アーティアのご奉仕~風呂編~
「ただいまー」
「お帰りー!」
パタパタと走って出迎えてくれたのはイシア。
「おっ? アーティアに服買ってもらったのか?」
イシアは白いワンピースを着ていた。少し痩せこけた身体がマシになったし、髪も洗ったのか、綺麗になっていた。切り揃えてあるな。
「うん! お風呂入って綺麗にしたの!」
「そっか。服も似合ってるぞ」
見違えるようだった。
「えへへー」
イシアは褒められて満面の笑みで照れていた。
無邪気な笑顔が眩しいな。
「あっ。お帰りなさい」
エイラが少し恥ずかしそうにしながら出迎えてくれた。
白いタンクトップにミニデニム。浅黒い肌に合っていた。
「似合ってるな。どっちかっつうと、綺麗だ」
「っ~~~!」
エイラは顔を真っ赤にして、ササッと逃げてしまった。
髪も見違える程綺麗になってたな。
「アーティア、タオルを二つくれ!」
俺は家のどっかにいるアーティアに言う。
「三つよ」
「うおっ!?」
フィネアがいた。ずぶ濡れで濡れた髪が艶かしい。
「はい、タオル三つですね」
アーティアが玄関まで来てくれて、タオルを各自に渡してくれた。
「あー、寒い。風呂入って暖まりたいな」
「背中を流すわ」
「一緒に入りましょう」
「えっ?」
フィネアとディメスが同時に言った。
「え、遠慮しとく」
「そう? じゃあ、先入るわね」
「私も入ります。では、お先に失礼します」
「はいよ」
俺も水気を取って中に上がる。
「お兄ちゃん、風邪引いちゃうよ?」
「大丈夫だ。あっ、タオルをもう一個取って来てくれるか?」
「うん!」
笑顔で脱衣場の方へ走っていった。
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「ふーっ」
俺は風呂に浸かって一息ついた。
身体を軽く流しただけだが、水が綺麗でいいな。薬を使ってないのかもしれない。
「ご主人様?」
「ん?」
「湯加減はどうですか?」
「ああ、いい感じだ」
アーティアだろう。外の人陰はメイド服だ。声もアーティアだしな。
「それは良かったです。ご主人様はもう身体を洗われましたか?」
「いや。ザッと流しただけだぞ」
「では、失礼します」
「へ?」
ガラッ。
「うおっ! アーティア!?」
裸にタオルを巻いただけの格好で入ってきた。
「ご主人様、お背中、お流しします」
「い、いや。自分で洗うから!」
俺は釘付けになる前にアーティアの艶かしい肢体から目を逸らす。……しかしアーティアって胸でかいよな。タオル巻いてるせいで押し上げられてるし。その割りに身体が細いんだから、大したもんだ。
って、脳裏に焼き付いてるし!
「……私はご主人様にとって不要な奴隷なのですね。ご主人様のお背中をお流しすることは奴隷にとっては義務であり仕事ですのに」
アーティアは泣き真似で訴えてくる。
「……じゃあ、頼む」
「本当ですか?」
「ああ」
女性の涙を見たら従うのは普通。余程嫌いじゃなければ。……泣き真似だが。
「では、こちらに座ってください」
横目で見ると、アーティアはプラスチックのバスチェアを指差していた。
「あ、ああ」
もちろん俺はタオルを持ってきてないので、丸見えにならないように逆を向いて移動する。
「ご主人様、逞しいお背中ですね。元の世界で鍛えていたのですか?」
「いや。まあ格闘技ぐらいはやってたが、一通りなぞった程度だからな。特に鍛えたって訳でもないし」
運動や筋トレをめっちゃやった訳でもないしな。
「そうですか? 凄く引き締まっていて、いいお背中ですよ」
「そ、そうか。それはどうも」
アーティアが肩甲骨の辺りを手でなぞりながら言う。
「はい。ご主人様のお背中、硬くて温かくて、大きくて広いです」
今度は頬擦りをし始めた。……髪と頬の感触があるからおそらくは合ってる。
「い、いいから早く洗ってくれ」
「では、先に頭を洗いますね。順序ですから」
アーティアは言って離れる。……ふぅ、一旦は逃れたか。
「お湯をかけますから、目を閉じていてください」
「ああ」
俺は言われた通りにする。
少しずつお湯がかけられ、髪が濡らさせれていく。
「いきますよ」
アーティアはシャンプーを手に付けたのか、次第に泡立っていく。
「……上手だな」
「ありがとうございます。練習したかいがあります」
「練習? ああ、買う前までに教わったってことか?」
「はい。他にも色々なことを教わりましたよ」
「ふーん」
まあ、偉い貴族に買ってもらうには色んなことを教わるんだろうな。
「……関心が少ないですね。そこは『じゃあこんなことも教わったのか?』と鬼畜っぽく私を襲う所ですよ」
「知らねえよ……!」
頭を抱えたくなる。
「そうですか。痒い所はないですか?」
「ああ、大丈夫だ」
「では、流しますね」
ザバッとお湯がかけられる。
「次はリンスですね」
リンスもシャンプーもあるらしいんだよな、この世界。神のヤツが俺達プレイヤーが過ごしやすいように似た技術を作ったのか、それともただめんどくさいから一緒にしただけか。
「……ま、どっちでもいいか」
アーティアに聞かれないように呟く。
「何がですか?」
「……聞こえてたか」
アーティアは超人らしいんだった。
「もしかして、初夜の話ですか? 初めは前と後ろどちらからという」
「ちげぇよ! 何でそんな話になってんだ!」
「お湯いきますよ」
ザバッとお湯がかけられる。
「……ツッコミ無視に仕事を使うなよ」
げんなりしそうだ。
「それでは、お背中を洗わせていただきますね」
意外と、と言うべきかまともに洗ってくれていたので、油断していた。
「ああ、はいよ」
なんてことないように了承する。
むにゅん。
「っ!?」
……なにか途轍もなく柔らかいモノが背中に当てられる。
「な、なにしてんだ!」
「なにって、背中を洗って差し上げてるんですよ?」
「だからって……!」
「お気になさらず、ご主人様はご主人様らしく堂々としていればいいんですよ」
……結局、アーティアに押し切られる形でそのまま身体を洗われてしまった。
逃げようとしてアーティアの姿を見てしまい、理性が吹き飛ぶのを避けたかったのもあるが。なんか俺、流されやすいのかもしれない。
とはいえ、やられっぱなしも性に合わない。一通り洗い終わった後にアーティアへと声をかける。
「……アーティア」
「はい」
「後ろ向いて」
「……はい」
アーティアは腰を浮かせて向こうを向く。
「……アーティア。身体を洗ってやろう」
「えっ?」
「遠慮すんな。今までのご褒美だと思ってくれればいい」
「でも、ご主人様に洗ってもらうのは申し訳ないです」
「何だ? ご褒美がいらないのか?」
「そ、それは」
俺はシャンプーを取って蓋を開け、アーティアの背中に垂らしていく。
「んっ、つ、冷たいですご主人様」
「たっぷり洗ってやるからな」
「は、はい……」
その後、文字通り全身隈なく洗ってやった。
こういう描写は得意ではありません。至らぬ所ばかりだと思いますが。




