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【絵本】鈴を着けた少女 La petite aux grelots  作者: フランス説話 エピナル版画工房/萩原 學 訳
5/10

4. 水晶の塔 La tour de cristal

鈴の音の効用は明らかではない。ただ、ユダヤ教に於ける祭司の服装は、裾に金の鈴と糸玉の柘榴を提げるものと『出エジプト記』28章に規定され、その音で「死を免れる」とされている。

31 あなたはまた、エポデに属する上服をすべて青地で作らなければならない。32 頭を通す口を、そのまん中に設け、その口の周囲には、よろいのえりのように織物の縁をつけて、ほころびないようにし、33 そのすそには青糸、紫糸、緋糸で、ざくろを作り、そのすその周囲につけ、また周囲に金の鈴をざくろの間々につけなければならない。34 すなわち金の鈴にざくろ、また金の鈴にざくろと、上服のすその周囲につけなければならない。35 アロンは務の時、これを着なければならない。彼が聖所にはいって主の前にいたる時、また出る時、その音が聞えて、彼は死を免れるであろう。

挿絵(By みてみん)

家に帰ると、自分が見たことをお祖母様に話しました。それから服を取り、たくさんの鈴を結びつけ、鈴のついた短杖2本を用意しました。そうして装備を整えると、再び城へと向かい、短杖を振りながら歩いていきました。「チクタク、チクタク…」 「チクタク、チクタク…」

De retour à la maison elle raconta à sa grand-mère ce qu’elle avait vu, puis prenant ses vêtements elle y attacha une grande quantité de grelots, et s’étant munie de deux petits bâtons garnis de sonnettes, ainsi équipée, elle reprit le chemin du château en agitant ces bâtons : Tique, tique tac…. tique, tique tac….

挿絵(By みてみん)

塔の麓に到着すると、ベル・オランジュは水晶の壁越しに、赤毛の妖精に苦しめられているお父様の姿を見つけました。

Arrivée au pied de la tour, Belle-Orange aperçut, à travers le mur de cristal, son père que tourmentait la fée Rousse.

この邪悪な女は、寵愛を受けようとあらゆる手段を講じました。しかし、ジェンティル・エマールは彼女の誘惑に全く靡きませんでした。

Cette méchante femme cherchait par toutes sortes de moyens à se faire aimer. Mais Gentil-Aymar restait insensible à ses séductions.

ベル・オランジュはお父様に千度もキスを投げ、眠り込んでしまわないよう、短杖を振りながら立ち去りました。

Belle-Orange envoya mille baisers à son père, et craignant le sommeil, elle agita ses bâtons et se retira.

脚注

grelots: 「(そり)の鈴」「ジングルベル」をいう。元は馬具で、警笛代わりだが、厄除けにも使われてきた。ここでは「眠りを覚ます」表象


tique, tique tac….: 日本語では鈴の音を「チリンチリン」と聞くので、「チク、チクタク」というのは別物に見えてしまうが、原典を尊重


cristal: 「水晶の壁」とは、今日のショーウィンドウに当たる物を想像したのであろう。板ガラスの量産法が確立したのは20世紀中のことである

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