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第903話 恐竜の魔物が棲む島 母と双子達のLv上げ&三度目の襲撃&Lv150とLv200の恩恵

※椎名 賢也 121 迷宮都市 地下12階 ケリーさんの父親 2&1年経過をUPしました。

 誤字脱字を修正していますが、内容に変更はありません。

 ほうじ茶を()れて草餅を出すと、双子達の目が輝いた。

 甘味の少ない異世界で、デザートの(たぐい)を我慢していたのだろう。

 よしよし、餌付けは順調に進んでいるな。今後も、一緒に居る間に沢山食べさせよう。


「Lvが上がった恩恵を、それぞれ教えてくれる?」


 ほうじ茶をすすりながら(たず)ね、草餅を口に入れる。


「そうね、私の方は緑の守りの中に5人入れられるようになったわ」


「それは、最初の1人も追加して6人って事?」


「ええ、全部で6人よ」


 ふむ、Lv200になって5人追加になったのか……、6人だと、まだメンバー全員分には足りない。

 もう少しLv上げをしないといけないな。


「俺達は復元という魔法を覚えたよ。PCかスマホのどちらかを1台、初期化される前の状態に戻せるらしい。これで、PCがカスタマイズした状態に戻る!」

 

 雅人(まさと)は復元魔法の効果がよほど嬉しいのか、ガッツポーズをして見せる。

 私のPCには復元したいデータも入っていないから、使ってもらう必要はなさそうね。

 でも以前PCが初期化されて、かなりショックを受けていた兄には朗報かもしれない。

 現在出来るのは2台だけど、これはLv200に上がれば台数が増える可能性が高い魔法だ。


「そっか、良かったね」


 喜んでいる双子達に相槌(あいづち)を打ち、午後からのLv上げに必要な魔物の数を確かめた。

 う~ん、4人分だと少し足りないかな?

 当然ながら、Lvが上がる毎に必要な魔物の数は増えていく。

 

「少し魔物を補充してくるから、待ってて」


 3人には家で待機してもらい、私とシルバーは結界を張った状態で島へ移転した。

 すると、待ち構えていたのか出現地点を中心にして敵が陣取っていた。

 ざっと見た感じでは20人程だろうか? ただ、前回と違い皆が(そろ)いの鎧を着けている。

 ミスリル製だと思うけど、やけに幅広の剣を構えた姿は騎士っぽい。

 魔法攻撃が効かないと判断して、接近戦に戦法を変えたのかな?

 でも、姿が見えている時点で私の敵にはならないよ。

 ドレインで呆気(あっけ)なく昏倒した敵をアイテムBOXに収納して、次を待つ。

 5分くらいその場を動かず(おとり)になってみたけど、動きがないため上空に上がり魔物を収納していった。

 その間に報告をしようと通信の魔道具を起動させる。


『お兄ちゃん、聞こえる?』


『沙良、今度はどうした』


『Lv上げ用の魔物を収納しに島へ行ったら、また敵に囲まれたの。20人くらいいたけど、全員がシルバーに光る鎧を着た騎士っぽい感じだったよ。今までは軽装の人達だったから、別の組織かな?』


『別の組織だと? いや、それはないだろう。敵にも色々な部隊が居るんじゃないか? 思った以上に人数が多そうだ。心配だな……』


『大丈夫だって、結界のLvも20になったし!』


『それでも、敵の意図が分からないうちは用心しろよ』


『うん、分かった』


 心配する兄の気持ちも理解出来るけど、マッピングとアイテムBOXの能力がある私を傷付けられる敵はいない。

 マッピングの視認範囲に入れば魔法攻撃が通じるし、アイテムBOXに収納してしまえば何も出来ないからだ。

 敵が魔法無効の魔道具を持っていても、MPを消費しない時空魔法は使える。

 まぁ、これまで見せてしまったので、そろそろ相手にも私の能力を知られてしまっているだろうけど……。

 突然姿を現したり消えたりするのは、移転の能力だとバレているわよね?

 魔物から習得したドレイン魔法は、異世界にはないかもしれないなぁ。

 アイテムBOXの能力は、どうだろう?

 敵わないと思って、(あきら)めてくれないかしら……。


 魔物の数が一定量を超えたので、実家に戻り、3人を連れてグラウンドへ移動した。

 私も基礎Lvを上げるために魔物を倒しておこう。

 皮に傷が付かないよう、体内の魔石を抜き取ってみると、占い師が使う水晶のような大きさだった。

 魔石代だけでも相当な金額になりそう。

 体内の一部だった魔石にヒールを掛けたら、再び恐竜の姿に戻るんだろうか?

 好奇心が(まさ)り、魔石を地面に置いてからヒールを掛けてみた。

 その瞬間、先ほど倒したトリケラトプスが出現する。

 おおっ、これは何度も無限に増やせるのかしら?

 死んだ状態の魔物から魔石を取り出し、再びヒールを掛けて試してみたけど何も起こらない。

 どうやら、時を戻せるのは1度きりのようだ。そんなに上手い話はないか……。

 でも、考えたら2倍に増えるんだからお得よね!

 検証結果に満足しながら魔物を出していき、せっせとLv上げに(はげ)む。

 私と双子達がLv200になったのを確認して終了した。

  

 双子達のLv200の恩恵は、復元の台数が2台追加された。

 追加された台数が予想より少ないのは、復元魔法が難しいからなのか……。

 私の方はホーム、マッピング、召喚のそれぞれに恩恵が付与されている。


 ●ホーム ※Lv200になった特典:『運命のダイス』を回すと0~120の数字×現在の距離が増えます。(ただ)し、一度しか出来ません。

 ●マッピング ※Lv200になった特典:『運命のダイス』を回すと0~120の数字×現在の距離が増えます。(ただ)し、一度しか出来ません。

 ●召喚 ※Lv200になった特典:『運命のダイス』を回すと0~10の数字×1の召喚枠が増えます。(ただ)し、一度しか出来ません。


 ホームは設定可能な数じゃなく距離に変わっていた。

 現在700Km移動出来るので、国内旅行をするには問題ない。

 海外も行ってみたいけど、出た数×現在の距離が増えるならLvを上げてからした方がいいな。

 マッピングと召喚も今はいいか……。

 

 実家に戻って、母と夕食の準備を始める。

 今夜のメニューは、八宝菜、エビチリ、ワンタンスープ。

 ワンタンの具材を切って混ぜ合わせ、皮に包む作業をしていると遥斗(はると)が手伝ってくれた。

 2人暮らしをしていた双子だけど、料理を担当していたのは遥斗のようだ。

 その他の家事は雅人がしていたのかしら?

 メンバー全員分のワンタンは数が多いから、遥斗が手伝ってくれて助かる。

 餃子(ぎょうざ)のようにヒダを作らなくて済む分、早く包み終わった。


 母が2品作り終わるのを待ち、島に移動してルシファーを呼び出す。

 夕食のメニューに馬刺しと日本酒を追加して渡し、ホームへ戻り兄に連絡した。

 懐かしい味にシュウゲンさんも喜ぶだろう。

 いや、食べた事がないけど馬系魔物がいたな……。

 ユニコーンやバイコーンの肉も異世界では食べていそうだ。

 それなら馬肉に近い味かもしれない。

 兄と話した際、(いつき)おじさんが従魔にした魔物を教えてもらった。

 何と、バイコーンだそうだ。

 移動手段としては定番の馬だけど……、馬肉を夕食にした日にテイムするなんてタイミングが悪いな。

 樹おじさんは食べられるかしら?

 私は知らなかったので、嫌がらせではありませんよ。

 

 夕食のエビチリを食べながら、今後はエビマヨを作ってほしいと言う雅人に母が(うなず)きを返し、「食べたいものがあったらリクエストしてね」と笑顔で応じる。

 それには遥斗もワクワク顔で、「明日の夜は、すき焼きだ~」と声を上げていた。

 順調に胃袋を(つか)んでいるようで何より。

 デザートにダンジョン産の大きなメロンを出すと、2人は嬉々として飛びついていた。

 うん、スイカ大の種なしメロンを4分の1も食べられて幸せそう。

 私もスプーンで果汁が(あふ)れるメロンを(すく)い、口にする。

 甘くて美味しいなぁ~。

 ダンジョンに行けず、果物を採取出来ないのは残念だ。

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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。

応援して下さる皆様がいて、大変励みになっています。

これからもよろしくお願いします。

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