかけた魔法、それは、「瞳魔法」と呼ばれるもの。


真の魔力を秘めている者は、それが瞳に溜まり、「瞳魔法」をかけられると目が熱くなる。


狙い通り、2人ともバッチリ魔力はあったわ。


それに気づいてないのが惜しくて、気づいていなくてよかったと安堵するぐらい…




「ということで、ここの『エリートコース』に所属してもらうことになるわ。」


すっかり出された紅茶が冷めてきた頃、やっと話の全貌を掴むことができた。


「校舎は、東奥の壁を突っ切ったところよ。」


えっと、壁を壊すおつもりですか…?


「魔力のある人はすり抜けられるの。くれぐれも、一般の生徒に見られないように。」


あっ、はい、すいませんっ!


荷物を持って、立ち上がる。


「少しお待ちなさい。」


先生がくれたのは、金色に光る腕輪。


中に薄いピンクの石がはめ込まれていて、とっても綺麗!


「これは魔力を測る腕輪です。これが光ってきたら私のところへいらっしゃい。」


腕輪は私の腕にピタッとはまって取れなくなった。


「いい?覚えておいて。これからの魔法界を背負うのは、あなた達なのよ…。」



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