77話
リサの師匠は冒険者ギルドへ身柄を引き渡された。他の隠れ家にいたネクロマンサーたちも、やがて全員の討伐が確認されて、依頼は完了となった。しかし、残されたリサは
「私も操られてたとはいえ、10年近くネクロマンサーの下で働いていた事になるから、もしかしたら同罪になるかもしれないわね」
「そんな、リサさんは幻術で記憶を変えられていたんだから悪くないです!」
「なんてね、多分魔法使いギルドもそこまで気にしてないと思うわ。でもまた1人になっちゃった。これからどうしようかな?」
ミックが思い立って彼女に尋ねる。
「だったら僕たちと一緒にパーティを組みませんか?」
「え、でも私……」
「リサさんの魔法は凄い強い力でした。もし、仲間でいてくれたらきっと心強い能力だと思います。勿論、魔法使いギルドに着くまででいいので、一緒に行きませんか?」
今回の依頼でミックたちは元より、他の仲間たちも魔法使いギルドへの貢献が認められた。戦士の男はカイナド領主の騎士団へ推薦され、魔法使いだった彼女はそのまま魔法使いギルドへ直接スカウトをされた。それを聞いた2人はさっさと自分たちの道を向かって行き、ミックとアンジーだけがまだカイナドに残って、リサの看病をしていた。
「でも、私依頼を受けていたわけじゃないから……」
「僕らの手助けをしてくれたんですから、話を聞いたらきっと認めてくれますよ! いいですよねアンジーさん!」
「ま、あたしはともかくミックは元々魔法使いギルドにお呼ばれしてるからね。ドラゴンを倒した英雄の推薦なら、流石の魔法使いギルドも特例で認めてくれるんじゃないのかい?」
「ドラゴンを倒した……?」
ミックが事情を説明する。カペー地方に出たドラゴンを討伐したのは彼ら2人だと言う。最初聞いたときはリサも信じられなかったが、ミックがそんなウソを言うとは思えなかったし、何故彼が魔法使いギルドへ呼ばれていたのか理解出来た。
「あなた達ドラゴンを倒したの? しかもたった2人で……!」
「僕は殆どサポートで、実際はアンジーさんが一騎打ちで倒したようなものですが……」
「ガキンチョがいなかったら、あたしも今ここにいないよ。あれは2人で力を合わせたからこそできたものさ」
成程、通りでこんな小さいのに場慣れして、ネクロマンサーとも渡り合えたのか。人は見かけによらない物だ。そして、自分なんかよりもずっと凄い人間はこういう風に当り前のようにいるのだとリサは実感した。
「ドラゴン退治の英雄からしたら、私もまだまだちっぽけな小娘だわ。でも、お2人の力になれるなら、喜んでご一緒させてもらっていいかしら?」




