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最終章(最終話) あの日々の後日譚

それから数年後のこと。

少女たちが、チラシを片手にうちのカフェやってくる。

「いらっしゃいませ、ご注文はお決まりでしょうか?」

私はいつも通りに接客を始めた。


「お待たせ致しました。こちら、ブルーベリーパルフェでございます」

数年前からの人気商品である、パルフェシリーズ。

若い御婦人やこのお客さんみたいな少女達の可愛いもの好きな心に、このスイーツがヒットしたのだ。


「あの、すいませんっ!」

「なんでしょう?」

「こ、ここのカフェの噂、本当なんですか?」

「噂って?」

顔を赤くしながら一人の少女が、私にそう聞いてきたので、噂の内容を聞いてみる。

もちろん、その噂は・・・・

「昔、ここのカフェで、美しい御婦人が働いてたっていう噂!」

「本当ですよ。私は詳しくは知りませんが」

そう言うと、少女達はとっても可愛い表情をして、幸せそうに、パルフェを食べ始めたのだった。



その噂について、母は色々なことを話してくれた。

昔、母と共に働いていた人が、本当は手の届かない御貴族の御婦人だったと。

その人や周りの御貴族様と出会って、御貴族様も私達と同じで、完璧ではない不器用な人間なのだと知った、と。困っている人がどんな立場の人であっても助け、どんな立場の人にでも幸せを届けることを出来る大人になりなさい、とずっと言われて育ってきた。

その母は、今日、友人の家へ出かけていった。

若い頃に出会い、一緒に仕事もしたことがあるという親友が、三人目のお子さんを出産したそうだ。

この時代、子供は一人が主流だし、男の子と女の子の育児でも大変だろうに、三人目なんて、お母さんの親友はどれだけ凄い人なのだろう?と内心思っているけど、母には聞けていなかった。



「店員さん、注文、いいかな?」

その声で、私は現実に戻る。

「もちろんです!ご注文、お伺いします」

そして、母の教えのもと、お客様の笑顔の為に今日も働くのだった。

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