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観光4日目

 観光4日目、最終日です。

 今日は8時半から入場できるセントポール大聖堂から巡ることに決め、やはり6時半起床。地下鉄で移動して、大聖堂の近くのパティスリーで朝食をとりました。焼き立てスコーンとエッグタルトとシナモンシュガーのパン。連れはレモンとハーブのジュース、私はカプチーノ(カップが大きい!!)。これまた絶品! スコーンはバターたっぷり、中にカスタードクリームがつまっていてカロリーも高いだろうけど甘くておいしー! 幸先のいい一日の始まりです。

 と、思いきや。


 大聖堂が開かないよ!? 入場時間になっても、なぜに!? 待たされること15分。ロンドンパスが使えるかと思いきや、使えず、割引はきいたけど、あれー? な感じのまま中へ。

 うわ、すごい! ウェストミンスター寺院とはまた違う天井の魅力に脱帽です。金をちりばめたモザイク画が壮麗な天井です。ラッキーなことに生のオルガン演奏も聴けました。私たちが最初の入場者だったので祭壇も見学できました。あとから子供たちのスクール見学がやってきたので、私たちが祭壇を出た直後に扉が閉められたので他の見学者の皆さんは遠目からしか見るのがやっとのはず。ギリギリセーフでした。


 次に向かったのは、ロンドン塔。

 おどろおどろしい展開が待つだろう期待に胸を膨らませてロンドンパスを使用し、入場。

 が、あれ……?

 あ、あれ……?

 まわれども、まわれども、そんな場所はなく。解説を聞けば、ロンドン塔に収監された数は多くとも、死刑執行されたのはほんの数名とのこと。じゃあ、ロンドン塔を囲む血の花池の装飾はなんだったんだよー! と不勉強ながら怒り心頭。笑。

 なんとなくがっかりしたまま、ホワイトタワーの一角、ジュエルハウスへ。

 ここには世界最大級のダイヤモンドが収蔵されている模様。撮影不可という残念な心地で進みました。

 中は薄暗く、英国の歴史が流れるモニターを横目に先に進み、ゆっくり動くエスカレーターに乗ると、最初に目に飛び込んでくるのが王笏。金とルビーと巨大なダイヤモンド。ぎらっ、と光りました。薄暗さの中、ほのかなライトの中に浮かぶダイヤモンドはこれが本当に本物か!? と疑いたくなるほど大きくて、思わず4往復しちゃいました。この王笏を最初に、ずらりと歴代の王様の王冠がガラスケースの中に並びます。それぞれ、ダイヤモンド尽くしだったり、ルビーやサファイア、エメラルドといった色とりどりの宝石がちりばめられていたり、金ぴかだったりと、色々で、どれも非常にきらびやか。

 奥に進むと、宝剣、黄金の聖水盤、金のローブなど、もう黄金尽くしで庶民の金銭感覚では計り知れない価値のあるものばかりが並びます。お金って、あるところにはあるんですね……。すごいよ、さすが大英帝国だよ……。

 総じていうと、ロンドン塔にはがっかりしましたが、このダイヤモンドならびに宝物群には圧倒されました。入場料に見合っているかと聞かれれば、疑問が残るところですが……。


 疲れたので、一休み。

 街中のスウィーツカフェで、スコーンをいただきました。本当は英国式の三段重ねのアフタヌーンティーセットにチャレンジできればよかったのですが、お腹の余裕がなく、スコーンとなりました。でもこれが大当たり!! 

 三つのスコーンにたっぷりのカフェ、連れはティーポット(容量はカップ三杯分)、ジャムは6種類、クローデットクリームがたっぶりついていて、おいしーい! これで二人で支払いが7£。うん、お値段分の価値がありました。


 体力回復し、次はルーベンスの天井画があるバンケティングハウスへ!

 延々と歩いて到着したのに、プライベートのプレートがかかった立て札が。嫌な予感……。

 プライベートパーティのため、お休みー!? 

 せっかくここまでやってきたのにー! 連れと怒り狂い、こんな気持ちのまま聖地(大英博物館)へは行けないと急遽、バッキンガム宮殿へ。クイーンズギャラリーを見て気を取り直そう、と思ったのに、まさかの入場制限が! またまたがっかりして、やむを得ず、隣のロイヤル・ミューズへ。こちらはとても空いていました。

 ロイヤル・ミューズは王室の厩舎。公用の馬車や車が見学できます。

 私は車には興味がなかったので、馬車だけ見学しましたが、腐った気分など吹き飛びました。

 素敵!!

 数々の馬車が展示されているのですが、どれも惚れ惚れするほど美しい。派手な装飾のものもあれば、控えめだけど気品があり、優雅で華麗です。

 その中でも250年ほど前に作られた、黄金馬車! 木製に金メッキを施し、8頭の馬で引いても人間の歩く速度がやっと出るほど重い馬車だそうですが、海神ポセイドンや天使、王家の紋章を掲げた馬車は大きくて、立派で、見た瞬間に呆然としました。エリザベス女王が戴冠の際にパレードで使われたそうです。映像でも見ましたけど、実物は迫力。ド迫力。すごすぎるよ。すごすぎて、「乗ってみた―い」なんて迂闊に思えないよ。恐るべし、イギリス。

 

 もう何度目かもわからないほど美にやられて、やってきたよ、大英博物館!

 でも17時半クローズのため、残された時間は3時間余り。ここでもナショナルギャラリーと同じ戦法をとることに決定。

 とりえず、見て回る! それから気になった展示物に戻る! よし、行くぞ!!

 まずは、ロゼッタストーンから! ガラスケースに入ってました。肉眼でも3種の文字が刻まれるのが確認できました。

 結論からいえば、急ぎ足でまわっても、一周するのがやっとで気になった展示物に戻る時間はありませんでした……。

 なにせ、広い! そして展示物が見事すぎる! なにあれ、現地でも見られなかったものがここにあるよ!?

 エジプトのファラオの木棺なんてぜーんぶ、ここに並んでいるんじゃないかー!? と疑いたくなるほど、ガラスケースの中に収まっていました。彩色もあざやかに残っている素晴らしいものが。そうか……本当に素晴らしい展示品はここから動かないんだ。考えてみれば当たり前かも。移動先でどんなトラブルがあるかわからないしね……。

 アッシリアの遺物の前では足がすくんで動けませんでした。なにあれ。復元力もすごいけど、どうやって運んできたの!?

 古代遺跡大好き人間としては、複雑な気持ちです。現地でもお目にかかれないものが、どうしてここにあるの……。

 とはいえ、大切に大切に保存されているので、これはこれでいいのか、とも思えたりして。ますます心境は複雑。

 大英博物館は、ゆっくりじっくり見たい。時間はいくらあっても足りないでしょう。


 でもクローズが早すぎるよ!! 

 17時半には閉館。外はまだ明るいので、中は見学できなくてもいいから、テンプル教会へ行こうと決めて向かいました。

 夕闇が迫る中、門を通り、インナー・テンプル敷地内にあるテンプル教会へ。

 映画『ダウィンチ・コード』で一躍有名になった教会です。案の定、扉は閉まっていましたから外観だけ。思ったより古く、立派でした。中が見学できないのは本当に残念です。次こそ見たいな。

 

 疲労困憊の身体を押して(3万3千歩、歩きました)ホテルに帰還し、部屋に入るなり眼に入ったもの。ベッドの上にひらりと乗せられた、不吉な一枚の紙。

 またしても、嫌な予感……。

 で、予感的中! エールフランスがまた飛ばない!! ストライキ続行中のため、航空会社変更、更に搭乗時間が1時間早まるー!? ちょっと待て、始発のユーロスターでも間に合わないかもー!?

 連れがホテルの受付に飛び込みました(夜分遅くすみません)。海外で初めて「Help me!」を使用したそうです。ホテルマンも血相変えた様子に驚いて、親身になって相談を受けてくれたそう。ありがとう、ホテルマン! おかげで助かりました!

 タクシーの予約時間を早め、翌朝寝たんだか寝ないんだかわからないボケボケした頭のまま始発のユーロスターに乗り、なんとかチェックインし、パリへ。

 パリの空港はストライキ中のため、がらんとしていました。こんなに空いている国際空港を見たのは初めてです。なんだか寂しい。マカロン(8粒で18€というお値段!)とお土産を買って、奇跡的に動いているエールフランスへ搭乗し、一路日本へ。

 待っていたのは、私のトランクがロスト!! という悪夢。

 お土産、満載なのにー!! 資料として求めた各観光地の日本語ガイドが詰まっているのに!! 私のゴッホのひまわりバック! リース城で買ったお気に入りのクジャクとマグカップ!! 他、全部ー。

 更に、関西国際空港から乗り継ぎで札幌へ向かう便のチェックインが迫っているのに、荷物ロストの手続きを担当してくれた女性の手際が悪く、時間がかかって、結局走る羽目に。乗り継ぎ便のチェックインは手続き終了のアナウンス直前でした。やれやれです。


 そして現在、私のトランクはいずこー!? 

 まあ、時間はかかっても出てくるでしょうが(出てきてくれなければ困る)、なにも破損していないことを願います。

 色々トラブルのあった初イギリス旅行ですが、とても楽しかったです。

 蛇足ですが、ロンドンパスは正直活用度は微妙でした。2日パスを購入したのですが、入場無料の施設も多く、入場料がかかり且つ人気のある施設は使用不可だったりと、値段に見合いませんでした。おそらく、1日パスを買い、使用できる施設で見たい場所を重点的にまとめるなどして使えばいいのでしょう。今回は値段の半分以下の利用しかできませんでした。とほほです。まあ、これも勉強になりました。

 £は私の日本での両替時は183円。イギリスにいたときに確認したときは198円になっていました。

 そして、ロンドンの物価は高いです。でも安全で、便利。建造物や街並みが美しく、大好きになりました。

 ありがとう、イギリス! ありがとう、ロンドン!

 ぜひ、また行きたい国です。


 追記。

 エッセイというにはつたない旅行記をご覧くださいました皆様にお礼申し上げます。

 尚、記事のすべてはあくまでも私個人の感想ということをご了承ください。

 ありがとうございました。

 ありがとうございました!

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