ユーリスの悩み
美味しいと言いながら食べてくださるユーリス様。
でも、やっぱり何かあったんだと思う。
私が知ってるユーリス様じゃない…
夕食が終わったと同時に私はユーリス様に聞いてみることにした。
「ユーリス様。今日は何かあったのですか…?」
「どうして?」
「いつものユーリス様とは違ったので。何かあったのかと思って…」
「……何もないよ。」
今の間の感じ、何かあったんだ。
言わないのは何か理由があるのかもしれない。
でも、気になる…
「隠さないでください。言いたくなければ無理にとは言いません。でも、悩んでいるならちゃんと言ってください。何か力になれるかもしれませんから…」
私が力になれることなんてほんの少ししかないかもしれない。でも、悩みを話せば気持ちは楽になるでしょ?だから聞かせて。何に悩んでいるのかを。
「実は、マーガレットたちを襲った盗賊を追っているのだが、何の足取りも掴めなかったんだ。」
やっぱり…あの盗賊たちを調べていたのね…
それに思った通り、足取りを掴めてなかった…
「そういえば、今日街の市場に行ったときに女性二人が話しているのが聞こえそのうちの一人の方が言っていたのですが、その方の知り合いの方で盗賊たちを見た方がいたそうです。」
「ほんとに!?マーガレット!それはどこだと言っていた?」
「いえ、場所までは言っていませんでした…」
「…そうか…」
犯罪が増加する前に盗賊たちの居場所が分からない以上、捕まえるのは不可能だもの…悩むのも仕方がないわね…
「マーガレット。あのとき、盗賊が言ってた話を覚えているか?」
「…。命令されたという話ですか…?」
「ああ。その話がずっと残っててな…もしかしたら、またマーガレットを狙いに来る可能性がある。それがないように、早く捕まえたいのだが…俺の力不足で…」
ああ…ユーリス様は私の身の安全を心配しているんだ…
「ユーリス様。足取りを掴めないのは仕方がないことです。ご自分を責めないでください。」
「マーガレット…ありがとう…」
「マーガレット様、危ないので夜などの散歩は控えておきましょう。」
「…確かにそうね。」
「マーガレット。君は俺が守るよ。」
ユーリス様のその一言が私を安心させる。
「ありがとうございます…」
だけど、ユーリス様に頼りすぎてはいけない。
何のために私は剣術を学んできたの?
守ってくれる人がそばにいないときに自分自身や大切な人をを守るためでしょ?
頼ってばかりじゃダメ。
「ユーリス様。私も自分自身を守れるように、大切な人たちを守れるようになります。だからどうか、自分自身も大切にしてくださいね。」
ユーリス様は人のことばかり考えてるけど、自分のことは後回しのようだった。だから、ユーリス様自身も大切にしてほしかった。
「ありがとう。マーガレット。」
あなた自身を守れるのはあなた自身なのだから…




