俺の人生10
俺はなんとか合格した高校に恭一と共に入学した。いわゆるヤンキー高校だ。俺の仲間もそれぞれ希望の高校に入学し俺達は高校生活をスタートさせた。慶太郎!お前はやっぱり頭いいよな!進学校に入学出来るなんてお前は本当にいつ勉強したんだよ。いつだってお前は努力するよな。こっちはさすがにヤンキー高校だけあって初日からクラスメイトでの喧嘩はあっちこっちで見られたぞ。もちろん俺達も例外ではなく俺と恭一はすぐに停学となった。慶太郎!お前は大丈夫か?停学中も俺は恭一と共に飲み明かしたり遊びに行った先で軽い喧嘩などをしていた。結城壮一郎さん!思春期っていつまでなんすか?今だ意味不明な怒りに襲われたりしますよ!高1とは言えついこの間まで中学生だったまだ15歳っすからね。しばらく抜けきれそうにないかも知れません。停学が明けた俺は久しぶりに高校に登校した。相変わらずどいつもこいつもみんなヤバイ目をしてやがるな。
『大輔!3年の望さんが遊んでくれるらしいぞ!』
望さんが一応この学校をしめてるらしいけど。まあ噂だけどな。
『卒業する気あるのか?俺らやったところでメリットねーだろ』
せっかく停学明けたとこだっつうのに俺ヤバイんじゃねーか?中学みてーに無条件で進級できねーだろ。めんどくせーな。
『まあいいんじゃね?1年相手に遊びたいんだろ?大輔なら勝てるよ!』
まあどんな程度なのか知らねーけどな。
『俺がまた停学食らうじゃねーかよ。下手したら進級できねーんだぞ。他と遊べっつうの!』
まぁーどうせ逃げられねーんだから行くしかねーな。わざわざご指名していただいてありがたいっすね。俺は呼び出されたボロい部室に向かった。
『お前が大輔?』
『はい。そうっすね。誰とやればいいんすかね?』
おいおい。10人以上いるじゃねーか。タイマンじゃねーのかよ。慶太郎じゃあるまいしさすがに全員は無理ってもんだよ。
『やらなくていいよー!お前夜あいてんの?飲みに行くか?』
『は?やらないんすか?まぁー飲みぐらいいいっすよ』
俺は3年の望先輩になぜだかかわいがられ飲みに連れて行かれて色んな人を紹介してもらった。その中の水樹さんは望さんの先輩でヤクザの息子であり現役のヤクザだった。あー俺も将来はチンピラかヤクザってとこか。酒乱の親父がチンピラみたいなもんだったからな。蛙の子は所詮蛙か。俺が高校入学早々停学を食らっている頃中2になった弟雄輔はバイクの窃盗でパクられ鑑別所に入っていた。俺達兄弟はロクでもねーな。育った環境のせいにすれば簡単だけどそれは逃げになるんだろうな。そして入学して3ヶ月が過ぎ中学の仲間である誠が家に飲みに来た。
『大輔!久しぶり!高校どう?』
大輔!身長伸びたな!3ヶ月見ないうちに変わるもんだね!俺も伸びてんのかな?身体測定では1センチしか伸びてなかったぞ。
『あーまあ予想通りでヤンキーだらけだよ。誠は?雄一郎と同じ学校だろ?』
変わらないな!誠!ピアスの数が増えたか?慶太郎は中2で転校してきた時からすでにピアスをつけていた。先生も学年トップの成績を取る慶太郎にはたいして注意もしないしもう見て見ぬフリだったよな。
『うん!俺ら平和な学校だよー。まあ逆につまんねーぐらいだな。ユズルはサーフィンのプロテスト受けるらしく毎日海行ってるみたいだし謙也も平和らしいよ。夏休みに入ったら大輔ん家に泊まりに行くって言ってたぞ。みんなで飲もうって!んで慶太郎はどうなの?あいつ連絡いつもつかねーんだけど。まあ中学の頃からなかなか連絡はつかねーよな。携帯なくすから』
『そうなんだよ。あいつだけは本当に連絡つかねー!もう来月には夏休みになるのにな。何やってんだかあいつは!』
夏休みに入っても慶太郎だけは連絡がつかなかった。慶太郎!お前は何を考えてんだ?進学校だから勉強が大変なのか?そんなことじゃねーよな。お前は遊んでても努力する奴だ。結局夏休みにも慶太郎とは1度も会えず二学期がスタートした。
『大輔!慶太郎と連絡ついた?』
あいつ電源入ってねーぞ。
『いやつかねー』
どうしたんだよ慶太郎!俺ら仲間だろ。ちげーのかよ!
『あいつマジやばいんじゃね?生きてんのかよ?』
『知らねーよ。なんかあったら連絡してくるだろ。あっ!恭一!俺今日昼で早退するわ』
『なんで?どっか行くのか?』
『ちょっとな。水樹さんと会うから』
『大輔!あの人は本物のヤクザだぞ!あんまり深く関わらない方がいいだろ!』
大輔!お前もどうしちまったんだよ!お前も慶太郎もおかしいぞ!俺らって大人になれんのかな。
『あー。そんなことはわかってるよ。まあでも次はもう退学だからな。進級も無理っぽいし。なるようにしかならねーよ』
結城壮一郎さん!俺はなんだかどんどんダメな人間になっていってるような気がします。あなたに憧れたのにあなたとは正反対の道へと進んでいるようなそれとも一歩たりとも進んでいないのかもよくわかりません。お義父さんが言っていたように俺は着実にヤンキーの道を歩いています。と言う事はのたれ死ぬのも間近っすかね?どこに向かっているのかさえわからないんすよ。神にも見放されたんすかね。二学期が始まり10日程してようやく慶太郎が突如俺の前に現れた。話しを聞くと夏休み前に学校は退学になり喧嘩に明け暮れ2ヶ月近く死に場所をさまよっていたと言う慶太郎はもうすでにボロボロになっていた。慶太郎!俺達に道はないのかよ?手を差し伸べてくれる大人等おらず俺達は生きていけるはずがない。神様!まだかよ!いい加減にしてくれよ!俺達はもう完全に闇の中だぞ。
『大輔!酒買ってきたぞ!』
『あー。お前それなに?』
まさかドラッグじゃねーよな?慶太郎!しっかりしろよ!
『ドラッグだよ!合法らしいけど違法だろ。まあ法律は人を守る為にあるわけじゃないからね。もはや法律で人は救えねー。正義なんてあってねーようなもんだ』
大輔!俺はもう死にたい。
『慶太郎!やめとけ!いかれちまうぞ!』
結城さん!助けて下さいよ!慶太郎がダメになるじゃないっすか!
『もういかれてんだろ。俺はとっくにいかれてる』
なんで生きてんだよ!俺はもう狂ってんだ。
『やめろっつってんだよ!』
『はあ?やんのか!大輔!』
『お前がそんなもんに手を出すならやるしかねーだろ!』
俺は慶太郎からドラッグを取り上げた。そしてこいつとやり合わなければならない。慶太郎に勝てるはずもない。だけど負けられねー。勝ってやらなきゃ慶太郎がダメになる。俺が負けたら俺はお前を守れねーって事だ。もうその時は俺達死ぬか!慶太郎!最後まで負けは認めねーけどな。お前を守れねーなら俺も生きてる意味ねーよ。
『久しぶりだね!大輔とやり合うのは。俺の方が強いんじゃねーの?』
大輔!俺がいくらドラッグ使っててもお前は俺に勝てねーよ。それでもやるのか?お前を殺してしまうかも知れねーぞ。
『やってみなきゃわかんねーだろ』
『あっそう。俺が勝ったら俺の邪魔をするな!大輔!いいな?』
『あー。お前には勝たせねーよ。お前を廃人にするぐらいなら殺した方がマシだ』
慶太郎!俺マジだぞ。お前を殺して俺も死ぬ。いかれちまった慶太郎なんか見たくねーんだよ!お前はまだ間に合う!俺が絶対やめさせる!それが出来ねー俺は生きている価値はねーよ。親友の1人も助けられねーならな。
『おもしろくなりそーじゃん。俺はすでに廃人だぞ。俺のどこを見てる大輔!』
(バシッ!ドフッ!)
『っうぅ、お前はまだ終わってねーんだよ!俺が終わらせねーよ!』
(ッバシ!)
『っつぅ、そんなパンチじゃ俺を倒せねーよ!大輔!綺麗事は沢山だ!』
(ッガシ!バシッ!バフッ!バシッ!)
『うっぐぅ、ハアハアお前は廃人じゃねーよ!お前こそしっかり自分を見てろ!バカ野郎!』
(バシッ!)
『っうぅ、もういいよ大輔。お前を殴りたくない。お前は俺に勝てない。やめてくれ』
なんだよお前は!最初からわかってただろ!
『俺はお前を守る為に死ねんだよ!慶太郎!俺はお前の為に命はれるぞ!いつだってな!だからそんなくだらねーもんで終わらせんじゃねーよ!』
そんなもんで死なれるぐらいなら俺が殺してやるよ!ちゃんと俺も行くから待ってろ慶太郎!
『わかった。悪かった。俺も命はれるよ。お前を守る為に今は残しておくよ。ありがとう大輔!俺が弱すぎるな。悪い』
大輔!ごめん。
『俺だってよえーよ!だから一緒に強くなろう!慶太郎!俺達まだガキだ!生きる為に強くなるぞ!』
慶太郎!ぜってーあるよ!俺達が生きる道。何だっていいじゃねーか。まだ16歳だぞ!そんなに死に急ぐ必要ねーだろ。どうせいつか人間はみんな死ぬんだからな。俺ともう少し付き合えよ。
『生きる為か。俺はお前を守る為に強くなるよ。俺には目的がなければ生きる理由が見つからないからな』
大輔!今お前の中に壮ちゃんを見た気がした。もちろん姿など見えないんだけどな。見せてくれねーんだ壮ちゃんは。他の余計な奴は見えちまうのにな。なんでお前の中に壮ちゃんのエネルギーみたいなのを感じるんだろう。壮ちゃんが怒ってるみたいだったよ。ごめんな!大輔!俺もお前の為に命はれるぞ。
『あー。それでもいいよ。慶太郎!強くなろう!俺達はまだまだ弱い』
結城壮一郎さん!今夜は星がまったく見えません。まるで俺達をあざ笑うかのように真っ暗です。慶太郎を守りたい。だけどそんな力が今の俺にはまったくないんすよ。神の計らいもなさそうだしとにかく生きる為だけの道を探します。




