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小競り合い

俺、ソフィア、ネラさんの三人でレベルを上げるため森の中を探索していた。しばらく森の中を歩いていると前方の方からなにやら騒がしい音が聞こえてくる。俺らは警戒しながら前方の様子を陰から観察した。


「ギィギィッ」

「ギィギー」

「グギグギィ」

「グッグギ!」


「カチカチッ」

「カチッ」

「カチチッ」


物陰から前方を見るとゴブリンたちとジャイアントアント達が争っている様子が見えた。数の比は3対4でゴブリンたちのほうが1体だけ多い。ゴブリンとジャイアントアントの個体としての強さは大体同じくらいなので、ジャイアントアントたちが若干不利だ。戦いの光景でもジャイアントアント達が押され気味のように見える。俺は両群の戦いの様子を見ながら、転生初日にも同じようにゴブリンとジャイアントアント達が争う光景を見たのを思い出す。あの時もゴブリンの集団とジャイアントアントの集団が争っていた。もしかしたらこの森ではゴブリンとジャイアントアントは住む場所や食べ物を巡って縄張り争いをしているのかもしれない。


今はゴブリンを倒すことに集中しよう。このチャンスを逃さずレベルを上げなければ。俺はソフィアたちに念話で話しかける。


『今からあのジャイアントアント達に加勢してゴブリンと戦ってくる。二人はここで待機していてくれ。』


『わかりました、こちらで待っていますね。』

『わかったわ。気を付けてね。』


俺は二人からの返事を確認すると、俺は隠れていた場所から飛び出して争いの場に飛び込んだ。


「ギギィッ!?」


いきなり現れた俺に一番近くにいたゴブリンが驚きの声を上げる。俺はかまわず鋭い爪を使ってゴブリンに攻撃する。


「グギィギ!」


やっぱり俺の爪はゴブリン程度の皮膚なら易々と切り裂くようだ。簡単に深手を負わせることができる。俺はそのまま4本の腕を使い、2体目、3体目と次々に他のゴブリンにも致命傷を負わせ倒していく。そしてついに最後の4体目と対峙し、思いっきり爪で相手をひっかく。


「グギャァッ!」


そして俺は4体すべてのゴブリンたちを倒すことができた。そこで頭の中でアナウンスが聞こえる。


【レベルが8から9に上がりました。】


俺はステータス画面を確認する。


名前:カヤイ

種族:蟲人(幼体)

体力:34/38

魔力:31/35

レベル:9

スキル:虫モンスターテイム、自己修復、蟲生成、生命力譲渡、念話、生成蟲強化


どうやらレベルが上がったが新たなスキルなどは得られなかった。ちょっと残念だ。まぁレベルが上がっただけよしとしよう。俺の場合、魔力の数値が戦力に大きく影響するからな。


戦いの後はアント達と触角を触れさせて意思疎通を図る。前回、ゴブリンと戦っていたジャイアントアント達に加勢した時アント達が俺に忠誠心を見せたように今回もジャイアントアント達が俺の仲間になる意思を伝えてきた。しかし俺はそれを断ることにした。盗賊団に襲われたとき自分が仲間にしてしまった虫を死なせてしまったことを思ったより引きずっていた。いつか立ち直るかもしれないが今は野生の虫たちを自分の仲間にする気になれなかった。俺が断るとアント達は特に気にした風もなく森の奥へと去っていった。思い通りになったはずなのだがなんだかあっけないな。


とりあえず今はこのゴブリンたちの死体をネラさんに仲間にしてもらうことが大切だ。ネラさんが夜の見張りの時に使える戦力があったほうがいいだろうからな。俺はソフィアとネラさんを呼ぶ。


『ソフィア、ネラさん、こっちに来てくれ。』


俺の念話が届いたようで二人が隠れていたところから出てきてこちらに歩いてくる。


『お疲れ様です。カヤイさん。』

『戦闘お疲れ様。陰から見てたけどカヤイって結構強いのね。』


二人がねぎらいの言葉をかけてくれる。ナイーブになっていた気持ちが少し和らぐ。


『ネラさん、この倒したゴブリンたちをネラさんの戦力にしてほしい。』


『わかったわ、これで私も戦えるようになるわね。』


ネラさんはスキルを使用してゴブリンたちを使役する。ゴブリンたちが立ち上がっていく様子を見ているとき、ソフィアが話しかけてくる。


『カヤイさん、先ほどいたアント達は去っていったようですけど、仲間にしなかったんですか?』


俺は、自分についてくるようになった仲間を死なせてしまうのが怖いから、とは言えずとっさにそれらしい理由を言って誤魔化す。


『ああ、彼らは俺がスキルで生成したモンスターじゃないから仲間になっても彼らが戦闘で得る経験値は俺のほうに来ない。だからレベルを上げることを目的としている今はできるだけ生成した仲間で固めたいんだ。』


『なるほど、そうだったんですね。納得しました。』


しかしソフィアは納得してくれたようだ。誤魔化せてよかった。俺がホッとしているとネラさんが話しかけてくる。


『ごめーん、魔力が足りなくて3体までしか使役できなかった。どうする?魔力が回復すれば追加できると思うけど、回復するまでここで待つ?』


『俺がスキルを使ってジャイアントアントを生成します。ネラさんの魔力が回復するまで彼らにゴブリンを運んでもらいましょう。』


『あ、それいいわね、おねがい。』


俺はジャイアントアントを3体生成するとゴブリンを運ぶように指示をした。3体のジャイアントアントがゴブリンの身体を持ち上げ、俺らの後ろについてくる。



こうして俺らは仲間の数を増やした後、さらにレベルを上げるため森の奥へと足を伸ばしていった。



カヤイの仲間の数

・ジャイアントアント ×3


ネラの仲間の数

・ゴブリンゾンビ ×3(+1)



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