↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太陽伝承  作者: 偽善の仮面
第一章 名を忘れた主人
PR
1/17

第一章 名を忘れた主人 第一話 預言者が残した言葉


 

これは、ある者が言った言葉だ。

そのある者は、自身のことを、「観測者(預言者)」だと名乗った。

 

「観測者(預言者)」は、多くの言葉を残した。

彼女の残した言葉を、純粋に実行すればいいことが、実行しなければ不運に見舞われる。

 

この世界では、「預(・)言《・》」こそが最高の至高の領域とされる程だ。

だが、その「預(・)言(・)」も廃れていった。

 

ある者が、生まれたせいで…

 

その名は、“ 先導者(ドゥクトル) ”が現れてからは、観測者(預言者)は、何一つ言葉を発さなくなった。

ただ、最後に残した言葉があった。

 

「彼女らが、新たな王(・)となり、世界を導いてくれるだろう」

「彼女らは、失敗やミスを起こす事だってある。だが、世界は、その方がいいのだ」

 

その言葉を言い残し、観測者(預言者)は、彼女らの近くで様子を見守っていた。

 

 

だが、最後に、彼女らに向けて言い残した言葉がある。

 

「君たちは、これからとてつもない事件に遭うただろう」

「僕には、それを止める力があるが、それは“ 世(・)界(・)の(・)ル(・)ー(・)ル(・) ”に違反してしまう」

 

その言葉を聞いた彼女らは、何かを決意する。

 

それ以降、彼女らは、王(・)ではなく、全ての人の“ 親(・)友(・) ”として扱い、親(・)友(・)として問題へと突き進んでいった。

周囲からは、「王(・)としての自覚や責任から逃れようとしている」などと罵倒される事もあった。

 

だが、その言葉も真摯に受け止めて親(・)友(・)として、問題を解決したり説得しようとしていた。

 

 

____________

 

 

ある赤い月の日、彼女は、全てを失った。

 

全ての“ 親(・)友(・) ”を失い、“ 親(・)友(・) ”たちと育んで来た世界が、血まみれになった。

 

彼女は、一人で血塗れの世界で、泣き崩れる事しか出来なかった。

 

「守りたい」

「守れなかった人、場所、思い出、全て守りたかった」

 

背後から、声が聞こえた。

彼女は、後ろを振り向かなかった。

 

怖かったから、今まで自分がやって来た事、全てが“ 悪い事 ”にしか思えなくて直視出来なかった。

 

「いいよ。僕の力で、全部、一からやり直させてあげる」

「その代わり、最高の世界にして、君のやって来た事は全てが正しいとは言えないでも、僕は、君の事を信じている」

 

彼女は、目を大きく見開いた。

背後から、頭をわしゃわしゃと撫でられた。

 

「それじゃ、行ってらっしゃい」

「初代最上級神様、いや、僕の大親友の“ ブ(・)ラ(・)ン(・) ”」

 

「うん、頑張って来る」

「観(・)測(・)者(・)」

 

その言葉を残し、“ ブラン ”は、光の粒子へとなって消えていった。

「観(・)測(・)者(・)」は、光の粒子を見送った。

 

「さ〜て、この空間の終わりを俺様は、宣言する」

「人のいない世界なんて、ただのゴミ同然だからね。さよなら」

 

冷酷な声で、言い放つ。

 

赤い月が、ドロリと溶け始めた。

そして、空間が液体の様に溶けていく。

 

「あ〜あ、呆気ない」

 

 

____________

 

 

まるで、画面の向こう側にいる者に言うかの様に、シーっと言うポーズをとって、「観測者(預言者)」は、また、口を開いた。


「正しい道を歩むには、一人では無理だ」

「そして、この世界は、“ 器(・)で(・)な(・)い(・)者(・)が(・)、先(・)導(・)者(・)を(・)や(・)る(・)べ(・)き(・)も(・)の(・)で(・)は(・)な(・)い(・) ”」

 

世界は、生き物の様に呼吸をするのだ。

世界だって、一種の生物であると私は、思う。

 

私は、それを踏み躙られた様に感じてしまった。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
不穏な雰囲気の導入、ワクワク感が止まりませんね(*´∀`*) 続きも楽しく拝読させて頂きます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。