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A級冒険者の実力

マジでコロナのワクチン舐めてました。副作用で久々に熱で出て軽く病んでます。今日も一話しか更新できません。申し訳ない。

 数日前、とある森に謎の大きな卵のようなものが現れた。

 その卵からは魔物が生まれ、それからたった一日で森にいた生物が全滅した。森の中にはA級どころかS級レベルの魔物もいた。それでもあっけなく全滅したのだ。

 犯人は恐らく卵から生まれた謎の魔物。ギルド協会は即刻、A級冒険者一名とB級冒険者三名をその森に派遣した。

 だが結果は全滅。誰も帰ってこなかった。

 僕たちが今いるのがその森の前だ。つまりカンバラが受けた依頼は卵から生まれた謎の生物の討伐。

 とんでもないところに着いてきてしまったと、森の前まできて実感する。C級の僕でもわかるいびつなオーラが森から滲み出ている。これも卵から生まれた謎の魔物が原因なんだろうか?

「怖いですか?」

 森の雰囲気に気圧されている僕にカンバラが話しかけてくる。

「い、いえ。大丈夫です」

「もし怖いのならここで待っていてください。たしかに規律は大事です。君たちが同行人になった 以上、私に付いてくる義務がる。でも規律より大事なものもある。それは君たちの命です。怖いことからは逃げてもいい。君たちはまだ子供なんだから、大人に任せればいいんです」

 そう言われると逃げたくなくなる。子供と言われるかもしれないけど、僕の中にあるプライドがカンバラの言うことに反発する。

「いえ。行きます」

「……そうですか」

 カンバラはため息をつくように呟いた。

「そうそう。子供の力見せてあげよ」

 カノンが僕の背中を押してくる。

 そうだ。一人じゃなんにもできないけど僕には仲間がいる。

 それからの僕らは森に足を踏み入れた。気味の悪い場所だ。さっきは強がったけど足が震える。

 僕が場の空気に飲まれそうになっていると、木の陰から黒い狼が現れる。

「どういうことだ? 森の生物は全滅したんじゃ……?」

「またわいたんでしょう。強力な魔物の周りには強力な魔物が集まる。あの狼はA級以上で

しょうね」

 驚く僕にカンバラは冷静に説明する。カノンとエリーは臨戦態勢に入る。二人には昨日バフをかけているので、まだその効果が続いている。ちなみにギルドで冒険者登録をするときに使われるステータスを測る機械は本人の力のみを測るので、今日出たカノンとエリーのステータスは僕のバフが加算されたものではない。

「君たちは何もしないでください」

 カンバラは懐からなんの変哲もない木の棒を取り出して、黒い狼に近づく。狼はカンバラに襲いかかる。

 対してカンバラは狼の腹部を木の棒で叩く。狼の表情が歪んだ。そのまま狼はばたりと倒れる。

 これがA級冒険者か。僕は腰を抜かしてしまいそうになる。A級の魔物が敗れるのを見たのが初めてなわけじゃない。バビロンたちとパーティーを組んでいたときや、昨日だってカノンと出会ったときにも見ている。

 だが僕が見てきたA級の魔物を討伐できる冒険者にはみんな僕のバフがかかっていた。

 初めてなのだ。素の力でA級を、しかも一撃で倒す冒険者は。

「流石です。カンバラさん」

 その声を発したのはカノンでもエリーでも、ましてや僕でもなかった。エリーが持っていた大きなカバンがもぞもぞと動く。

 エリーが恐る恐るカバンを開けると、そこには僕たちに『私たちの依頼を手伝ってくれ』と話しかけてきて、さんざんカンバラについていくと言っていたが結局ギルドに置いていかれたはずの子供が入っていた。


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