選んで
「マーガレット、着いたよ。」
やって来たのは一つの綺麗なお店だった。
ユーリス様にエスコートされながら店内へ入るとそこには沢山の綺麗なドレスが飾られていた。
「綺麗…」
そう言わずにはいられなかった。
沢山の色、華やかさ、すべてが綺麗でまさに見惚れていた。
「マーガレット。好きなドレスを選ぶといい。」
「え?」
「マーガレットが着たいドレスを全て買おう。それが俺から初めて君へ贈るプレゼントだ。」
私が着たいドレス…
でも、こんなにも沢山のドレスがあると選べない…
「ユーリス様。選んでください。」
「何もなかったのか…?」
「いえ、そうではなくて…ただ、素敵なドレスが多くて選べないんです。それに……」
「それに?」
「ユーリス様からの初めてのプレゼントでしかもドレスなら、ユーリス様に選んでいただいたものがいいです。あの夜会に行くのですから、ユーリス様が直接選んでくださったドレスの方が…その…私はユーリス様だけのものだとちゃんと意思表示が出来る気がして…」
ロベルトは元婚約者であるが、色々と夜会で絡まれるのは迷惑だから。ユーリス様のそばにいれば大丈夫だと思うけど、もし、ユーリス様がその場を離れてしまえばロベルトはチャンスだと思い何か馬鹿げたことを仕掛けてくるだろう。そんな面倒だけは嫌だ。だから、ユーリス様が直接選んでくれたドレスを着ていたらなぜかちゃんと意思表示が出来る気がするの。
それに、贈り物なら選んでほしい。
なにより、その贈り物がドレスなんだから。
ドレスを贈るのは愛の表現と言われているんだから。
ちゃんと、心を込めて選んでほしい。
「ユーリス様。ユーリス様は私にどのドレスを着てほしいですか?私は、ユーリス様だけのものなのです。あなたの好きな私でいたい。あなたの好きなドレスを着て、あなたの隣に立ちたい。だから、ユーリス様の望む私を教えてください。ドレスを贈る意味を知っているのであれば尚更です。私にあなたの愛をドレスで表現してください。」
ユーリス様は顔を赤くし、口元を手で隠すと微笑みながら私を見て言った。
「ハハッ…!マーガレット…かわいいね…俺だけのマーガレットか…まさか君から俺だけのものと言ってもらえるなんて思ってなかったよ…選んであげるよ…マーガレットにしか似合わない美しく綺麗なドレスを。」




