後書き
「蒼蠅驥尾に附して万里を渡り碧蘿松頭に懸りて千尋を延ぶ」
この物語の主人公である時宮悟は間違いなく弱者の部類に入ります。
頭は良いけれど、その良さを全然生かし切れていない。
相手のことを慮る良心もあるけど、結局は自分の欲望に振り回されている。
自分が勝手に壁を作って勝手に苦しみ、勝手に逆恨みする。ある意味一人で完結しているというのが時宮悟という本質でしょう。
ただ、嫌いになれない。
それは私の弱い部分のほとんどを表現しているがゆえ、感情移入してしまい時宮が苦しんだら作者も同じぐらい苦しみました。
そんな時宮を動かすために必要だったのがご本尊です。
時宮悟は放っておけば立ち止まって動かなくなるか、自暴自棄に陥って物語全てを破綻させてくる困ったキャラクターだったので、ここは作者が幼少の頃から信じているご本尊のその功力で前へと進ませなければなりませんでした。
さて、話は変わりますが、この物語は今年のガガガ文庫に応募して一時落選した小説です。
落ちた原因はやはり創価学会を前面に押し出したタイトルで引かれてしまったのかなと考えています。
ただ、この物語は創価学会の存在なくしては完成させられなかった作品です。
作者も応募するにあたって宗教色を隠してみたのですが換骨奪胎と言いますか、宙に浮いた感じがしてほとんどリアリティが感じられない粗悪品ができてしまいました。
時宮悟は当初の願い通りに想い人と付き合うことができたので、区切りが良いここで筆を置かせていただきます。
最近遅滞気味ですが、とりあえず社会福祉士の通信教育も終え、引っ越しも済んだのでボチボチと書き始めています。
次の作品もこうして投稿できるよう精進いたしますので、これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。




