スライムとの遭遇
アリたちにゴブリンの死体を担がせて洞窟へ歩いていたら、目の前に2匹のゼリー状の生き物が現れた。
これはスライムだろうか?二匹とも若干の薄い緑色で体内に核があるのが見える。とりあえず様子見としてレッサーアントたちに戦わせよう。担がせていたゴブリンを下ろさせて、とりあえずレッサーアント2体をそれぞれスライムに向かって突撃させる。
スライムはレッサーアントに攻撃されるまでこちらに気づかなかったようで、あっさりとアリたちの顎の攻撃をくらい動かなくなった。
スライムはあまり強くないようだな。レッサーアントにこんな簡単に倒されてしまうということは強さはゴブリン以下だろうか。そう思ってスライムに近づこうとすると倒されたはずのスライムが再び動き始めた。そして今度は先ほどの愚鈍な動きとは違って素早い動きでアリたちの身体を包みこむ。包み込んだそばからアリの身体からシュウシュウと音を立てて溶け始めた。アリが苦しそうに身を動かし振り切ろうとするがスライムはしっかりとアリの身体をつかんで離さない。このままではやられてしまう。そう判断した俺は近くの手頃な大きさの岩を持ち上げてスライムに向かって振り下ろした。
ベシャッ
スライムはまともに俺の攻撃をくらい体の半分ぐらいが周りに飛散した。しかし飛散したスライムの身体が核に向かって集まり始める。なるほど、それが本体だな。再度岩を振り上げて今度は核を狙って思いっきり振り下ろす。
バキンッ
岩は核の中心を捉えて破壊することができた。すると核を包んでいたゼリー状の物体は動かなくなった。スライムを倒すことができたようだ。もう一体のスライムに向き合うが、レッサーアントがスライムに体を包まれてすでに半分以上が溶かされてもう息がないようだった。なんてことだ。先ほどと同様に岩でこっちのスライムの核を破壊し倒す。
バキンッ
スライムを倒し終わると頭の中でピコンと音がしてアナウンスが流れた。
【レベルが5から6に上がりました。】
どうやらレベルが上がったようだ。ステータス画面を見てみる。
名前:なし
種族:蟲人(幼体)
体力:28/28
魔力:16/25
レベル:6
スキル:虫モンスターテイム、自己修復、蟲生成
自分のレベルが上がりステータスを確認するが、特に新しいスキルなどは覚えていないようだ。残念。
ステータス確認が終わると仲間の様子を調べた。1体いたジャイアントアントはレッサーアントを助けようとする際に体の一部を溶かされ負傷ししたようだ。2体いたレッサーアントは1体が倒され、もう一体は無事のようだった。
これではもうゴブリンを運ぶのは大変そうだな。おれはそう考えて新たにレッサーアントを1体生成した。
無事なレッサーアント2体がゴブリン1体を、もう1体のゴブリンを俺が担ぎ、再度洞窟に向かって歩き始めた。
しばらく歩き、今度は何とも遭遇せずに無事に洞窟まで着くことができた。
洞窟に入ると無事なアリたちを洞窟前に配置して見張らせ、自分はゴブリンを奥の食料部屋まで運び込んだ。食料部屋には1つの熟れすぎた果物と干し肉の切れ端が少しばかり残っていたので他のアリが食べてしまう前に食べる。これでゴブリンたちが蓄えていた食べ物は完全に底をついてしまった。自分もゴブリンの肉が食べることができたらよかったのだが・・・。
洞窟の入り口らへんまで戻り他のアント達に食事をとるように伝える。彼ら食事を終えるのを待っていると外がだんだんと暗くなってきてもう夜になりそうだった。今日はこれまでにしてもう休もう。ステータス画面を開くとなんとかレッサーアントがもう1体生成できるぐらい魔力が回復していたので生成させる。
そうしてアリたちを集合させて数を数える。
仲間の数
ジャイアントアント×3 (一匹負傷)
レッサーアント×3 (一匹負傷)
数は昨日と変わらないな。それならば昨日と同じように交代で見張りをしよう。おれはアリたちに再度見張りの当番をすること、敵等が来たら、全員を起こすことを伝えて俺は洞窟の奥へ戻った。
今夜は少し疲れた。いきなり得体のしれない生き物の下につかまれて池に引きづりこまれそうになったり、弱いと思ったスライムが仲間を溶かしてしまったり予想外のことが多かったからかな。それに昨日と比べて十分な量の食事をとれていないのでおなかがすいている。
俺はひもじさに耐えつつ、明日のことに考えを巡らせた。
どうすればいい?今日探索した限りでは食べ物が見つからなかった。アント達の食べ物はゴブリンの肉で何とかなりそうだが肝心の俺の食べ物がない。このままでは飢え死にしてしまう。何とかして食べ物を見つけなくてはならない。明日は今日探索した反対側へ行ってみよう。
そんなことを考えているうちにいつの間にか眠りについた。




