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断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい  作者: 花音月雫
第一章

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19/33

エリアス王子に会いましたわ

その後、お父様が子供の幽霊が出る場所は第三側室のマーレ様が住んでいる北のお屋敷だと教えてくれましたわ。


マーレ様は隣国エスグライド帝国のお姫様だったそうですの。3年前に我が国と戦になり負けてしまって国王様の側室として連れて来られマーレ様以外の王族は皆処刑されたようです。


こちらに来てからマーレ様は少し精神を病んでしまわれて今は北のお屋敷でひっそりと暮らしているそうなのです。そのような方のお屋敷に子供の幽霊なんて。処刑された王族の幽霊が出るとかならば納得もいくのですが何故に子供なのでしょうか?

謎ですわ。


そして王城にお泊まりする件は当然のようにOKは出ませんでしたわ。私の両親もですが国王様からもです。まだ、知り合ったばかりだからもう少し親しくなってからね?という理由だそうですが。


エレーネ様はしばらくの間、お泊まり!お泊まり!とうるさかったのですが最近やっと落ち着いてきました。


本日もお勉強が終わりお茶会の時間ですわ。

お庭のお花が綺麗に咲いているとの事でお外でのお茶会になりました。


私達3人、護衛、侍女、などなどがゾロゾロと移動します。護衛にはもちろんアクアやマリルも含まれていますわ。


「おはな、きれいですね」


私は基本的に自然が大好きなので将来は治癒師をしながら農作物を少しだけ育てて自給自足の生活をする予定ですの。


「アイラは花が好きか?山は?海は?湖は?好きか?」


「ぜんぶすきです」


「そうか!」


何故そんなに嬉しそうなのでしょう?


「ゆりあんさまは?おはなすきですか?」


私は隣を歩いているユリアン様にも訊いてみました。


「私はお花は好きですけれど虫が苦手です」


そうですわよね。大体の女の子は虫が苦手ですわ。私もそうでしたのですけれど前の人生で幽閉された時のお部屋にはそれはそれは沢山の種類の虫が出たのです。最初はきゃーきゃー言っていましたがそのうち私の話し相手になって頂きましたの。


だって1人で何ヶ月も過ごしていたら話し相手が欲しくなりますわよね?

虫に話しかけているうちに愛情が湧いてきて今ではどの虫も愛おしく感じますの。ふふふ。


「そうですかー。わたしはむしもだいじょうぶです」


ちょっとユリアン様が引いてます。

分からないでもないですけれど。


「おぉぉ!それは凄いな!王城の女どもはこんな小さな虫でもギャーギャーとうるさい。流石私のアイラだ」


いつからエレーネ様の私になったのかしら?

もう少しでお茶会の準備がされているガゼボに到着という時に前から小さな男の子を先頭にこちらに歩いてくる団体が見えました。


ひっ!ひぁうぃぃぃぃぃぃ!!

あの男の子は8歳のクソや......いいえ、王太子!いや、まだ王位継承権決まってませんのでエ、エリアス王子......。

前の人生では15歳のクソやろ......いいえ、エリアス王子からしか知らないので不思議な感じがしますわ。


8歳。小さいですわね。私も小さいですけれど。

面影はあります。あるのでトラウマが......。天使がシャーロット親子に術をかけられていたと言っていました。あの数々の酷い仕打ちは本当のエリアス王子がしたわけではないと頭では理解していますが、でも、もし本当の私の見目があの化け物であったのならどうなのでしょうね?術をかけられていなかったらどの様な反応をするのかしら?ってふと思う事がありますの。


あっ、これはいけません!体が拒否反応してきました。震えてきましたわ......。だって虐められたうえに殺されているのですから。殺された時の記憶は無いのですけれど脳が覚えているのでしょう。ゆらゆらとその時の記憶が少し見えますわ。こ、怖いです......。


ユリアン様が王子と気がついて挨拶をしようとしましたがまたエレーネ様が途中で遮りましたわ。どれだけ挨拶嫌いなのでしょう?


少し頭がクラクラしてエレーネ様側によろけてしまいました。ごめんなさ......。


エレーネ様が私の腰を後ろから両手でガッチリと抱え込みましたわ。いえ、少し振らついただけですのでそんなに抱き締める様に掴まなくとも大丈夫ですわ?


私も挨拶をしなければ不敬になるのでエレーネ様に抱きつかれながらも頭を下げようとしましたがこれまた阻止されました。挨拶させて下さいましよ......。


「これは、これは。エリアス兄上、沢山引き連れて何処へ行かれるので?」


エレーネ様が私の肩にお顔を乗せながら言いましたわ。ちょっとツンケンした言い方ですわね?仲良くないのでしょうか?


「あぁ、エレーネか。お前こそ勉強は終わった......」


クソ野郎が私の顔を見て動きを止めました。

怖っ。怖っ。怖っ。

見ないで!見ないで!みーなーいーでぇー!!


「君は......」


ひっ!ひぃぃぃぃぃ!クソ野郎が私の方へ手を伸ばしてきましたわ!


「エリアス兄上?アイラに触らないでもらえますか?彼女は私の婚約者になる予定の女性なのですから。アイラとは男女が結婚できる18歳になったら直ぐに一緒になり私はこの王城を出て湖のある土地に屋敷を建て自然の中で彼女と生きていきます。子供は4人で最初の2人は双子です。アイラにそっくりな可愛い子供達と一緒に楽しくて明るい家庭を作ります。そういう事なので絶対にアイラには近づかないで下さいね?」


エレーネ様がクソ野郎の出してきた手を叩き落とし息つぎもせずに一気に言い切りましたわ。凄い肺活量です。将来はオペラ歌手などいかがでしょうか?


ん?今の一気言い切りの内容が私との将来ですの?5歳児がもうこんなビジョンを......。毎日お暇なのかしら?しかも子供に双子が!


「......アイラと言うのか。良い名前だな。ん?エレーネは今、何か言ったのか?聞き取れなかった」


なんて事でしょう。クソ野郎はエレーネ様が息つぎ無しで一気に言い切った言葉をガン無視し、私の名前しか記憶に留めていない様子です。

違う意味で恐ろしいですわ。


「アイラ、今度俺と......」


クソ野郎がジワジワと寄ってきますわ。

しかも呼び捨てとは何事ですの!?

アイラ嬢!アイラ嬢とお呼び下さいね!


エレーネ様が私の腰を引っ張りながら2人で後退りしていますわ。


今度俺と、何ですの!?

何であっても無理ですわ。

無理!無理!無理!無理!


もう少しでクソ野郎が私に触れると思われた瞬間でしたわ。


「エリアス様、そろそろお時間になります。国王様がお待ちになられておりますよ?」


と、クソ野郎の後ろから女性の声が聞こえました。侍女の1人ですね?え?その侍女はなんと!シャーロット?シャーロットですわ!


私と目が合ったシャーロットはバチンとウィンクをしてきました。


「そうか、父上は時間にうるさいからな。では、アイラまた」


と、言ってクソ野郎の一団は去って行きました。普通最後は私ではなくエレーネ様に挨拶していくでしょう?何故、私に......。

更に「また」とは?また会うという事ですの!?いっやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!無理。無理。無理。


「エリアス兄上が女性に自ら声をかけるなんて......。駄目だ!駄目だ!アイラだけは渡すものか!絶対に!」


エレーネ様が私の前に回り込んできてぎゅーと抱き締めてきました。私、クソ野郎が嫌すぎてエレーネ様に抱き締められたまま白目むいてしまいましたわ......。

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