③
<15分後>
「それじゃあ、議論を再開します。飲み物は机の上に置いておいても構わないけど、パソコンに零したりしないように。各自責任を持つこと。良いわね。」
『はい。』
「拓未君…ありがとう。これ、後でお金渡すからね。」
「あ、いいよ。それ部長の奢りだから…。それより、いちごオレで大丈夫だった?」
「うん!!ありがとね?」
「ん。」
「それでは、議題は変わって次は『後輩について』 ね。1人ずつ話していくとまた長引いてしまいそうだから、思いついた人から挙手してくれるかしら?あと…そこでしれっと座っている方…あなたの席はそこではないです。自分のいるべき場所にお座り下さい。」
「バレてた!!てか、お願い!!もう勘弁して!!さっきまでのでも俺の足かなり馬鹿になっちゃってんだもん…。」
「どうしましょうかね?」
「あの…もう座らせてあげて下さい。」
「彩…どうして?」
「だって、可哀想ですよ。」
「恵里ちゃん先輩、俺ももういいっす。昨日も今日も奢ってもらったし。」
「えー…まだこのままで良いじゃん、面白いよ?」
「こら、京香さん。梶本先輩、先程足の感覚が急になくなったと言って階段から落ちそうになっていたことですし、安全のためにも椅子に座ってもらった方が良いかと思います。」
「頼む恵里。義孝を座らせてやってくれ。無理なら俺も正座しよう。」
「お義父さん…梶本先輩。俺からもお願いします…。」
「皆っ……(感涙)」
「はぁ…仕方ないですね。では、そのまま大人しく座っていて下さい。」
「ありがとう恵里!!大好きっ!!」
「それでは議論に移ります。「えっ!!愛の告白スルー!?」なんです?また床に戻りたいんですか?」
「どうぞ…続けて。」
「はい。では、後輩と関わった体験などを元に意見を聞かせて下さい。」
「あっ!!俺先に良い?」
「変なこと言い出しませんか?」
「言わないよ!!どんだけ信用無いの!!?」
「自分でお判りでしょう?」「厳しぃー!!!!で、良い?」
「えぇ。構いませんよ。お願います。」
「よっしゃ!!俺はね、基本的に後輩も先輩も大好きなんだよね。んで、後輩は何が好きかっていうと、[素直さ]なんだよね。分かんないことがあれば頼ってくれるし、たまに生意気なのもいるけど…真っ直ぐにぶつかってきてくれてるから許せちゃうんだよね。俺1人っ子で上にも下にも兄弟いなくて、正直人の面倒見るっていうか、そういうの苦手かなって思ってた時あったんだけど、頼られたりした時に[俺がしっかりしなきゃ]って思えるんだよね。誰も自分をあてにしてくれなかったら頼ってだけの他人任せになってたんだろうけど、そうじゃない方に自分を向けてくれるのが後輩の存在かなって思います(笑顔)」
「確かに。頼りにされることは嬉しいことだからな。」
「色々聞かれたりすると、信頼されてるって思うよね!!」
「ちゃんと答えられるように取り組むことが、同時に自分自身を成長させてくれますからね。」
「次、誰が話す?」
「自分がいっても良いでしょうか?」
「ええ、じゃあ亮お願い。」
「はい。では自分からは、上下関係において[あまり好かれていなかった後輩]について話そうと思います。昨日皆さんが聞いた通り、自分は中学時代バスケ部に所属していました。弱小とまではいきませんが、強い部活ではなく、うちの学校の中でもあまり成績を残せていない部でした(苦笑)あ、かと言って練習は楽ではありませんでしたよ?毎日5キロの走り込みや、フットワーク、3on3形式など、どの部活よりも遅く残って練習していましたから。」
「5キロ…。すごいですね…。」
「いえ、それ位でしたら大したことありません。」
「でも…なんでそれだけの練習量で大会ではあまり勝ち進めなかったんですか?」
「それが…肝心のチームワークがあまり良くなかったんですよ。」
「それ、団体競技じゃかなり致命的だよね?」
「そうです。バスケットボールは団体競技。チームワークがなっていなければどんなに個人のレベルが高くとも、上にいくのは困難です。自分が1年の時にはチームワークがある程度ありましたが、部内の人間関係の傾向としてかなり横の繋がりが強かったんですよね。」
「横の繋がり…?何ですかそれ。」
「同じ学年の繋がりということよ。先輩は上、後輩は下、同学年は自分と同じ立ち位置にいることからそう呼ぶんでしょうね。」
「あぁ…なるほど。」
「よろしいですか?えー、自分が2年に上がった時に3人の新入部員が入ってきたのですが…その全員が経験者でして…。」
「レギュラーの座奪われたの!?」
「えぇと…まぁ結果的にはそうなるとも言えるのですがひどかったのは自己紹介の時ですね。自分達や先輩方はほとんどが初心者で、バスケの経歴も1、2年と浅かったのですが、それを知った1年生の自己紹介がまた…何と言いますか…。」
「経験に物言わせたものだったのか?」
「生意気だったってことー?」
「そう…ですね。確か…。」
「なんか大会実績残して無いっていうのは知ってたっすけど、まじペーペーの素人ばっかなんすね。まぁそのおかげで1年の初っ端から試合出れそうで良いけど(笑)」
「だな。俺ら3人経験者だから、レギュラーは後2人か。別に誰でも良いっすよ。どうせ試合中はボール回らないと思うんで(笑)」
「先輩らん中から2人くじ引きで決めたらどうっすか?」
「お前まじウケる(爆笑)先輩らぽかんとしちゃってんじゃん(笑)」
「ぎゃはははっ!!てか3対この人ら全員でも俺ら勝てんじゃねぇの?」
「お前らまとめて俺らがぶっ潰してやんよ!!」
「なんだお前それ!!(爆笑)」
「こないだ読んだ漫画の台詞だよ。いつか言ってみたいって思ってたけど、まさかこんなに早く言うとは思わなかったぜ(笑)」
「「「あはははははははははっ!!」」」
「お前ら…。」
「はははっ…腹痛ぇ…あ?何すか?あー、部長さんすね?」
「そう簡単にレギュラーになれると思っているのか?」
「は?何当たり前のこと聞いてんすか?聞かなくても分かってるっしょ?」
「レギュラーなんのはおーれーらー(笑)ど素人のあんたらがやって何になるんすか?」
「そうそ。コート内で動けないんなら、せめて俺らが座るためのコートベンチ温めといて下さいよ(笑)」
「残念だが、1年は秋の大会からの試合参加だ。それまではロードワークによる体力強化と基礎練習がお前たちの練習メニューだ。」
「「「…………あはははははははは!!!!(笑)」」」
「何がおかしい?」
「ひーっ(笑)まじで言ってんすか?」
「ありえねー(笑)今更筋トレとかやってらんねぇっつうのな?」
「ていうか、基礎体力それなりでも俺らにはテクニックがあるんでそんなんしたくないんすけど。」
「これがこの部のルールだ。」
「んだよこの人めんどくせぇな。可愛い後輩のために早く引退しろっつうの。」
「お前のどこが可愛い後輩なんだよ(笑)」
「このつぶらな瞳とか?」
「ぎゃはははは!!糸目の奴が何言ってんだよ!!!(爆笑)」
「従えないというなら、入部は認めない。」
「はぁ…じゃあいいっすよ。俺らまだ入部しないっすから。」
「あぁ…。ここって確か試合前にレギュラー決める試合あるんすよね?」
「なーるほど(笑)じゃあ、そん時になったら入部しますわ。」
「「「せいぜい練習楽しんで下さいね(笑)先輩方(笑)」」」
「何その子達!!京香だったらこの野郎!!ってなってるよ!!」
「さぞ自分達の実力に自信があったのだろうな。」
「そいつらただの経験者ってだけじゃねぇの?」
「いえ、市内では割と有名な3人組だったそうですよ。ストリートバスケでは最強の3人と言われていたそうですから。」
「ストバスってさ、半コートじゃなかった?しかも3on3の。」
「そうです。それも踏まえた上で、彼らはストバスの経験者ではありましたが、バスケの経験者ではないので部長も鍛えるつもりで言ったのですが聞く耳を持ちませんでしたね。」
「馬鹿な子達ね。」
「そんな後輩に会ったことないから想像つかないや(苦笑)」
「それで…その人達は本当に校内戦だけ出たんですか?」
「ええ、有言実行でした(苦笑)」
「結果は…どうだったんですか…?」
「彼らは最初3on3での勝負を言ってきたのですが、バスケの公式戦はオールコートの5対5で行う競技。それには従ってもらいました。」
「亮はどっちのチームだったのー?」
「残念ながら、1年生と同じチームでしたよ(苦笑)」
「当時の部員て何人だったんだ?」
「当時は3年生が4人、2年生が7人でしたね。」
「3年生と2年生も仲悪かったの?」
「いえ、頻繁に遊びに行くような仲ではありませんでしたが、あくまで先輩後輩という関係の中友好的だった方ではないかと。学年の仲が良すぎただけで、特に敵対はしていませんでしたし…。」
「亮続き、続き聞かせて!!」
「あ、はい。自分ともう1人の2年が1年チームで、3年生チームには別の2年生が加わりましたね。結局…試合中、自分達に1度もボールは回ってきませんでしたが…。」
「え…1回もですか?」
「残念ながら(苦笑)彼らはそのことも有言実行でしたね。」
「それでレギュラーを取られてしまったということ?」
「いえ、彼らがレギュラーを取るきっかけになったのは…先輩方による野良試合ですね。」
「野良試合…?」
「拓未君聞いたことはありませんか?まぁ…その時のことで言えば、部活から離れた場所で勝手に試合をすることですね。」
「なるほど…。」
「それでー?何で外で勝手にやった試合でレギュラー取られちゃったわけー?」
「部活帰りに先輩方がストバスコート付近を通った所で3人に絡まれまして…必死になって練習していることを馬鹿にされた怒りの勢いでレギュラーの座をかけて試合することになってしまったそうで。」
「そん時部長はいなかったわけ!?俺だったら止めてる!!」
「義孝がどうするかはともかく、どうだったんだ?」「カズひどい!!」
「(苦笑)それが…部長は帰り道が反対方向で、その場には居合わせていなかったんです。」
「でも…外で勝手にやった試合の結果なんだったらなかったことにすれば良いじゃないんですか?」
「そうもいきませんよ。先輩達はその場の勢いとは言え、自分達の発言に責任を持たなければいけません。それを知った部長も、苦い顔はしましたが受諾しました。」
「それじゃあ、それでその1年生達がレギュラーになったってこと?」
「そうですね。」
「え~!!なんか納得いかないんだけど!!部長も許可しなかったら良かったのに~。」
「それは今亮が言っただろ?お前ちゃんと聞いておけよ。切った啖呵取り下げるとか、男としてダサ過ぎるからな。」
「それで公式戦のレギュラーはその1年生3人と他の部員で出ることになったのね?」
「えぇ。3人と部長、副部長で出場しました。」
「公式戦は勝ち進めたのか?」
「それが…(苦笑)」
「俺無理だったと思うな。だってストバスとバスケじゃやっぱ違うし、チームワーク無いってことは実質3対5でしょ?勝てるわけないよ。」
「おっしゃる通りです。公式戦は初戦敗退、とても見ていられない試合でしたね。」
「相手チーム…強かったんですか…?」
「いえ、正直自分達の地区では1番弱い学校でしたね。テクニックも中の中、スタミナは中の下…ですが、チームワークが非常に素晴らしい学校でした。」
「テクニックがあっても勝てなかったんですか?」
「先程桜庭君がおっしゃったように、バスケはオールコートで行うスポーツ。当然のようにそれぞれにポジションというものがあるんです。」
「ポジション?」
「えぇ。守備に強い人、攻撃に強い人、フットワークの軽い人などそれぞれに適したポジションを与えられるのですが、普段の練習に参加していない3人がそれに対応出来る訳もなく…。」
「でも…それならパス回しますよね…?」
「普通はそうするでしょうが、彼らは自分達の持つプライドを崩されたくなかったのでしょうね。翻弄された時点で負けは決まったようなものなのですが、自分達が原因で取られた点は自分達で取り返さなければ気が済まなかったのでしょうね。」
「頭を下げて人に頼るということが出来なかったのね。」
「自分達の力を過信した結果だな。」
「後半はひどいものでしたよ。先輩方がどんなに良いスペースに入ってもパスは回さずに無理矢理突っ込んで行こうとする。ファウルもぎりぎりまで取られましたからね。初戦で大惨敗。自分達は悔しがることさえも出来ませんでした。」
「そんな…でも!!その後でその人達は気持ち入れ替えて頑張ったとかじゃないんですか!?」
「後輩が皆彩さんのような考えを持っていたら良いんですけどね(苦笑)…退部しましたよ。3人共。」
「退部…負けて…責任感じたからですか…?」
「それならこちらも許せるんですけどね…。」
「まじありえねぇっつぅのな!?」
「本当本当、俺らが負けるなんてさ。」
「部長も副部長も全然動けてなかったし、俺らが頑張るしかなかったもんな?」
「おいっ!!どういうことだ!!」
「あ、部長困りますよ。部長がちゃんとスペース確保してくれなかったから俺らもパス出せなかったし。」
「ふざけんな!!部長は常にフリーになるように動いてただろ!?お前らの自己中なプレイに俺らを振り回したってこと分かってねぇのかよ!!」
「熱くなんないで下さいよ副部長。ボールが欲しいんだったら自分から動くのが普通っしょ?」
「素人にはそんな考え浮かばなかったんじゃね?(笑)」
「お前らっ!!!!!!」
「やめておけ。…お前達自身分かったんじゃないのか?バスケにおける自分達の力の無さを。ストバスでどれだけお前らが強いかということは先日俺らもよく分かった。でも、バスケにおいてはお前らは俺達以上に素人だ。今回のことに懲りたならこれからはチームワークを重視し、通常練習にも参加し「いーっすよもう!!てか何なわけ?部長だからって、うざいんだよ!!」
「俺らに力が無い!?あんたら以上に素人!?俺らに負けた奴らが何言ってんだよ!!」
「今回の試合だって45-98だったじゃないっすか!?俺らじゃなかったらあんたらなんて大惨敗してたくせに!!!!」
「はぁ…言わせてもらうが俺達はあの学校と試合して負けたことは1度もない。以前練習試合を組んだ際に同じメンバーを相手に試合をしたが、124-19で俺らが勝っている。個々の力だけで勝てる程、バスケは甘いスポーツじゃない。お前達が考えを改めない限りは絶対に公式戦を勝ち進むことは不可能だ。どうする?」
「はっ!!くだらねぇ!!やってらんねぇよ!!」
「そうだぜ!!馬鹿にしやがって。何のテクニックも無い奴らが!!」
「辞めた辞めた!!こんな部活暇つぶしにもなんねぇしー。」
「ふざけやがって…。」「好きに言わせておけ。」「部長。」
「そうか…暇つぶしにもならなくて悪かったな。俺らはお前らの短期間の入部でチームワークの大切さを再認識させてもらったけどな(笑)」
「っ…何笑ってんだよ!!もう良い!!行こうぜ!!」
「精々頑張って下さいっ…弱小部さん。」
「お世話になりまーした!!」
「…という感じでしたね。」
「むかつくー!!追いかけて飛び蹴り喰らわせてやれば良かったのに!!!!」
「興奮すんなよ。てか飛び蹴り出来んのお前位だから!!(笑)」
「どの学校にも大人な対応が出来る人がいるのね。」
「うむ。俺らと同学年のようだな。」
「あ、そっか!!俺らの学年で部長になった人って良い人ばっかなんだろうね!!?」
「「は?」」「え?」
「部長…遠まわしに自分褒めてません?」
「えっ!?俺良い部長じゃない?彩ちゃん!!」
「良い部長だと思います!!(汗)でもっ自分で言うのは…。」
「馬鹿じゃん!!(笑)」
「馬鹿じゃないし!!(怒)」
「んで亮、その後のバスケ部はどうなったんだよ?」
「今まで以上にレベルが上がりましたね。全員で出かけるということも増えましたし。それに、3人が退部したことによって、入部を遠慮していた人達が8人程入部してきました(微笑)」
「なんだかんだでプラスに働かせられたというわけね。」
「えぇ。一時はどうなるかと思いましたがね。」
「やっぱり、先輩後輩ってどこか…相容れないものなん…ですかね?」
「それはどうだろうな。結局は人間性が大きく影響すると思うが…。」
「他になんかこんなのあったっていう話ないのー?もっと聞きたいかもー♪」
「先輩としても、後輩としても良い教訓になるもんな!!」
「実際にあった事件を調べましたが…どうしましょうかね?」
「じゃあ…私良いかしら?」
「恵里ちゃん先輩?良いっすよ!!」
「梶本先輩の話も聞きたいです…。」
「ありがとう。これは私が中学時代に生徒会活動をしていた時の話なんだけど、私が入学した年までうちの中学は上下関係がかなり劣悪だったのよ。」
「俺が入学する前っすよね?」
「そうよ。生徒会はそうではなかったんだけど、どの部活も表向きはしっかり活動しているものの、裏ではかなりひどくて…。その年の3年生は割と気性の荒い人が多くて、学年内に誰が1番かというようなことをよく周りが話していたわ。」
「1番て?成績とかのことですか?」
「いいえ。なんて言えば良いのかよく分からないんだけど、誰がリーダー格として相応しいかということでしょうね。それも、人望の厚さなんかじゃなくて力で制圧しようとするようなものだったから…。」
「うわぁ…知らなかったっす。」
「劣悪と言っても具体的にどのようなことが?」
「そうね…ただ自分達の強さをひけらかせたいがために下級生に暴力を振るったり、気に喰わないことがあればすぐに力で解決しようとしていたわ。」
「でもでも!!先生達が黙ってないんじゃない?」
「勿論先生の前では上手く取り繕うもの。それに、それが分かったところでその年の3年生は運動能力に長けていて、どの部活も大会で好成績を残していたから先生達は大きく取り上げなかったでしょうね。」
「学校のためか…。」
「そう。中にはそれを良しとしない先生もおられたんだけど、私立だったから…。」
「学校の存続に関わるってこと?」
「そこまで言って良いものかは判断しかねますが、何か事件でもあれば確実に次の年の入学者が減るでしょうからね。私立学校は民間業者と同じ要領で生徒という顧客が存在しなければ収益が上げられずに潰れていくだけでしょうから。悪い方に学校の名前が広がることは当然良しとしないでしょうね。」
「私立って先生変わらないんでしたっけ?」
「えぇ。時々変わることはあっても公立とは違って会社員のようなものだから。」
「じゃあ、ずっとその学校に勤めてた人ばっかりってことか。」
「それでは保守的になってもおかしくはありませんね。」
「勿論私立だからということだけが理由ではないわ。何より、中学校に退学という制度はないでしょう?」
「…義務教育ですもんね…。」
「だから、先生方も判断がかなり難しかったとは思うの。ただ、同じ学校に通う生徒としてはとても気分の良いものでは無かったわね。話はここからが本題になるんだけど…夏休み中に…事件が起きたのよ。」
④へ続く。




