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第十章(1) 突然の再会と言えないこと
「只今帰りまし・・・・え?」
私が一日仕事を終え、カフェに戻ってくると、そこには何故か、公爵様とエリオット公爵、そして、カミラがいた。
「おかえり、メイさん」
「て、店長さん・・・・」
「ごめんね、公爵様の命令では、逆らえなくて」
・・・・そりゃあ、そうだよね。
店長さん達が逆らえないことは知ってたことだったから、いい。
けど、なんで?
なんで、私なんかを追ってきたの?
「・・・・アリーナ」
「・・・・はい」
「話がある」
「・・・・はい」
話・・・・?
そのためにわざわざここに来たというの?
「では、私たちは席を外そう」
「え、エリオット公爵・・・・」
「そうですよ、メイさん。ここからはふたりきりで話したほうがいいと思います」
「リンゼイさんまで・・・・」
みんな、何も知らないはずなのに、私と公爵様は二人で話すべきだと言って、カフェの奥の方へ行ってしまった。
「なぜ、屋敷を出た?」
「・・・・怖くなったので」
「何がだ?」
「終わりがない人生を生きることが」
違う、本当は。
本当に怖かったことは、どんどん望んでしまう自分なのに。
その事が言えなかった。




