10歳になりましたわ
アイラ・エバンズ10歳になりましたわ。
今年もお誕生日を沢山の人達にお祝いして頂きました。ありがとうございます。
お兄様からは毎年お誕生日にお花が届きます。何やらカードも付いていた様なのですが毎年誰かによって付いていない風になり私の手元にお花だけが届くようになりましたわ。
多分、いえ、確実にお父様なのでしょう。その様子から着々とお兄様は変態の道を突っ走っていると思われます。
お手紙も毎週お父様とお母様宛に届いていますがきっとその中に私宛てのもあるのだと思います。それも恐らくお父様が私に見せない様にしているのでしょうね。
さて、変態の話はここまでですわ。
この4年間、私は目立たなく、地味にをテーマに生きてきました。その甲斐あってこのままでいくと静かな人生をおくれそうです。
少しだけ今の私の周りの状況を整理してみますわ。
相変わらずエレーネ様とユリアン様とのお勉強会は継続していて毎回エレーネ様に愛を囁かれたり、何処か違うお部屋に連れて行かれそうになったり、抱きつかれたりしていますが全てユリアン様が阻止して下さっていて平和ですわ。アクアもマリルも出る幕なしです。
王城に行ってもあの日以来クソ野郎とは会っていません。よってトラウマも発動しませんので心も平和ですわ。
でもシャーロットとは時々会います。たまに何故かこちらの侍女に混ざって居る事があるのですわ。侍女が沢山居るので知らない人が居ても分からないのでしょうか?それとも皆に術をシャーロットがかけているのかしら?そしてその時にこそっとお話しをしたりしますの。
シャーロットは実家とはもう疎遠になっているんだそうですわ。独り立ちが早いですわね!
お母様のオレット様は何やら怪しげな宗教団体を立ち上げて教祖様になったらしいですの。それでですのね!ここ数年、訪ねて来なくなったのは!これでお母様を毒殺はしないかもしれません!良かったですわ。
オレット様と離れてからのシャーロットは凄く雰囲気が柔らかくなって好きです。いつも去り際に私の耳元で同じ事を囁いていくのですが......。
「まだ駄目だわ。もう少し大人になってからじゃないと。せめて13歳か14歳......。ね?」
と。その度にアクアに暴言を吐かれてますけど全然めげてないのです。この様子からシャーロットもお兄様に負けず劣らず変態道を走っている様な気がします。
ダリル様とは距離が近くなったといいますか......。ユリアン様が毎月私をお屋敷にご招待してくれるので今では家族ぐるみでのお付き合いとなりましたわ。
13歳になったダリル様はそれはもうクラクラするぐらい美少年に育ちました。これからどんどん素敵になっていくのでしょうね。
ダリル様は12歳から入学する「王立学園」に昨年から通っています。
この学園は貴族の方々しか通えないのですわ。この国の国民は貴族は魔力、聖力を持って生まれますが平民は持っていないのです。
よって教育も違ってきます。
基本的な事は一緒ですが貴族には魔力、聖力についての授業があります。
そしてその力を絶対に平民に向けてはいけないとも教わりますの。
私も2年後には「王立学園」に入学する予定ですわ。ですが、その前に2年後の同じ時期にされる「神託」を阻止しなければなりません。
「神託」がされれば私は前の人生と同じくお妃教育の方に行かねばならなくなり学園には通えなくなるからです。
「神託」とは面倒な事で神様からの言葉は絶対なのです。実は私、一度死んだ時に天使から聞きました。神様はこの世界に一切手が出せないと。神託?笑っちゃうね。そんなの出来るわけないから。そうはっきり天使は言いました。
ならば神官様が仰った「神託」は何なのでしょう?妄想?空耳?そんな嘘の「神託」で私の人生がめちゃくちゃになってしまうのです。
絶対に阻止です!阻止!!
熱く語ってしまいましたがもう一度言います、「神託」などこの世界には無いのです。
まだ2年ありますのでどうやって阻止するのかじっくり考えますわ。と、こんな感じで10歳を迎えたわけですの。
そんなある日です。
私とお母様がエレーネ様のお母様からお茶のご招待を受けました。エレーネ様のご学友に選ばれて一度だけご挨拶をさせて頂きそれ以来お会いした事が無かったのです。
きっと、エレーネ様に再度確かめたのではないでしょうか?私を嫁にというお話を。気持ちを。
その結果報告でしょうか。
エレーネ様も、もう10歳になりましたわ。そろそろ婚約者候補を絞り込む時期にきたのではないでしょうか?
2年後には殿方に戻るのですから。
私やユリアン様もあと2年で「ご学友」が終わります。私達はエレーネ様のお役に立ってているのでしょうか?疑問が残りますが、まぁ、いいでしょう。
お茶会の前の日にお父様とお母様がお話をしているのを聞いてしまったのですけれど、昔、国王様がお母様を側室にしたいと言い出した事があったみたいですわ。その時はもうお父様と結婚していて勿論お断りしたそうです。
でも国王様はなかなか諦めてくれなかったようですね。お父様が命をかけて国王様に直談判してようやく諦めたそうですわ。
......今世では女好きのエロ国王様。何故そうなってしまったのかは分かりませんが前の人生ではとても威厳のある方でしたのに。とても残念に思いますわ。
その事があってから今でも国王様はお母様にお会いすると、とても興奮するらしいのです。興奮って?何か違うご病気ではないのか心配になりますわね。
ですので、お母様は正妃様や側室の方々に嫌われているようですわ。お母様がお綺麗なので仕方がないとしても女性の嫉妬は嫌なものですわね。
その事もあってなのでしょう。お母様が私を王族と関わらせたくなかった理由が分かりました。
そしてエレーネ様のお母様にも会いたくないのでしょうね。お父様も心配しています。
明日は国王様だけには絶対にお母様を会わせないようにしなければですね。
興奮したエロ国王様など見たくはありませんものね。ですが......2回目言いますが国王様はご病気ではないのですか?




