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月の滴  作者: あれっきーの
炭鉱奴隷への転落
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027 適合者 その4

さっくりと、明日の分までストックできた♪

朝見直しをしてUPできると恥かかなくていいね♪


但し、今回と次回は多少血なまぐさい感じですので

苦手な方は29話で簡単なあらすじを入れるのでお待ちください。

 そんなこんなで1週間がたった。魔素の影響は無くなりはしたが、いまだ全身を痛みが走る。かなり強い影響を受けたらしいが、慣れてしまえば魔術行使時にメリットがあると聞いているので我慢した。


 いつものように朝食を看護婦(ミエトスィストラー)が運んでくれ、それを食べていると、ドスドスと廊下から足音が聞こえた。かと思うと、ドンドンドンと大きなノックが部屋の中に響いた。


「はいはい、開いてますよ。でもココは病人が寝てるから、もうちょっと静かに叩いてくださいね。」


 看護婦(ミエトスィストラー)がドアを開けると、厳しい顔をした男が入ってきた。たしか警備主任で皆の不人気絶頂のオッサンだ。奴隷をいたぶって小遣い稼ぎをしてるケチなオッサンという記憶がある。

 俺は関わりにならないように、ユーリーがいつも守ってくれたから直接話すのはこれが初めてになる。


「おまえが、『月の滴』の適合者か?」


 不躾に言葉を投げつける。俺の目つきが気に食わないのか、続けざまに文句を言う。


「なんだ、その目つきは? 炭鉱奴隷が己の分をわきまえんか。」


 バキッ!!


「ちょっと、なんてことするんですか! 病人を殴るなんて!」


 看護婦(ミエトスィストラー)が食ってかかる。医師先生(ヴラーチ)は冷静に2人の様子を眺めている。


 ベットから文字通りたたき落とされた俺は、殴られた頬より痛い体を動かして、何とかベッドまで登りあがった。


「大体、奴隷の分際でベッドで寝てることすら許されないというのに。このクズが!」


 再度こぶしが飛んでくる。うん、俺が家に戻った暁には、こいつの処遇は降格どころか、一度犯罪奴隷に落として、自分の過去の行動を反省させよう。


「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ。一応少年は借金返済したから、もう炭鉱奴隷じゃないんですよ。」


 ようやく口をはさんだ医師先生(ヴラーチ)は、俺の体を起こしながら仲裁にはいった。


 暴力男は「ニヤリ」と笑いうと


「そんなことはどうでもいい」


 と言い放った。



「お前が発掘したと言いがかりをつけてる『月の滴』だが、あれは俺が炭鉱をパトロールしたときに発見した。いいな! わかったな!」


 うん、頭の出来が不自由ということは分かった。


「大体、最初からお前が気に食わなかったんだ。ユーリーの庇護下で甘やかされて、特別待遇のツルハシだ? 何様のつもりだ?」


 黙っていると、了承したと思いこんで偉そうに文句を言う。


「お前は適合して寝込んでるんじゃなく、サボって横になってるんだよ。分かったらさっさと働け。」


 またこぶしが飛んできたかと思うと、男の右手が文字通り飛んで行った。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁ! 俺の腕がぁぁぁぁぁぁ!」


 見事な叫びっぷりだ。耳元で喚かないでほしい。鼓膜が破ける。


「他人の財産略奪、および貴族への反逆現行犯で処刑を実施した。小さな領主殿。私の到着が遅れた為、暴力にさらされた事をお詫びします。」


 泣き喚くおっさんの後ろには、刃を携えた1人の女性が立っていた。


「えっと・・・?」


 うん、意味がわからない。周りを見渡すと、看護婦(ミエトスィストラー)も固まっている。


「てめぇ! 俺に手を上げるとはいい覚悟だ! 生きてこの炭鉱から出れると思うな!」


 さっきまで泣きわ喚いたおっさんは、呼子を吹くと女性に捕縛刻印を投げつけた。しかし、刻印が効力を発する事はなかった。


「なぜだ!?」


 とっておきの武器が効かず焦るおっさん。対象に女性は冷静にオッサンを見て、溜息をつくと両手の掌を肩の高さまであげると首を左右に振ると。


「呆れる程に愚かですね。」


 オッサンの馬鹿さ加減を口にした。


やっと話が動き始めました

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