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ゴブリンが大量に

 どうやら先ほど逃げたゴブリンたちは今度は仲間を引き連れてやってきたようだ。その数およそ20。逃げたところで行き先があるわけでもない。やっぱり背中から攻撃されるか追いつめられるのがオチだろう。それならばここで迎え撃つこととする。しかし数がおおいな。こちらの戦力は自分以外にジャイアントアントが三体のみ。先ほどゴブリンと3対3で戦っていたところを見ると、それほどゴブリンと戦闘力は変わらないだろう。ということはあのゴブリンのほとんどを自分で倒さなければならない。武器は先ほどゴブリンが置いていった木の棒ぐらいしかない。うーん、いくら硬い甲殻と鋭い爪があるといっても正面から戦うのは悪手だな。囲まれたら袋叩きにされそうだ。ならば隊を組んで戦うしかない。


急いで自分の触覚をジャイアントアントたちの触覚に触れさせ、自分の意志を伝える。あまり複雑なことは伝えられなさそうだが、自分の伝えたことは2つ。戦え。俺を守れ。

するとアントたちは俺の周りに集まり外側を向いて陣を組んだ。よし、それでいい。


俺の作戦はこうだった。アントたちは基本的にアリと同じような体の構造をしているためゴブリンに対して下半身中心にしか攻撃できない。そこで俺がアントたちの上を4本の手を使ってカバーしてやる。そうすることでゴブリンたちは俺からの攻撃に対処しようとすれば下からアントたちの攻撃に、下からの攻撃に気を取られれば俺の鋭い爪が襲ってくる。俺を守れといったのはそうすることで俺を中心に自然円陣を組むことになり全員カバーすることができ、誰かがゴブリンに囲まれてしまい連携できなくなるのを防ぐことができると思ったからだ。


さてどうなるか、おれは少しでも敵の勢いを減らすため4本の手を使って足元の小さめの岩を拾い、ゴブリンの群れに向かって全力で投げる。正面にいたゴブリンはよけられたようだがその後ろにいたゴブリン達にもろにあたって倒れる。どうやら2体ほど戦闘不能にできたようだ。しかしもう他に投げれそうな岩はなくどうしようかと思っていると3体のジャイアントアントが腹の先端ををゴブリンの群れに向け、なんと酸らしきものを発射した。まともに食らった5体は痛そうに転がりまわっている。どうやらやつらも戦闘不能になったようだ。ほかにもかかったゴブリンたちは酸が当たったところを腰巻や服でこすったりして慌てている。しかし酸の発射は連発できないようで、攻撃が終わると陣に戻り、ゴブリンの到着に備えた。


ゴブリンたちはもう遠距離攻撃が来ないとわかると、気を取り直してこちらに突っ込んできた。しかし最初の数に比べると7匹も減り、若干勢いが下がっている。


ゴブリンたちが来ても俺らは慌てず、目の前のゴブリンたちに集中して対処していく。ゴブリンたちはあまり強くなく連携もあまりうまくいっていないようであまり苦労せずに戦うことができた。戦っている最中に何回か頭の中でアナウンスが流れたが戦闘中だったため注意を払うことができなかった。


そして戦闘開始から数分後、ほぼすべてのゴブリンたちを倒して残り1体となる。そして最後のゴブリンを倒した瞬間、また頭の中でアナウンスが流れた。


【レベルが4から5に上がりました。】


【レベルが5になったため 蟲生成 が可能になりました。】


アナウンスが流れ、自分がレベル5になったこと、そして新たな能力を手に知れたことを知る。ほんとにゲームみたいだな。モンスターを倒すことで経験値が得られてレベルアップするのかな。そんなことを考えつつ、取り合えず、頭の中でステータスと唱えてみる。すると頭のなかにはっきりとステータス画面が浮かび上がってきた。


名前:なし

種族:蟲人(幼体)

体力:26/26

魔力:21/21

レベル:5

スキル:虫モンスターテイム、自己修復、蟲生成(new!)


なるほど、とりあえず自分は蟲人という種族の生き物らしい。その名の通り人の形をした蟲なのだろう。レベルはさっきアナウンスで知らされた通り5で問題ない。次のスキルを見るとどうやら3つのスキルを持っていた。虫モンスターテイム。その名の通り虫系モンスターを仲間にすることができるスキルだろう。俺がアントと仲間になれたのは虫モンスターテイムのおかげかもしれない。次の自己修復、これは今まで大きく傷つけられたことがないのでわからないがおそらく傷ついた自分の身体を修復することができるスキルだろうか。そして3つ目の蟲生成。これはおそらく蟲を生み出すことができるスキルだろう。流石ファンタジーの世界。生き物を自分で生み出すことができるのか。早速使ってみることとする。頭の中で蟲生成と唱える。すると頭の中にウィンドウが現れた。


生成可能蟲

・レッサーアント(消費魔力10)


ふむ、どうやら蟲を生成する際にはどの蟲を生成するか選べるらしい。いまは1種類しかいないがそのうち数が増えていろんな蟲を生成することができるようになるだろう。とりあえず今はレッサーアントアントを選択する。


すると目の前に不思議な魔方陣が現れてその中心に小型犬ぐらいのアリが出現する。そして完全に出現し終わったと同時に体からふっと何かが抜けるような感覚があった。おそらくこれが魔力を消費する感覚なのだろう。ステータス画面を見てみる。


名前:なし

種族:蟲人(幼体)

体力:26/26

魔力:11/21

レベル:5

スキル:虫モンスターテイム、甲殻修復、蟲生成


うん、どうやらスキルを使ったことで魔力を消費したようだ。レッサーアント生成分の魔力10が使われている。


目の前の生成したアントを観察してみる。ジャイアントアント達に比べて体が小さく、あまり強くはなさそうだ。名前にレッサーがついているのでどちらかといえばと弱い方だろう。しかし、体が小さいというのは時に有用になるからこれはこれで強みになる。それに顎もしっかりついていて一応は戦えられそうだ。


おれは一通り観察が終わると自分の触覚をレッサーアントの触覚に触れさせ意志疎通をはかる。


どうやら俺のことを親であると認識しているようだ、しっかりとした忠誠が伝わってくる。これはアリ特有の個性だろうか。それとも生成する蟲たちが皆このような特性をもっているのだろうか。これから種類が増えたら検証してみよう。


さてと、蟲生成を再度使用し、レッサーアントの数をもう一体増やす。これで自分の仲間の数は5になった。一人の時と比べてとても心強い。


しかし仲間が増えたといっても俺のレベルが5、仲間はいるが正直ゴブリンぐらいの強さ以下しかないだろう。油断はまだまだ禁物。レベルを上げたり、仲間を増やしたりして生き残る確率を少しでも上げなくては。


俺は新たに仲間になったアリたち5匹を引き連れ、森の探索を再開し、慎重に森の奥へ歩みを進めていった。


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